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上海における末日聖徒の事情

2012-01-18 10:43:01 | モルモン教関連
上海在住の小森愛一郎兄弟から寄せられた便り
2012-01-16 13:38:06 (本ブログのコメント欄から転載) 

 「中国政府は信教の自由を保障しているといいます。十字架の飾ってある教会堂は大きな町であれば見かけることはできます。礼拝行事は自由に参加することが可能です。中国人でも外国人でも可能です。

  LDS本部は中国とは良好な関係を持っていると言っていますが、具体的には何も情報はありません。

 上海地方部は2つの省と1直轄市にまたがっています。上海市、浙江省、江蘇省です。それぞれの区域にはそれぞれ宗教局がありまして、対応が異なります。北京で出来ているから他のところでも同じことができるというわけではありません。ですから上海ではビルのフロアを借りて集会を開くことができますが、そのほかの地域では個人の家で集会を行います。


右、左とも2階を借りて集会を開いている。撮影沼野。(北京でも大きなビルのあるフロア全部を借りている。NJ。)

 中国人の会員はパスポートを持っていれば、台湾、香港の神殿参入が比較的容易に可能です。日本に行くにはビザの関係がありなかなか難しいですね。

 私が上海に来た2005年当時はピクニックやクリスマス会には中国人の会員も参加できていましたが、あるときから宗教活動でも交流が禁止になりました。ですから、中国に生活していても交流があるのはアメリカ人会員だけというとても奇妙な状態です。

 以前のことですが、エンサインを香港から入手する際には中身が分からないように封筒で送ってきたようですが、今では中身が見えても個人の家に届けられています。

 教材の書籍は、誰かが香港に行くときに手荷物で持ち帰ることになっています。それでも数量がまとまるとどうしようか悩んでいます。今では電子版でほとんどすべての必要な資料を見ることが可能です。教会のハンドブック2でも可能です。技術の進歩に感謝です。ただし、日本語はありませんので、PBOには頑張っていただきたいです。

 教会は世界中の中国語伝道部に宣教師を派遣しています。ニューヨーク(米)、マンチェスター(英)、シドニー(豪)、カナダなどなど。海外で改宗された方との交流がありませんので、どのように考えておられるかはわかりませんので、お近くに中国人の改宗者がいらっしゃれば中国大陸での布教活動について、ぜひ伺ってみてください。」

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6 コメント

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中国での末日聖徒の組織は? ()
2012-01-19 14:21:56
>上海ではビルのフロアを借りて集会を開くことができますが

前から聞こうって思っていたんですが・・。

このような場合の費用は何処が負担しているのでしょうか?

中国にもステークとか伝道部とかのLDSの組織があるのでしょうか?
什分の一を受け付け資金を管理する組織が有るのですか?
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よい質問です (NJ)
2012-01-19 17:03:33
答えは半分は極めて簡単、半分は霧の中、全くわからないという情況です。伏せられています。SLC本部は思案し、中国政府は譲らないでしょうから。

前半は中国(大陸)内の外国籍(大部分アメリカ人)ldsの組織、献金の流れ、経費の出所は、多少の調整・手続きの違いがあったとしても、全く日本やアメリカと同じと考えて間違いないと思います。地方部があって支部があって、それぞれ管理者である地方部長、支部長以下そろっています。その上は香港にいる地域会長会が中国をはじめ地域内の教会を管理しています。

後半の分からないところは、中国内の中国籍のldsの支部に支部長がいる以外、わからないということです。指示系統、献金の扱いなどです。

中国のキリスト教会は三自の原則で運営されていますから、中国籍のldsもそうでなければならない、という理屈になります。1)上部に外国からの指示があってはならず、2)外国に運営資金を依存してはならない、ことになります。3)伝道もそうなります。

これは中国政府から信仰、礼拝の自由を得ている現在、詮索するよりそっとしておいて様子を見ましょうということでしょうか。(水面下では気長に忍耐強い折衝が行われていることと推察します。)

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組織運営 (小森愛一郎)
2012-01-20 14:07:49
組織運営に関しては、中国大陸はアジア地域会長会の管轄下にあります。(アジア北地域ではありません)
献金についてはいくつかの方法があります。
中国人民元で納める方法。それと自分の本国で納める方法。アメリカ人の場合は、彼らは献金により税金の優遇を受けることができるので、ほとんどのアメリカ人はアメリカの出身ユニットにおさめていると思われます。責任上ユニットのfinancial auditもしましたので、運営は全く同じと考えて良いと思います。献金については日本のほうがユニークです。

建物に関しては、費用の出所は当然教会です。
礼拝に使用するための広さや、部屋数などはおおよその規定があり、個人の家で行うしか方法がない場所では教会とそこに住む家族が負担する額を調整します。

中国という意味においては伝道部は存在します。香港と台湾です。「大陸」でと言うとありません。中国共産党においては伝道が認められていませんから、存在しません。ステークではなく地方部があります。(ビショップにするセンスであればこれもディストリクトにでもすれば良いかもしれません。)祝福師はいません。ステークではありませんから。

沼野兄弟がおっしゃられているように、ローカル中国人のユニットにおいてはどのような管理がなされているかは不明です。管理という点においてはアジア地域会長会が管理されているはずです。

LDSは「三自の原則」を適用されません。なぜならアンダーグラウンドですから。



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補足に感謝 (NJ)
2012-01-20 15:55:43
なるほど。現地から適切な補足をありがとうございました。

中国における中国籍のldsの集会はアンダーグラウンド!?そういう位置づけ!?そうかもしれませんね。私の理解ではlds教会と中国政府の緊密な連絡、折衝・申請、手続き、了解のもとに存在しているものと思っていました。

以前の地下教会、今の家庭教会とは異なる形態と理解していました。勉強します。

今年6月カナダで開催されるモルモン歴史学会(Mormon History Association)の年次大会で中国のlds, キリスト教会について発表することになりました。
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有難うございます ()
2012-01-20 16:08:55
小森さんNJさん お答え有難うございます。

私のユニットでも、数年前に、中国からに留学生がバプテスマを受けました。

日本の国立大学に留学していた方ですので、それなりの知識人かと思いますが、教義に関しては、正しく理解されていたのかどうか?少し疑問でした。

バプテスマを受けた翌週から来なくなったんですが(笑)

近くのユニットには、他にも数名(10人ぐらい?)の中国人留学生が居ました。

たぶん、すでに帰国されていると思うのですが、後どうなったか?興味が有ります。

もちろん、メンバーシップカードは送り先不明で、ユニットに残っていると思いますが??
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モルモン歴史学会 (小森愛一郎)
2012-01-20 17:35:07
「モルモン歴史学会」おもしろそうですね。
レポートお待ちしております。
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