前に何度も蘭などの植物が畑沢からなくなってしまったことを愚痴っていました。その中には「シュンラン(春蘭)」も含まれています。山に入ればいたるところに生えていた春蘭が、ある時期を境に殆ど見られなくなりました。野生蘭ブームが起こり、儲けを求めて業者が多数、山から「盗掘」していきました。彼らの考えでは、「他人所有の山であっても誰でも持ち去ることができる」ものなのです。村の人口が減り、山への監視もしなくなりました。誰からも文句を言われずに、業者は取り放題でした。その挙句、「山にあるべき花がない」ことになりました。
ところが、一月ほど前に、とある場所で沢山の春蘭を見ました。盗掘する業者の目を逃れたのです。なくなったと思っていた春蘭が無事でしたので、私は喜びました。これからも、どうか盗掘する業者に見つからないことを祈っています。