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ブリガムヤング大学のイスラム文化への取組み(1)

2005-05-08 07:21:41 | モルモン教関連
ブリガム・ヤング大学のイスラム文化への取り組み (1)

1 古代宗教文書研究所 (Institute for the Study and Preservation of Ancient Religious Texts) の中に ’90年代末、「中東文書事始め」 Middle Eastern Texts Initiative) が設けられ、イスラム文書翻訳シリーズ (Islamic translation Series) の名のもとに次のような書物を翻訳発行している。

 1) アル・ガザーリー「哲学者の矛盾」1997(翻訳刊行)
Al-Ghazali, “The Incoherence of the Philosophers”
2) アル・ガザ-リー「光明の壁がん」1998(翻訳刊行)
Al-Ghazali, “The Niche of Lights”
3) スフラワルディー「啓蒙哲学」2001?(翻訳刊行)
Suhrawardi, “The Philosophy of Illumination”
4) アヴェロエス(イブン・ラシュド)「明快な論文と献呈書簡」2001?(翻訳刊行)
Averroes (Ibn Rushd), “Decisive Treatise and Epistle Dedicatory”
5) ムラ・サドラ「グノーシス主義者の練金薬液」2003
Mulla Sadra “The Elixir of the Gnostics: A paralleled English-Arabic text”
6) アルフレッド・L・アイブリ「『アリストテレスの魂』の中世の註解」
Middle Commentary on Aristotle's De Anima, A Critical Edition of the Arabic Text with English Translation, Notes, and Introduction by, Alfred L. Ivry

など7冊 (2004年夏現在)を刊行している。

 アル・ガザ-リーは12世紀の著名なイスラムの学者である。1) の書物からわたしも授業で引用する機会があった。なお、上記翻訳(アラビア語・英語対訳)はいずれも初めて英語に訳されるものでBYU外の諸大学の学者が多数関与している。上記BYU研究所の副所長ダニエル・C・ピーターソン教授は「イスラムについて西側が得ている知識は限られており、その多くは間違っている。・・このアラビア語文書翻訳によって、些かなりとも西側とイスラム世界の間に対話をもたらすことができれば幸いである」と述べている。
                          http://meti.byu.edu  







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20 コメント

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ピーターソンの知識こそデタラメ (トゥゲザー)
2005-05-08 19:41:14
ダニエル・C・ピーターソンとはこの文書を書いたバカのことでしょうか?

 ↓

http://www.geocities.jp/waters_of_mormon/bomsyouko.html



こんな文書を書く人間が副所長を務める研究所

なんてロクなものじゃないと思いますが・・・

ところでNJWindowさんはこんな文書とその作者

に同意なさるのでしょうか?

返信する
。。。。。 (sky)
2005-05-08 20:13:27
「バカ」「ロクなものじゃない」等の人を愚弄した表現はやめませんか?。

一般的には大変失礼な表現ですしここはNJさん開設ブログですよね。



あくまでオーナーの判断ですが「やれやれ」という気持ちです。
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すみませんでした。 (トゥゲザー)
2005-05-08 22:41:19
skyさん、お気持ちを害してしまいました。

お詫び申し上げます。



ですが一度、件の文書をお読みください。

それでこの文書と著者に対してはどのような表現が

適切かをご提案いただければと思います。

私にはウマ・シカの表現しか思い浮かびません。

返信する
BYU人はapologeticにもなる (NJWindow)
2005-05-08 22:48:27
トゥゲザーさん



ダニエル・C・ピーターソンはBYUのFARMSにもかかわっていますから、B of M をもっぱら弁護するこの機関にあって B of M を中東の言語やその他の知識を用いて弁護していると思います。



「思います」と書いたのは、現在FARMSのニューズレターの購読を止めてしまっているので、記憶によっているのとwatersofmormon/bofmsyokoをざっと読んだ印象から書いているからです。



ユタ大のマクマリン哲学教授がかつてBYUのマドセン教授(哲学)などを評して、BYUに所属しているとどうしても「護教」的にならざるを得ない、と述べたことがあります。(実力は認めながら、置かれた境遇について触れた発言でした。)



これは確かに一つの制約で、学会で不利になることがあると思います。しかし、分野によっては関係なく評価され問題となりません。ピーターソンのイスラム教分野における学識や現在の活動(ここに記載したもの)はそれに当たるものだと受け止めています。(副産物的にはlds全般に対する啓蒙となり、視野を拡大する作用を果たしているのではないでしょうか。その点に注目したいと思っています。)



なお、skyさんが書いておられますように、コメントに際しては言葉遣いに気をつけてほしいと思います。
返信する
モルモン書の証拠? (トゥゲザー)
2005-05-08 23:41:09
前述のピーターソンの文書は護教的でありますが、

あまりに誉めすぎてウソくさくなっています。

(というか私には笑い話にしか思えません)



