おジャ魔女どれみと徒然

おジャ魔女のこと、

日常のこと、

いろいろ。

スクールガールコンプレックスについて、その放送部篇

2022-10-16 06:36:00 | 邦画

 写真家・青山裕企氏の写真集を原案とした青春映画。
 俺は監督も青山氏がやってるかと少し勘違いしてました (^^;
 
 ストーリーは、

 希望ヶ丘女子高の放送部部長・マナミ
 彼女は学園祭で披露する朗読劇の演目に悩んでいた。

 その最中、バスケ部を退部になったチユキが入部してくる……。
 
 ハリソン君さんの記事を読み視聴。
 なんかハリソンさんって定期的に百合記事を供給しますよねw

 「私たちのハァハァ」に次いで「LOVE MY LIFE」。
 そして、この「スクールガール」。勝手に百合三部作と呼んでるw

 「LOVE MY LIFE」は後日レビューします。
 今回は「スクールガール」。


 ヒロインは門脇麦さん。「麒麟がくる」で一躍脚光を浴びた女優。
 最初、誰か分からんかったけどw

 まだ垢抜けない時代だが、だからこそ価値がある。


 相方は森川葵さん。正直、全く知らない!w
 だが、この作品に限っては女子高生。それ以上の存在感。


 写真集が元ってことで生足強調。
 女子が足振るだけで演出になるんだから、魔力だわなw

 俺が男だからそう見えるだけなんかもせんがね~。
 正直、女の人が見てもドキッとするんちゃう?w

 門脇麦だけに小麦色の足。シャレと分かってても魅了される。
 監督も男だし、所詮は想像の類いながら、没入感はある。


 友情と恋愛の狭間、それに嫉妬。微妙な塩梅。
 「私たちのハァハァ」みたく、もっと青春寄りでも良かったが。

 最後の朗読劇が良かっただけに。最終的にうやむやになっちゃうし。
 シャワーのシーンとか、途中途中、宝石のような描写もある。

 レズと百合は別物。百合は男の妄想。
 その点では、映像で見せる、良い百合ではあったと思う。

 では、また。



ステップについて、そのジャンプ

2022-10-07 00:24:00 | 邦画

 「とんび」を見たおかげでエンジンかかってきた。
 重松作品もう一本。一昨年、劇場で見逃した「ステップ」です。

 最近はアマプラで何でもやってんな。登録して暫く放置してたけど。
 勿体ないことしたなw 今は絶賛アマプラ中毒ですw

 さて、今作の話。重松作品の中ではわりと地味目な方。
 映像化されるって聞いた時は正直びっくりしました。

 だけど、今思えばその地味さが良かったんでしょうね。
 映画の脚本としてまんま流用できる重松さんの巧みな筋立て。

 流水のごとく話がスムーズ。監督の見事な構成力。
 映画としての完成度はとんびより高いかもしれん。至極の秀作です。

 ストーリーは、

 突如として妻を亡くした健一。
 2歳の娘・美紀と二人きりの生活。その10年間の軌跡。

 といった内容。まぁ、要はシングルファザーのお話です。
 原作は健一親子を主人公にした短編集。

 好きなエピソードが抜けてたり、多少端折り気味なのは気になるが。
 二時間にすっきり纏められてて、やっぱり見やすかったなと思う。

 ラスト30分は小説片手に見てたら、涙腺爆発w
 小説の文章と映画の情景が完全に重なる。オススメの見方です。

 山田孝之さんの健一役は、正直微妙だったかな? (^^;
 これは俺のイメージと少し違っただけだから、別に良いけど。

 家族の行く末を切なく輝かしく、写し切った。そんな作品。
 邦画も最近はバカにならんね。てか、重松作品が最強すぎだなw

 では、また。



とんびについて、その親子鷹

2022-10-06 07:30:00 | 邦画

 重松清氏の小説、三度目の映像化。
 1962年から1990年、親子の30年記。

 始まりからめっちゃ泣きそうになったなw
 初っ端からの雰囲気作り。一気に飲み込まれた。

 ドラマ2本とも見てるが、まずセットが凄い。
 めちゃくちゃ金かかってる! 歴代で最高ちゃう?

