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小田原の端々



郷土の彫刻家として長年にわたり創作活動を行ってきた故横田七郎氏の作品は小田原市内の公共施設や学校などに設置されている。そのなかの一つが西湘高校にあると知り、先日作品を見に出かけた。小田原市酒匂にある県立西湘高等学校。一般開放される文化祭の日に郷土の彫刻家横田七郎氏の作品を見るため散策の途中に立ち寄った。作品が設置されているのは西湘高校のA棟とB棟との間にある中庭。その中庭の中央には円形池があり、円形池の周囲3ヶ所に彫像が置かれている。白く塗装された彫像の名称は「希望の像」で、西湘高校第3回~5回生の卒業記念として制作されたもの。希望の像が完成したのは昭和39年。その年の5月24日に除幕式が行われ、以後ずっと西湘高校の中庭に設置されている。50年近く野外展示されているためか所々にヒビが入って老朽化が目につく。この希望の像は西湘高校校歌の「ああお汲まんかな知恵の泉を ああ芳しき人とならばや ああかかげまし世の灯びを」を表したもの。女性をモチーフにした彫像で大きさは等身大の女性より一回りほど小さいサイズ。架空の女性の彫像かと思ったら、第5回卒業生の女子生徒をモデルにして制作されたとのこと。希望の像のモデルとなった女子生徒は存命であれば今頃60代後半くらいか。2000年に94歳で亡くなった横田七郎氏の彫刻作品は小田原市内各所に設置されているので、機会があれば他の作品も見に出かけたい。

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