○前に一度行ったことがある、という程度でその後は来ず、もう8~9年ぶりだろうかと思われる「牧のうどん」に入ってお昼にした。
「牧のうどん」は一般的な「うどん」ではなく、「牧のうどん」というジャンルの食べ物だ(笑)ということで知られている。とにかく「ゆっくり食べていると、麺がどんどん増えていき、スープが減ってきたら、継ぎ足す」ということが、福岡や佐賀の地元では周知されている。写真は、福岡のうどん屋さんならオーソドックスな具である「ごぼ天・わかめ」うどんだが、食べ始めてからぜんぜんなくならない麺は今日も健在だ。自分などはこれ一杯で十分な量である。だが人々はこのスープのうどんを「汁物」のようにしてかしわ飯などを健康的にたいらげている。これもB級グルメというのだろうか、九州の特徴的な驚異の食文化の一である。
(※キイロイトリ「…カンガエテ ミルト カシワメシモ トモグイニ ナルノカナ?」)
本日のBGM:
毛利元就 第25回「尼子経久死す」 (チャンネル銀河 11/14 22:00~)
またもやぎらっとした緒形拳の「鬼」気を見る。なお、子供の頃から見てきた大河ドラマの変化を測る指標の一つが「松坂慶子のポジション」、だと思っている。「国盗り物語」の高橋英樹の相手役の濃姫とか、「草燃える」で松平健の北条義時の恋人役だったりするのは見ていた。一方、「春の波濤」の貞奴的な「おきゃんな」路線の頃のはあまり見ていなかった。その後の「篤姫」の幾島などはどちらかというと、その「少しコミカル系」の路線の先にある方であり、そっちの方が今やむしろ「最近の大河ドラマ的」傾向の女性キャラになっているのではないかと思う。「毛利元就」のこの「杉の方」も、どちらかというと幾島的な「おなごホームドラマ」コミカル場面のコーナー担当であって、この頃からそういうキャラが定着し始めているようだ。
だが「毛利元就」は永井路子・内館牧子だし、女性作家といってもいかにも室町末期の権謀術数を結構硬派にどす黒く描いているシーンとの構成がねちっこく、その暗さとコミカルホームドラマ部分との不思議なバランスのようなものがある。だから最近のものほど「子供っぽくない」のである。そこが歴史物戦国物として鑑賞できる。とにかく中国地方は縁者もなく行ったこともなく地理的にも疎い(多分東北や九州北部よりも知らない)ので、このドラマで国人衆と地名を勉強し直しているような気分である。
橋之助がまた、真田広之的なキャラと全く違っていて、「かっこいい」というのとも違い(すまん)、一見まのびしててマイホームパパ的に良い人げに見えそうでいて、実は心中で陰謀を巡らしている全然油断のできない人、ていう微妙で不思議な感じを出していることにも、今見ていて改めて気づくのである。(やはり1997年という年は、ことごとく自分の状況に余裕がなく、多くのドラマや音楽をリアルタイムで体験していないのである…いちおう映画「金田一少年の事件簿」と「LOVELOVEあいしてる」と「それ行けKinKi 大放送」と「ぼくらの勇気未満都市」を見てたくらいだろうか><) ※ちなみに美伊の方の富田靖子も侍女藤野の加賀まりこも、今の「江」にも出演しているようだが、「敵に回すと怖い」役(笑)な点はあいかわらずながら、たぶんシナリオも演出もタッチも位置も生かし方もかなり違っている。(20111114)