 昭和の町並み、風情、情緒。正にタイムスリップ。
 ロケーションは小説の完全再現と言っても過言じゃない。

 ストーリーはちと端折りきみだったが。
 ここはドラマと比べるのは酷だけどね。

 でも、二時間でテンポ良く纏められてたかな。
 とにかく粗さは全くない。ここはさすが、瀬々監督の手腕ですね。

 「とんび」はまず小説が傑作ですから。
 気になった方は是非、本を手に取ってもらいたい。

 俺も未だに年1で読み直すくらい面白い。
 読んでから、この映画見たら2倍面白いと思うな。

 
 主演は阿部寛さん。重松作品は「青い鳥」以来とのことで。
 「青い鳥」も中々の傑作ですからね。隙あらば見てみたいとこ。

 とんびにはドラマ版の大正義・内野聖陽さんがいるから。
 比べられるのは仕方ないとはいえな。

 でも、違和感は全然なかったですね。引っ掛かるような点はなし。
 荷揚げしてるから、ムキムキに説得力あるし。

 まぁ、それを言ったら内野さんもマッチョですがw
 見てる間、福山雅治さんの曲が脳内再生でガンガン流れてましたw

 今んとこ、TBS版と甲乙付けがたいとこではあるよな~。
 ……NHK版は忘れろ!w


 アキラ役は北村匠海さん。
 名前だけは聞いたことあるんやが、この人もまずまずでしたかね。

 ただ、ちょっと苦言を呈するとラストシーンのとこかな。
 映画の目玉として、小説にないオリジナルシーン。

 令和元年、ヤスさんのお葬式の話が入ります。
 そこで北村さんがそのままアキラを演じるんですが……。

 この頃、アキラも60近いおじいちゃんだからね~。
 あんま責めたくはないが、ちょっと薄っぺらい演技ではあった。

 無理があったな。これだと顔を映さないだとか、孫だけ出すとか。
 別の演出が必要だったんじゃないかね?

 何なら、重松さん本人が出ればいいのに。
 それならめちゃくちゃ熱かったな。

 とんびって、謂わば重松さんの自伝小説みたいなもんだからね。
 全く一緒ではないとはいえ、1963年生まれ、岡山出身、早稲田卒。

 アキラのモデルなのは間違いないっすから。
 映画の最後に、ヤスさんを重松さんが看取るとなったら、もうもう!


