屋根破れ
星滲む夜
秋遠し
やねやぶれ ya ne ya bu re
ほしにじむよる ho shi ni ji mu yo ru
あきとおし a ki to o shi
台風15号で被災された方の気持ちを想像して句にした。
しかし、この句は現在の私の気持ちでもある。
今回の台風で房総半島、特に南部にある住居の屋根は、1/2以上飛んでしまったのではないだろうか?
各局地上波のライブ映像を見ると、ブルーシートで画面が青くなっている。
実際、屋根を飛ばされた方の住居を映像で見ると、天井の板がなくなって、空が見えている。
ぬれた畳や壁や天井はカビが生えて、とても人が住める状況ではない。
今回の台風15号の被害ではっきり分かったことは、家は屋根がなくなったら住めなくなるということだ。
たとえブルーシートで覆っても、一度ぬれてしまうとカビに太刀打ちできなくなり、住居としての機能をほとんど損ねてしまう。
カビの胞子により、肺炎などにかかってしまうからだ。
こうした状況がよく分かったのは、放送局の取材に快く応えていただいた被災者のおかげである。
お見舞申し上げるとともに、感謝申し上げる。
しかし、よく分かっただけに、私の心はウルトラブルーである。
なぜか?
個人としては今回の台風15号のような瞬間最大風速52m/秒にも及ぶ暴風が吹く、台風の東側半分に自宅が入ってしまったら、打つ手がないからだ。
ただ、運良く屋根が吹き飛ばされないことを願うしかない。
おそらく、気候変動のフェーズの次の段階に踏み込んでしまったのだろう。
少なくとも木造住宅の屋根を飛ばされない100%確実な方法がないことは、今回の台風15号による被災地の被害により、明確になった。
また、停電が長期にわたることにより、たとえ窓が破れなくともマンションが安全であるという保証もなくなった。
実際、停電してエレベーターが動かなくなり、高層階まで水のタンクを運んでおられる方がインタビューに応じられていた。
「大変で、途中休み休み上っています。早く停電が復旧して欲しい」
と。
つまり、今回の台風15号のような強風を伴う場合、一戸建てであろうとマンションであろうと安全は保証されないということが明確になった。
ということは、今後台風15号のよう瞬間最大風速52m/秒にも及ぶ暴風を伴う台風から、我々が身を守るすべはないということだ。
そして、地球温暖化の脅威はここまで来ているということに強烈なショックを受けた。
しかも、科学者によると気温が1.5度上がると輻輳してその脅威が増すと言うことである。
おそらく、この脅威から我々が身を守るには、住居の地下化しかないだろう。
しかし、そこに今度は西日本豪雨のような大量の雨が降れば、一挙に浸水して多くの被害を生み出すだろう。
「つまり、我々に残された選択肢がほとんどない。」
ということを、千葉県の台風15号の被災地のニュース報道を見て、理解し、愕然としたのである。
高層化もだめ、地中化もだめ、もちろん屋根はだめ。
いったい私たちはどうしたらいいのだろうか?
まさに、冒頭の句を詠んだとおりなのだ。
屋根破れ星滲む夜秋遠し
台風15号の暴風によって、我が家の屋根は吹き飛ばされた。
夜になると屋根のない空に星が見える。
しかし、その星は涙で滲んでいる。
いったい秋はいつやってくるのだろうか?
と思われているであろう、屋根を飛ばされた被災者の方々と、私の気持ちは変わらない。
なぜなら、台風15号のような地球の温暖化がもたらしたであろう、風速52m/秒にも及ぶ暴風に対処するすべを我々は現在持ち合わせていないからだ。
しかし、被災者のみなさん、元気をなくさないでください。
きっと、政治や企業がこの問題を一緒になって解決してくれるでしょう。
現にイオン(クリーン電力の購入に努めている)などこの問題に真剣に取り組んでいる企業もたくさんあります。
私たちは、そういう企業や政治家を応援しましょう。
そして、決してこの問題に取り組まない、政治家や企業は選ばないようにしましょう。
絶対に。
それには、どうすればよいでしょうか?
私たちが政治家や企業より勉強しなくてはなりません。
AIがあるから大丈夫!
それはだめです。
AIは所詮「過去」のことしか学びません。
過去の人間、特に男がしてきたこと(今まで男社会だったから)を大量に学び、判断の精度を上げているだけです。
そして政治家や企業の言っていること、やっていることを自分の考えで、判断します。
この人、地球の温暖化のこと知らないのではないか?
この企業、やっていることが地球の温暖化を増す方向ばかりじゃないか。
そう思ったら、そういう政治家や企業を選んではいけません。
もちろん、そういう政治家になったり企業に就職したりしてはいけません。
あなたも「共犯」だからです。
そして、かならず支持を失い、落選するか倒産するからです。
台風15号で被災された方々と同じことが、あなたとあなたの家族を襲うからです。
あなたを救うのは、あなた自身なのです。
頑張ってください!
応援しています。