彼はまずモルモン書が2ヶ月で書き上げられた

のは驚異的だと褒めちぎりますが、「2ヶ月」

自体がモルモン神話であってそれを検証する

こともなく以降の文章への前提としているのです。



だからモルモン史を冷静に研究している人間に

とっては一笑に付される書き出しですが、逆に

言えば最初の時点で丸め込まれた読者は最後まで

一気に読み通すでしょう。そしてモルモン書は

スゴイと言うのでしょう。



こうした話術は詭弁であり、およそ学術的な研究

姿勢とは折り合わない物です。



またその後のモルモン書を賞賛する内容も



 「その正確さは、モルモン書の一箇所で出て

 くる小さな町が200ページ後にまた出てく

 るといったものです。・・・・

 似たような本で唯一思い浮かぶのは(他の人

 達も指摘するように)J.R.R.トルキーンズ

 の Lord of the Rings です。」



といった子供だましのような稚拙な比較や、



 「しかしながら、アラビアの海岸沿いには、

 (ごく最近まで殆ど知られていなかったの

 ですが)かなり草木の生い茂った緑の地が

 いくつかあるのです。」



と言うように地名も示さず証拠だと主張したり、



 「このように完璧な アラビア語の文法の例を

 示すものをどうやって19世紀の農夫の少年が

 自分でつくりあげることができただろうか」



と唯の偶然の一致を大げさに表現したり

(ジョセフのエジプト語のデタラメさは周知)、

最大の詭弁はこの文章です。



 「まず、ジョセフ・スミスのような貧しい少年

 が一体どこから60ポンドから80ポンドもの

 重みのある金を見つけてきたというのでしょう。」



モルモンの金版が存在したかどうか(科学的に

は否定されること)の検証をすっ飛ばして、

そんな金は見つけて来れないからモルモン書は

真実なのだとぶち上げているところでしょう。



私の中学生の娘でもこんなゴマカシにはひっか

かりません。こうした詭弁を平気で言える人間が

副所長をやっているならばそれはロクでもない

所だと表現する以外にないのではないでしょうか?

返信する
も~っとモルモン書の証拠? (トゥゲザー)
2005-05-10 01:13:58
ピーターソン文書の欺瞞をさらに追及したいと思います。



 「ウイリアムハンブリンによると金版という概念は

 リーハイと彼の家族がエルサレムを出たちょうど

 その時代にシリア、パレスチナ地域ではよく

 知られていたのです。」



古代から金の板に碑文を刻んだ事例はありました。

それらは立て看板(と言うと語弊がありますが)の

ような形で利用されていたようです。



しかしモルモン書の金版のように輪で閉じてルーズ

リーフ状にしたものは全くありません。あの形は

「本」という形態が一般化した以降のものです。

したがってモルモン書の金版は存在せず、ジョセフ

が作り上げた神話なのです。



こうした根本的な相違を(おそらく充分承知の上で)

ピーターソンはあえて無視し、金の板の碑文と

モルモン書の金版を強引に結び付けて証拠だと

言い張っているのです。



またモルモン書の中に記述された戦闘の様子が非常に

リアルであることをピーターソンは指摘しています。



 「モルモン書の驚くべき点は、このような態度が

 全く見られないということです。ガディアントン強盗団や、

 モルモン書の中に記録されているニーファイ人の戦いに

 関するストーリーを見ると、立派な軍服に身を包むとか、

 パレー ドをするだとか、軍隊の観閲などのようなものは

 全くありません。」



ジョセフ・スミスのすぐ前の世代にはあの軍略家ナポレオン

・ボナパルトが活躍しています。当然ながらジョセフの

住んでいたアメリカ、ニューヨーク州にもその情報は来ており

ジョセフのモルモン書創作活動において戦闘場面の記述の一助と

なったと考えるほうが自然でしょう。



ピーターソンはこうしたもっとも常識的に考えられる要因

には全く言及することなく、それどころか、ジョセフのような

農家の息子が思い描く戦争とは立派な服に身を包んだパレード

なのだ、と何の根拠もなく断定した前提条件を持ち出し、

それによってモルモン書の戦闘場面がリアルなのは

モルモン書が真実であると言う証拠だと独りよがりな結論に

帰着しているのです。



私のような無学な日本人が思い浮かぶことにすら言及できない

ピーターソン氏が副所長をつとめる研究所のレベルとは

一体どれほどのものなのでしょうか?



それともピーターソンは詭弁を弄してモルモン書を擁護して

いるのでしょうか? そんな方法を使わないとモルモン書は

擁護できないものなのでしょうか?

