プリウスの「超コンテンツ」を楽しむには、準備が必要。
1) まずは、「花子とアン」の吉高由里子さん演じる、アクセルの踏み方をじっくりとご覧ください。
最初は、ふんわりと。
ある程度加速したら、次に、ぎゅっと踏み込む。
最後は、一旦アクセルから足を離し、じわっと軽く踏む。
基本は、これだけだ。
燃費を稼ごうとして、ふんわりがずっと続くのは逆効果。
要するに、エンジンの力を効率よく使える速度までは、ふんわりと加速。
実際、燃費を気にする私の運転より、思いきりのいい妻のテキパキとした運転の方が燃費が伸びることがある。
2)次は、カーナビである。
カーナビは、山路を走るには必須である。
なぜなら、カーブが多く見通しがきかないからである。
しかし、カーナビがあればカーナビの画面にちらっと目をやれば、どれくらいのカーブの深さなのか一瞬で把握できる。
減速の程度をカーブに入る前から知ることが出来るのだ。
カーブに入ってから、慌てて急減速して、対向路線にはみ出す危険性を限りなくゼロにすることが出来る!
もちろん、対向車がこうした危険な運転をしてくるかどうかも、カーブに入る前に予測できる。
3)天候が良ければ、窓を開ける。
窓を開けると、森林の香り。
稲穂の香り。
風。
タイヤが路面をグリップする音。
それら全てを、全身で受け止めることが出来る。
1)から3)を組み合わせたプリウスは、超コンテンツを全身で楽しむには最善のツールと化す。
ハイブリッドなので、エンジン音は静かだ。
直線の定速走行中は、ほぼ路面をグリップするタイヤの音と窓を切る風の音しかしない。
窓からは、木々の香り。
しかし、山路を登り始めれば、ぐっとアクセルを踏み込む。
すると、エンジンの力強い音と振動が、全身に伝わる。
身体は、座席にぐっと沈み込む。
しかし、モーターが効いているので、パワーは同じクラスのエンジン車を遥かに上回る。
多少急な上り坂でも、気持ち良く頂上近くまで登りつめる。
見通しが効かなくなるので、アクセルを戻す。
しかし、カーナビでその先の道路の様子が、カーブなのか直線なのか予め分かっているので、それに応じてアクセルを戻せばいい。
カーブなら、一杯に戻せばいいし、直線ならゆるく戻せばいい。
必要以上にアクセルを戻す必要がないので、スピードを必要以上に落とさなくてすむ。
これが、実に快適。
きついカーブなら、アクセルとブレーキを使ってぐっとスピードを落とす。
しかし、スローインして、安全にカーブを曲がり見通しが良くなったら、ぐっとアクセルを踏み込んで、スピードを上げる。
エンジンとモーターのハイブリッドで。
つまりファーストアウト。
スローインとファーストアウトがこんなに綺麗に出来る車には、乗ったことがない。
それも、スポーツカーを上回るフォルムの車で。
フロントのまるで女性のロングスカートを思わせる、上品な裾周り。
しわ一つない。
バックフォルムも女性の後ろ姿を思わせる超美しいフォルム。
デザインだけで、超高級車以上の価値がある。
山路で、他のプリウスを見ても、その美しさにハッとする。
しかし、自分はその車に今乗っている。
窓から吹込む風。
森林の香り。
助手席の妻。
プリウスのエンジンの音とモーターの音一つしないパワー。
エコタイヤが路面をしっかりとグリップする気持ちいい音。
美しいフォルム。
広々としたフロントウィンドウからの、青々とした木々。
きれいな曲線を描く、完璧に舗装された路面。
それら、全ての素晴らしい人・音(サウンド)・映像・香り・振動・・・とともに。
これを「超コンテンツ」と言わなくて、何と言うのだろう?