前々回、
新型コロナウィルスの感染者がどうして、北海道で多いのか? そして、今後政府がしていくべき一番の対応は何か?
を考えた。
この時、新型コロナウィルスの感染経路について、海外からのスキー客からの感染を考えたが、そのおおもとはどうも「雪まつり」にあったようだ。
海外からのスキー客も含め、北海道各地から日本人も含め、札幌の雪まつりへ観光客が集まり、雪まつりは屋外であるからと安心して開催した雪まつりで、新型コロナウィルスの感染が広がったのであろう。
感染の場所はどこか?
飲食店コーナーなどの「休憩場所」であると考えられる。
テレビの報道によれば、寒風を避けるため、全体が透明のビニールで覆われたテントの中で飲食物が提供され、手も十分に洗うことができない状況の中で、「密接、密閉、密集」の3条件がそろってしまったと考えられる。
特に、この中で注意しなければならないのは、接触感染である。
手袋をしているので、容易に手さえ洗うことができなかったと考えられる。
提供された容器やパンなどファーストフードに近い簡単に飲食することのできる「容器」や「食べ物」からも経口感染も含めて、新型コロナウィルスが広がったと考えられる。
そうした環境で、北海道各地や海外から雪まつりを訪れた観光客などの、症状のないか軽度の新型コロナウィルスキャリアーから多くの人が感染し、北海道の各地へと新型コロナウィルスを広めたのであろう。
もちろん、新たなコロナウィルスキャリアーは、札幌からから北海道各地へ新型コロナウィルスを運んだのであろう。
起こってしまったことをどうこう言っても仕方がないけれど、おそらく北海道庁はじめ開催関係者の幹部は、雪まつりの開催を協議するにあたって、準備の状況や雪不足であったことなどから、自衛隊に協力を仰いだことなどや、経済的な損失を考えて、中止にすることが出来なかったと考えられる。
しかし、実行後に、全道でコロナウィルスの感染が増えた状況を見て、「雪まつり」開催がその契機になったことを直感的に理解したと思われる。
そこで、「緊急事態宣言」を知事が発出して、コロナウィルス封じ込めに舵を切ったのである。
重要なことは、このことを首都圏で繰り返してはならないということだ。
東京を中心とする首都圏の人の移動は、北海道の札幌を中心とする人の移動の比ではないということだ。
それこそ、毎日、札幌の雪まつりに集まる何倍もの人(報道によれば1日280万人以上)が、東京とその郊外、首都圏、他の経済圏との間を行き来している。
上記した、雪まつりの「テント」のような環境の多さはライブハウスをはじめ、「札幌の雪まつり」の比ではないだろう。
PCR検査もドイツのように数多くしていないので、トレースすることのできない「症状のないか軽度の新型コロナウィルスキャリアー」が、数えきれないほどいることが、最近の東京の感染者数の急増から察知することができるのだ。
その人たちが、意識せずに「パンなど簡易な食べもの」や「容器」などから、コロナウィルスを感染させていく可能性がある。
そして、学校が新学期になれば、今度は「パン」などの食べ物から感染する可能性が極めて高いのだ。
なぜなら、パンなどを食べるには、「手でちぎる」必要があるからだ。
手から接触感染して、「経口感染」する可能性が否定できない。
あまり信頼できない中国からの情報によれば、消化器でコロナウィルスが発見されたというレポートもある。
最初に述べたように、簡易であるがゆえに十分手を洗わなかったり、洗っても机や椅子、スプーン、しゃもじといった容器に付着した新型コロナウィルスに手で触って、経口感染してしまうリスクが高いといえる。
イタリアやフランス、スペイン、イギリスといったヨーロッパとアメリカなどパンの文化の国々で、感染者数が多いのは、握手やハグといった習慣だけでないと考えている。
ハンバーガーやピザなど直接手で触れて食べる食べ物に、直接手で触れないようにして食べるのは、大人でも難しい。
例えば、食パンをちぎって、バターを塗るにはバターベラやその容器に嫌でも触らざるを得ない。
飲食店では、その上多くの人が触ったコロナウィルスの付着の可能性が高い、「紙幣」や「硬貨」をやり取りしている。
感染しないようにすることのほうが難しいだろう。
そうした手で、触れた容器やパンなどに直接手を触れないで食べることのほうが難しいのだ。
北海道では、手袋をしていたかもしれないが、その手袋さえ新型コロナウィルスに汚染されていたかもしれないのだ。
コンビニの包装された海苔があと付けのおにぎりも、実は手で触れないように食べることはけっこう難しい。
できると思ったらやってみていただきたい。
つまり、今首都圏でしなければならないのは、「札幌の雪まつり」を繰り返してはならないということである。
