まずメインプロットが鉄板。
若く力のない主人公が、大都会に出て苦労しながら一人前になっていく、というストーリー。
地方→都会、という構図は日本でも海外でも現代社会の基本パターンのひとつなので、共感されやすいのだ!
また主人公は警察官と、また違う意味でも映画好きに響く展開。
(古くて恐縮だが)マンハッタン無宿とか、それで派生してできたテレビシリーズ「警部マクロード」(笑)
しかも行く大都会が凄い。
「ズートピア」と呼ばれる首都?は全ての動物が大小、草食、肉食とか抜きで、大都会生活をしている。
多くの人種ならぬ動物種?が混ざった大都会ならではのダイナミズムが、そこに再現されている。
正にNYの代名詞である、メルティング・ポット、な状態。
もっとも最近NYでは、混ざり合うというよりは変化してきており、「サラダ・ボウル」、と呼ぶそうだが。
(各々が独自に存在する、という表現の方が正しいという判断らしい。変わってきたなNYも...)
こんな感じの凄い街を、気合いの入ったアニメーションで表現しており、思わず「流石ディズニー」となる!
こんな大都会では、秩序を守る警察官は当然マスト。
ラビットな主人公は新米警官として、ズートピア警察に送り込まれるのだ!
ガタイが大きくてナンボな警察官商売の中、当然苦労する主人公ラビット(女性)
田舎出身、動物種、性別など「偏見」「先入観」をぶち破る必要性に問われるのは主人公だけではないところが脚本のうまさ。
その「固定観念」「偏見」「先入観」がフックとなり 大きな陰謀が渦巻くのもいい味!
結論:大都会での成長プロットを、見事にディズニーアレンジした一作。