今回も青山氏の経歴紹介ですが、本日注目したのは、当時の首相と氏の関係です。何かの参考になる気がしますので、該当する首相の名前を追記してみました。
〈 共同通信記者時代 〉
・平成18年1月、カタールの中東戦略会議に参加 ( 小泉首相 )
・同年7月 経済産業大臣の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」の「原子力安全・保安部会原子力防災小委員会」の 危機管理ワーキンググループ委員に四たび任命 ( 安倍首相 )
・同年12月 内閣総理大臣の任命により原子力委員会・専門委員(原子力防護専門部会所属)に就任 ( 安倍首相 )
・平成19年1月 海上保安庁の公式政策アドバイザーに就任。 ( 安倍首相 )
・同年4月 近畿大学経済学部・国際経済学科の客員教授(国際関係論)に就任
・平成25年、青山がレギュラーコメンテーターとして出演していた『ザ・ボイス そこまで言うか!』(ニッポン放送)が、「平成25年度 日本民間放送連盟賞 ラジオ教養番組部門」で優秀賞を受賞 ( 安倍首相 )
・平成28年4月、東京大学教養学部の学生自主ゼミ非常勤講師に就任 ( 安倍首相 )
・同年6月、帝国ホテル大阪での記者会見で、第24回参議院議員選挙への出馬を表明。その際「1期6年しかやらない。政治献金は1円も受け取らない」と語った。
・また、選挙結果の当落に関係無く、6月30日付で独立総合研究所の社長職退任を発表
・結果は、比例区全体の6位で、48万1890票を獲得し当選
・以後、個人研究員として独研からの業務委託による政策研究と、作家、メディアでの情報発信活動も継続
記者だった氏が最初に政府委員になったのは小泉首相の時ですが、以後政府機関とのつながりには、どこにも書いてありませんが、故安倍首相の後ろ盾があった様な気がしてきました。
ここで重要と「ねこ庭」が考えるのは、氏の収入に関する検討作業です。
1. 参議院議員としての報酬
2. 独立総合研究所からの業務委託収入
3. 作家活動による収入
4. テレビ等の出演料
参議院議員は6年間解散がありませんので、年間報酬が安定した収入になります。参議院議員の平均年収を読売新聞オンラインと、日経新聞オンラインで調べますとだいたい22百万円です。これに月額100万円の文書交通費が別途ありますので、合計すると、約34百万円になります。
青山氏が得ている議員報酬以外の金額は不明ですが、【ぼくらの国会】で語っているところを見ますと、著作も結構売れている様でそれなりの収入になっていると思います。
氏は言及しませんが、独立総合研究所からの業務委託収入とテレビ等の出演料や寄稿収入も無視できないのではないでしょうか。
つまり氏は、団体からの寄付金や党からの支援金、あるいは個人からの献金を受け取らなくても活動できるだけの収入を得る手段をもっているということになります。
後援会を作らないのですから、他の議員の様に地元の事務所や維持管理する秘書も要りません。後援会員との会食、打ち合わせなどの費用もかかりません。団体献金なし、後援会なし、寄付金集めのパーティーなしと、「なしなしの公言」をしても案外やっていけるのかもしれません。
むしろ氏と同じことを他の議員にさせようとする方が、無理な気がします。
無理をさせようとしているが、参政党の方針です。同党は、党内の約束事として次の様に説明していました。
・議員は、議員であることだけを本業にするべきでない。
・議員は別途自分の仕事を持ち、むしろボランティアとして働くべきである。
・議員報酬だけを頼りにしているから、寄付や献金に頼り、いつの間にか利権にまみれた政治家になる。
議員であると同時に、医師、弁護士、事業家等であることを求めていましたが、なるほどと思わされる反面、疑問も抱きました。
参政党の主張は議員の一面を捉えていますが、正論とは考えられません。議員はやはり議員を本業とすべきで、ボランティアという片手間の仕事ではありません。議員個人が医師や弁護士や事業家であるから、金の誘惑に負けないという理屈は成り立たない気がします。
参政党の主張を通そうとするのなら、青山氏が実行している様に常に有権者に対して、「なしなしの公言」をする必要があるのかもしれません。
話が横道を逸れましたが、議員活動をするための収入源をどうするのかという問題は、簡単に語れない難しさがあります。
青山氏は青山氏なりの工夫をして「なしなしの公言」をしていますが、誰にでも真似ができないと知っているから、議員仲間には勧めていないのだと思います。
むしろ氏が金に関する痛い経験をしているため、現在のスタイルを押し通しているのでないかと思われる事例があり、次回に紹介しようと思います。