「クレジットライン」と言うものを知っているだろうか?近年TPP支持を強調しているNIRAであり、TPPに関して私の立場は違うが、ここのHPの中にリーマンショックの総括の記事としてクレジットラインがあった。
このクレジットラインはグラススティーガル法の取り決めで「自己勘定商品」であるCDSやCDOや土地関連の証券を扱えない商業銀行が、自分達の資金(預金)を使わせる代わりに、投資銀行にかなり優位な条件で運用して貰う取り決めを行った。その中の最大のものがクレジットラインである。
要は、損失が発生した場合商業銀行側が一切支払うというもので、この取り決めの結果投資銀行はリスクを無視した取引をより一層行うようになったのである。またリーマンショックの時に、サブプライム証券を扱っている機関投資家や取引に使われた金融システムの破綻を恐れたが、2009年損害の概要を見たアメリカ合衆国政府が愕然としたのは、商業銀行の損失の多さだった。
その結果、2009年は倒産は殆ど無かったが2010年に150行、2011年に180行の破綻が発生した。アメリカの問題は、この銀行資金の焦げ付きによる問題が発生したのだ。ただ、ちょっとマシなのは、損失の全貌は見せていないが、損失の有無はハッキリしていた。だから銀行自身の再生処理は逐次きちんと行われていた。
しかし同時に問題となったのは銀行破綻は、その銀行のある地方政府の破産と平衡して行われており、銀行の問題は究極的に地方の経済の落ち込みを明確に見せるものであると言う事だった。この地方政府の資金的な問題を取り扱う為の債券を振り出せるのはアメリカ合衆国政府しかなく、何とか債券が振り出せたから何とかなっているのである。
無論、地方政府の窓口や、管理能力の低下、公共サービスの低下は当然出てくる。その細かい内容が出てこない時点で、問題は深刻で、マスゴミが伝えたくない内容なのであろう。公共サービスで問題となるのは保健衛生と公安秩序である。また法的サービスの低下は、その後の経済問題の流れを決める。裁判官も行政官も基本的に公務員である。彼らが動かなければ様々な資本主義的行動も止まる。
頭の悪い慶応の竹中平蔵が屁みたいな寝言を吹聴しようと、行政の仕事が国費で動かなければ「御自慢のぐろぉばるぅけいざい」も動かない。その事は殆どの馬鹿文科系大学出が勘違いしている。まぁお勉強していないだけなのだろうが。
この国債の振り出しは、上限を止めているのを2回上げさせた。アメリカのこの行為を日本やEUと同じと思われる向きもいるだろうが、私はアメリカの上限は、あと2回ぐらいは認めても良いと思う。アメリカは、結構よくやっていると私は思うし、何より、アメリカが法的合理性のみを取って、経済が止まると、それは世界の布教へと直結する。
世界経済の2つのエンジンはアメリカとEUであるのは間違いない。虫獄の糞馬鹿がえばりたいみたいだが、はっきり言って第一義的に景気を形成するのは虫獄ではなく、EUとアメリカである。
さて、私はふと、このクレジットラインの事を思い出すと、下衆野郎の考えが見えてくる気がする。
今経済はEUもダメ、アメリカもダメ、虫獄はもっとダメ。所以は、積み重ねられた好況のツケである。竹中平蔵の吹聴は全て経済の恥しい馬鹿面となって現れている。過激で過熱する経済の何処が悪い?ミルトンフリードマンの寝言は、今後二度と吹聴できないだろう。
この積み重なった問題を何とかする方法は2つである。長く地味に耐える。もう一つは債券を破棄するのである。その破棄する債券は?投資銀行は商業銀行のそれだった。他人の懐だから思いっきりやって、また契約をあまりにも重く尊重した結果、倫理的、法システム的に明らかにおかしい取り決めもまともとされた。
この手の糞馬鹿行為は、延々と続くのか?その試金石は、今EUで注目されている。一方は北欧、先ずはデンマークが最初からマイナス金利を歌った債券の振り出し。実質上マイナス金利になったドイツ債券。その一方でラガルド専務理事の主張するEUの財政統合である。IMFは問題発生時に資金投入する事は評価されるが、毎度毎度資金投入の度に非注入国に対して履行が強制される改革案は、ピントが外れていると酷評されている。
