「毘沙門水」
秩父に4つあるダムのうちの1つ、「合角(かっかく)ダム」の上流、小鹿野町の白石山(別名:毘沙門山)山腹から湧き出る水で、「平成の名水百選」のうちの1つ。白石山は名前のとおり石灰岩の山で、カルシウムなどミネラルが豊富な天然水が湧き出ています。水量も豊富で渇水期も干上がることがなく、毘沙門様が守る「神の水」とも呼ばれ、古くから当地・馬上(もうえ)の人々の暮らしを支えてきました。
近年、この毘沙門水の氷でつくるかき氷「毘沙門氷」がジワジワとブームになっています。現在は小鹿野町周辺の販売加盟店で展開中で、青いのぼりが目印です。絹のように口当たりのよい氷はもとより、地元産フルーツを使ったシロップ、地元陶芸家が手がけた陶器などこだわりづくし。小鹿野町のジオサイトを巡る際にはぜひとも味わいたい一品です。
*https://www.chichibu-geo.com/geosite/bunka11/ より
水質・水量
カルシウム分とミネラル分豊富な自然水。1日の湧水量:1,000トン
由来・歴史
この地区には、古くから『馬上のクダゲエ(管粥)』が伝承され、毘沙門水を使った粥の中に篠竹を入れて炊きあげ、一年における天候や農作物の作柄などを占い、正月に農作業の年間計画を樹立する目安になっている。同時に、風・雨・大世などが予兆される厳粛な神事である。
水質保全活動
水源周辺と貯水施設などの巡視や清掃活動を始め、衛生面にはとくに注意が払われている。
周辺の自然環境-この湧水は、白石山(別名:毘沙門山)の麓から湧出しており、飲み水や生活用水として地域住民や観光客に親しまれ愛されている。地元の天気占いの神事「クダゲエ」にも用いられ、地域の人々の心と心をつなぐ重要な役割がある。
利用状況-馬上地区に住む33戸のすべてが生活水として利用している。三田川中学校では、この水を使って生徒が紙漉(かみすき)に取り組み、完成した和紙は卒業証書の用紙として活用されている。
*https://water-pub.env.go.jp/water-pub/mizu-site/newmeisui/data/index.asp?info=21 より
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