首都圏は「毎日雪まつり」状態である。
症状のないか軽度のコロナウィルスキャリアーが、数えきれないほど首都圏へ出入りしている。
また、首都に多数存在しているかもしれない。
医療崩壊を防ぐには、「首都圏封鎖」するしかないだろう。
それも、できるだけ早く。
院内感染が広がれば、治療できるスタッフが誰もいなくなるからだ。
それそこ、トリアージが行われ、年齢に関係なくより重症で治る見込みのない患者は、治療の対象から最初から外されるようになる。
それこそ、政府の要請を無視し、協力しないで新型コロナウィルスにかかったのは「自己責任」として、処置されるようになるだろう。
経済的には、計り知れない損失を招くことは間違いない。
しかし、医療崩壊によって、イタリアのようになるのは時間の問題ともいえる。
劇的に改善する薬か、ワクチンが開発されるまで、何とか時間稼ぎする方法は、「首都圏封鎖」以外今はないのだから。
一刻も早く、北海道のように「緊急事態宣言」を発出して、人の行き来を止めるか、制限すべきである。
その根拠と一般的なウィルスの特性からの推測を書く。
第一に北海道では、一時新型コロナウィルスが拡散してしまったが、徐々に感染者数が低下して、拡散が収まってきたことが、リンクした北海道庁の右肩下がりの感染者数(2番目の「日毎の陽性患者数」)のグラフから読み解けるからだ。
このようになったのは、札幌の閉鎖空間で一時感染が広がったものの、「緊急事態宣言」によって、それぞれの感染者が「隔離され」、その間にウィルスが感染能力を失ったと考えられるからだ。
さらに、北海道の場合、屋外が寒いのでほとんどの人が外に出られず、「緊急事態宣言」を守ったことがウィルス感染者数の低下を招いたと考えられる。
しかし、首都圏では学校が臨時休校になったものの、大人の移動があまり制限されなかった結果、大人の新型コロナウィルスキャリアが自由に動き回り、感染者数の急激な増加を招いていると考えられる。
第二に、その結果新型コロナウィルスが、首都圏は人に効率的に感染できる環境であると「学習」している可能性がある。
ウィルスはタンパク質の殻(かく)と遺伝子から出来ているので、遺伝子に人の感染情報を記録していくことが出来る。
既に、新型コロナウィルスは、北海道の日本人の遺伝的特質より、首都圏の遺伝的特質をもった「人」のほうが、感染しやすいことを「学習」している可能性がある。
つまり、ウィルスは首都圏の人の遺伝子をもった特質の方が北海道の遺伝的特質をもった人より「より感染しやすい」ことを徐々に学習し始めている可能性がある。
このまま、何もしないでいたら、首都圏の人は、ウィルスに重要な感染情報をミスミス与えてしまう可能性があるのだ。
つまり、何が必要かというと、いや何を今新型コロナウィルスに学習させなければいけないかというと、「人に感染しても拡散できない」ということを「学習」させなければいけないのだ。
首都圏の人間が今までの行動を続ける限り、新型コロナウィルスは、首都圏の人は新型コロナウィルスを効率よく拡散させてくれるよい「標的」だということを学び続けることになる。
そこまで、いかなくても時間が経過することにより、新型コロナウィルスは感染できなくなる可能性が高い。
なので、これまでの行動をやめ、ほとんど移動しなくなれば、おそらく北海道の事例で言えば1か月程度ほとんどの移動をやめれば、新型コロナウィルスは「人に感染しても拡散できない」ということを学ぶだろう。
具体的には、新型コロナウィルスは、遺伝子にその情報を書き込むだろう。
そうなれば、ウィルスが変異しない限り、人は標的にならなくなる可能性があるのだ。
しかも、人が移動を頻繁にしていた時に新型コロナウィルスに対して、「抗体」を獲得した人もいるので、こうした人は二度とかからない。
少なくともL型とS型の両方に感染した人は。
つまり、受動的に両方感染した「抗体」を持つ人を増やして、新型コロナウィルスに対抗するのではなく、積極的に「人に感染しても拡散できない」ということを、初期の段階でウィルスの遺伝子に情報として書き込ませ、ウィルス自体を変異させてしまうようにするのだ。
(武漢でこの戦略を早く実施していていれば、ここまで感染が世界的に広がらなかった可能性すらある。亡くなった眼科医が指摘した段階で)
この戦略(外出規制つまり一種の隔離)が首都圏で通用するかどうかは、分からない。
既に、世界各国でパンデミックに陥っているので、時すでに遅しかも知れない。
しかし、首都圏の我々にはこの戦略しか、今のところ残されていない。
少なくとも、北海道ではある程度成功しているようなので、やってみない手はないと思っている。
いや、やってみるしかないだろう。