返信する
モルモン書の証拠?ドッカ~ン (トゥゲザー)
2005-05-10 01:41:47
ピーターソンの文書はところどころあまりにも白々しくて、

まるで一昔前の流行語「誉め殺し」のような状態になっています。



 「その論文の中でトベッツネスは、モーサヤ書の中で

 ベンジャミン王が話す場面の背景の中に仮庵の祭りが

 描かれていることを発見するのです。」



 「もし詐欺師がこれをでっち上げたとしたら、それか

 私がこれをでっち上げたとしたら、誇りに思っても

 よいでしょう。私だったら、「これをモルモン書の中に

 入れるなんてなんて私は賢いんでしょう。」と誇らしげに

 自慢するでしょう。しかし、現実にはほんの数年前まで、

 だれもこの点には気がつくこともなかったのです。」



こういう文書を読むとBYUのモルモン書研究所とは

シャーロキシアンの会合ではないかと思います。

モルモン書に仮庵の祭りと取れる表現がある、そういう

こじつけた読み方を発表しあって愉しんでいるのでしょうか。



モルモン書が真実なら仮庵の祭りより、過越しの祭りの

記述が一切ないのはなぜか説明してもらいたいものです。



 「その何年か前にヒュー ニブリー兄弟はその署名な

  著作である「砂漠におけるリーハイ」の中で、

  ニーファイとリーハイがエルサレムからアラビア海へ

  辿りつくまで にとったルートを提案しています。

  ヒルトン両氏はニブリー兄弟により示された経路に沿って

  旅するうちに、ニーファイ第一書に記録される多くの

  詳細を実際に確認することができました。」



いったい何を確認したと言うのでしょう。

モルモン書の中のアラビア半島の地形に関する記述には

何年も前から指摘されている致命的な欠陥があるのです。

それは第1ニーファイ2章8節に記された「紅海に注ぐ川」

など存在しないと言うことです。



 「彼等は、今日のイエメンにあたる南東アラビアに

 ナヘムと呼ばれる場所を発見しています。ナヘムという

 名前はモルモン書の中でイシュマエルが埋葬されたと

 されるナホムという古代の名前に非常に似ています。

 この名前は様々な理由で重要です。」



ニュー・ニブリーが見つけたのは駄洒落のようなゴロ合わせ

だったようです。この名前が重要だと言うのなら

オハイオ州の名前が日本語の「おはよう」に似ているのも

きっと重要なのでしょう。



BYUのモルモン書研究所は非常にハイ・レベルで先進的な

研究がなされているのだなぁと感じました。(笑)



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短いレスですが・・ (NJWindow)
2005-05-10 07:41:30
FARMSとBYUが持つ特徴と負う制約について、5.8のコメントで書きました。前者の意義がわたしにとって薄らいできたというか、わたしの理解の変遷もあってニューズレターを購読しなくなったことも記しました。



モルモン書については、以前ローエル・L・ベニヨンという元インスティテュートの教師が考古学的なよりどころを求めて研究していましたが、結局モルモン書は宗教書として受け止めるべきである、という結論に達したと述べていました。(ベニヨンは教会内で尊敬されていた精神的・知的指導者の一人でした。)



(トゥゲザーさんの置かれた最近の厳しい状況をお察しします。冷静に最善の対処をされますように。)



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モルモン書の証拠?ナイショ (トゥゲザー)
2005-05-10 23:49:28
長文でピーターソン文書を批判してきましたが、

私は彼のように詭弁を弄して金版が存在したと

思い込ませようとする行為が大嫌いです。



モルモン書はジョセフ・スミスによる創作であることを

認め、その内容を良心的解釈すれば、宗教上の聖典と

なりうる可能性を有していると考えています。

自分にとっては変わらず聖典なのです。しかし理性と

学術的考察によって金版の存在は否定します。



>トゥゲザーさんの置かれた最近の厳しい状況をお察しします。

>冷静に最善の対処をされますように。



ご心配下さり感謝します。

こうした状況にあっても、自分よりはるかに困難な状況に

立たされた人たちのことを思うと勇気付けられるものです。

モルモン幹部に追及されても雄雄しく反論したマイケル・クイン、

中世カトリック教会に抗したルターなど。

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ダニエル・C・ピーターソン (オムナイ)
2005-05-11 07:21:00
私のサイト内のことが引用されているようですので、コメントさせていただきます。



サイト内のピーターソンさんの翻訳文書はインター・ネット上にPDFの形で公開されていたものを私的にテキストの形で保存したものです。



同じ様な趣旨の文書はリアホナにも載り現在公式ホームページでも公開されています。



モルモン書が真実の書物であることを示す証拠の増大 (ダニエル ・ C ・ ピーターソン)

http://www.ldschurch.jp/ch_library.html



これらの文書の主張するところは、



たとえモルモン書が真実であることをわたしたちが「実証する」には至らなくても,モルモン書は自ら主張するとおり,真剣に研究し,熟考し,個人として心からの祈りをささげるにふさわしい書物であることを数々の証拠が力強く物語っています。リアホナ2000年9月号P35

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とある通りこれらの学術的研究が金版の存在を実証するに至っていない、宗教書の二次的研究の糧とされるところにあるように思います。



その意味ではNJWindowさんのコメントされた。



>(副産物的にはlds全般に対する啓蒙となり、視野を拡大する作用を果たしているのではないでしょうか。その点に注目したいと思っています。)



は妥当な受け止め方だと思います。

(念のため申し添えれば私は事実、金版は存在したと思っています。)
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