今年の夏マレーシアを旅行したことは、前に書いた。
その際、最後にクアラルンプールに泊まった。
その時のこと。
バスの中では、サラ・ブライトマンさんの素晴らしい曲をずっと聴いていた。
しかし、明日帰国というクアラルンプールのホテルでどうしても聴きたい一曲があった。
新垣結衣さんの「ハナミズキ」である。
この曲をiPod touchで、YouTubeで初めて聴いて以来、YouTubeだけで100回以上は聴いたのではないか。
(今は、この音楽ビデオはYouTubeアプリでは聴くことが出来ない(>_<)。)
余りにも良すぎて、この曲を含む新垣結衣さんのアルバムはすべて買ったほどだ。
映画「ハナミズキ」は、見ていなかったのでTSUTAYAで借りて観た。
それほど、この一曲が好きになってしまった。
一青窈さんのハナミズキは、歌詞がいい。
「どうか来てほしい水際まで来てほしい」
の歌詞を聴くと、東日本大震災で津波に呑まれた人の最期の言葉のように感じるのは私だけだろうか?
死にゆく者が生きている者への最期の願いのように私には聴こえる。
東日本大震災だけでなく。
さらに、
「はてない夢がちゃんと終わりますように。
君と好きな人が100年続きますように」
の歌詞を聴くと、別れて行く人の最期の祈りのように聴こえるのだ。
もちろん、「ハナミズキ」を聴きたかった第一の理由はこの歌詞にある。
そして、素晴らしい歌詞があったからこその、素晴らしいメロディーに。
マレーシア旅行をして、最後にこの曲を聴きたくなったもう一つの理由は、この曲の歌詞の「謙虚」さだ。
「一緒に渡るにはきっと船が沈んじゃう」
「どうぞゆきなさいお先にゆきなさい」
の歌詞は、映画ハナミズキのように、自分は犠牲になっても相手のことを思う自己犠牲の心が溢れている。
この曲の気持ちが溢れている日本へ帰りたくなったのだ。
(念のために言えば、マレーシアがそういう精神がないということではない。マレーシアは東南アジアで一二の親日国である。look east(日本のこと)政策を進めた第四代マハティール首相始め。ホテルではNHK総合テレビが必ず見ることが出来るし)
そして、もう一つは、新垣結衣さんの声である。
この曲はキーが高い。
普通、高音域はどうしても声を張り上げないと出しずらい。
(キーの高さは、最後のYouTubeのビデオをご覧になるとよく分かると思う)
ところが、新垣結衣さんの声はもともとキーが高いため、無理をしないでこの高音域を出すことが出来る。
この歌は、元々抑制の効いた謙虚さ、相手を思う心情が命である。
こういうキーが高い曲で、しかも歌詞が自己犠牲という「究極のコントロール」を表現している曲は、声を張り上げないように、抑制して歌うほど、曲のメッセージが聴く人に伝わる。
だから、新垣結衣さんが歌うと、この曲のメッセージが、何万倍にもなって伝わる。
YouTubeで120万回以上再生されているわけだ。
しかも、コメントをみると世界中から好意的なコメントがつけられている。
私は、UBiOで新垣結衣さんのハナミズキをクアラルンプールで聴いたが、本当に素晴らしかった。
これぞ、この曲が表すこの国の人々の謙虚さそのものだと。
その心地よさに、しばらくどっぷりと浸ってしまった。
ベッドの上でiPod touch片手に。
しかも音楽アプリUBiOだと、新垣結衣さんの素晴らしい高音域をそのまま再現できているように思える。
だから、新垣結衣さんの、バロック音楽のバイオリンのような繊細さと素晴らしさを200パーセント味わうことが出来ると思う。
(個人的には、バロック音楽のバイオリンより、新垣結衣さんの高音域を自然に出せる声の方がはるかに素晴らしいと思う!心情が楽器以上に出せるので)
新垣結衣さんのこの他の曲についても、まだまだ書きたいことがたくさんある。
少しずつ書いていきたい。