IMFは「ある程度」資金を投入しただけなのにEUの大きな政策判断である「財政統合」を強く押している。しかし、この財政統合は、この不良債権の利払いを毎度毎度のリスクプレミアムを払って金を出せということである。これはヤクザの追い込みと何ら変わらない。このIMF御推薦の方法が、劇薬となって現れるだろう。IMFやFRBは国民や社会の合理性ではなく金融機関の合理性で動いている。その結果、その利益と義務の分担が問題となる。
元々この投資銀行やヘッジファンドの資金源となったのは401Kなどの年金である。年金は低金利の結果運用が出来ません。財テクして儲けましょう。日本では1980年代に吹聴され、アメリカでは1990年代に金融工学と共に吹聴された。結局日本では、個人資産が言い様に狙われ1991年には野村證券が大企業に向かっての元本保証された事がリストで明確になり、証券会社を始とした金融機関への信頼が損なわれた。
色々日本の失われた十年を吹聴する糞の寝言が多いが、結局不正の結果である。これら元本の保証されない人々は主に年金の種が消えたのである。またその後の竹中平蔵の経済音痴の経済音痴による経済音痴の為の不良債権処理が行われた。その時も年金が問題となった。そして今の経済では不良債権を処理する際に、だれの債券が消されるか?が問題となる。国家は、もう屁も出ない状態だ。そうなるとお人よしの馬鹿がやられる。その際たるものは年金だろう。
日本はともかくとして、欧米は、必ず年金を破綻に追い込むだろう。その結果地獄が生まれる。
この年金消失はロシアで発生したが、その関連の報道はNHKでもやっていない。他の報道がやる筈は無い。つまり、それがマスゴミの報道の限界である。
元本が保険なら、その現資産がどの程度毀損されたか?を勘定し直すと、ボロボロ担っているのを突きつけて、年金に金融的失敗を押し付けるのである。
ロシアでもやった事だ。何より、ロムニーもだが金持ちと吹聴している連中は年金を当てにしていない。連中は貧民を支えてやっているという馬鹿文科系大学出の上から目線の発言。
だが、そう言う論法と、多分口調が怒りを呼び起こすのであろう。
消費税なども、基本的に年金生活者に重くかかるし、年金問題は医療問題ともなる。国が借金を出来なくなると、これらのサービスも低下する。それは必然的に年金が大量に使われるだろう。
だが、こう言うものは、日本では確かに苦しいが、外国でも同じ手法を取るだろうからやっぱり苦しくなる筈だ。その結果医療問題の悪化から大量氏が出てきて、それから社会不安が出てくる。
社会サービスが消え、一方で経済の理由による食料不足、物価高騰と発生すれば、それが社会不安の要因のNo.1となろう。かくて、年金そのものもそうだが、年金に連なる関連のサービスの毀損も問題となる。
だが、こうなって生活が悪化し、国内が騒乱とする事を果たして、金持ちは喜んでいるのか?と思うのだが、一つ、言えることは、この混乱は社会の弱者を痛めつける。若い子、年寄り、身障者、経済的弱者などをである。
最初反抗できない存在だが、その内問題が反抗できる所まで来て、何が起きるのか?私は分からない。
ただ、アラブの春は、似た感じの流れとなったと思う。
負債を払うとは、負債を負った人間が払うものと思うのだろうが、結構、負債を負っていない人間に払わせる事もある。国の形をとるとその方が多い。そして、それが騙されず問題となって国内の争いとなる。
年金は戦前戦中なくて戦後あった。この年金は、確かに立派なものだが、その制度が人口ピラミッドを前提に決められた制度である。破綻するのが分かっているのである。となれば、何時終わらせるのか?と言う事になろう。
だが年金を当てにして都市生活をしている人は、その廃棄によって、生活の基礎が無くなる。そうなったら、どうなるのか?
我々がまだマシなのは、ハッキリしないから、ハッキリする国で、どうなるのか?が分かる。先ずロシアの悲惨な状況を見ている。そして、今後EUやアメリカの年金生活者がどうなるかを見ることが出来る。
その後、呆れた国民が国を信用しなくなる。そうなった時にまた別の問題が発生したとき、何か起きるのだろう。