 ラストは惜しいことをしたよね。
 まぁ、小説ファンを失望はさせない、傑作なのには変わりない。

 ぜひ、皆さんも映画と小説、見て読んでほしいです。
 では、また。



甘いお酒でうがいについて、そのBEATA

2022-08-17 21:05:00 | 邦画

 シソンヌのじろうさんのケータイ小説が原作という異色作。

 ただ、傑作。

 また今年一番に出会ってしまった……
 劇中に出てくるお酒しこたま探したけどなかった……

 映画オリジナルのラベルらしい。
 グラッパっていう酒が元らしく買ってみたら、全然甘くなかったわw


 吉本製作ってことで不安が過るも、ちゃんと映画作ってるw
 吉本映画と言えば、松ちゃんとか。芸人が監督するってイメージ。

 だけど、今作はちゃんとスタッフ集めてるんかね?
 そういうお笑い風味みたいなのは皆無と言っていい。

 ブランドとして、しっかり確立させたいからなのか。
 目的はどうあれ、意気込みや本気度、熱量のほどは伝わりました。


 元々はシソンヌのコントに出てくる「川嶋佳子」ってキャラ。
 そのキャラが書く日記という体。

 じろうさんって凄い才能を秘めてたんだなw
 男が書いたとは思えん。

 まぁ、純粋な女心ってわけではないんだろうが。
 微妙の案配。独特の雰囲気。キャラを越え、人間として確立してる。

 そして、ここまで描写・撮影・脚色。
 世界観を完璧に作り上げたのは監督の大九明子さんの手腕かな。

 他でも女性主人公の作品を多く撮ってる人らしいから。
 こういうの得意なんだろうね。お見事です。


 主演は松雪泰子さん。

 ちょっとセリフ回しがシソンヌ寄りで誇張気味だったけど。
 この世界観には合ってた。演技として昇華できてたと思う。

 黒木華さんも映画の世界に溶け込んでる。
 正直、今までで一番の仕事じゃない? 凄かった。


 風景であったり、とにかく一切の無駄がない。
 絶妙に調えられた作品。何の変哲もない中年OLの普通の日常。

 この『普通』ってのが良い。
 普通に全てが詰まってる。

 その普通が、見る人にとって特別になる。

 では、また。


 

ドライブ・マイ・カーについて、そのSAAB900ターボ

2022-05-30 21:36:00 | 邦画

 今年最大の話題作。
 180分の長丁場。見るのは大変だったが期待を裏切らない作品。

 いきなり村上春樹節全開でちょっと笑っちゃったw
 いかにも小説の文章、世界観って感じ。

 国内だとあんまり評判よろしくないらしいが……
 まぁ、そもそもの原作者・村上春樹が賛否両論ある人だし仕方ないかw

 俺は楽しめましたかね。作品はこんぐらい先鋭化してるのが丁度良い。

 ストーリーは、

 演出家の家福はある日、最愛の妻を亡くす。
 それから2年後。広島で舞台をやることになり、主催側から稽古場までの送迎ドライバーを付けることを申し出され……

 ラスト衝撃の20分って触れ込みだが、そんなものはない!!w
 ストーリーはシンプルかつベタ。あくまで主人公の再生物語。

 そのシンプルさに村上春樹のセリフや描写。監督の巧みな脚色。
 マーブリングのように、独特な色彩を生み出してる。

 独創的ながら着実。堅実ながら個性的。
 矛盾しながらもそう感じさせない確かな完成度。

 賞総なめも頷く傑作ですね。


 では、ここで出演者のご紹介。

 西島秀俊さん。このブログで何回紹介したかw
 主演の仕事をバッチリ果たしてました。ベリーマッチ。

 この人が堅固な柱として中心にいたからこそ、映画が破綻せずに済んだろうし。
 他の役者じゃ無理だったんじゃないかね。

 棒演で叩かれることもしばしばだが、その棒演が今回は奏上。
 訥々とした喋りが見事にハマってた。

 意味分かんないかもだけど、なんか西島さんがだんだん村上春樹本人に見えてくるんですよねw
 で、村上春樹自身が役を演じてるというか朗読してるように感じる。

 不思議な感覚。
 何だかんだ西島さんも主役だけじゃなく、脇役もこなして役者人生が円熟味を増してますから。

 この映画はその一つの集大成になったんじゃないでしょうか。
 見てて、ちょっと感動しましたよ。ほんのちょっとだけねw


 そして三浦透子さん。
 この5年で何があった? いい感じに荒んでますw

 「私たちのハァハァ」の時の初々しさとは打って変わって……というか成長したんでしょうね。
 今や立派な仕事人。終盤まで物語を牽引し続けた。それだけの演技力に存在感。お見事です。

 てか、舞台広島やしな。
 ここでも「私たちのハァハァ」との奇縁。不思議。


 もう1人気になったのはジンデヨンさん
 「新聞記者」のシムウンギョン以来の衝撃。

 役者を諦めたりと紆余曲折あったらしいが、とんだ掘り出し物だな。
 こっから爆売れするんじゃない? 期待の大金星現るw

 しかも、元お遍路らしいし。
 そういう点でもシンパシーを非常に感じる。


 それと映画の象徴である赤い車ね。
 アイコンって奴か。いや、もはや1人の演者だし主人公。

 動いてても止まってても存在を主張し続ける。
 風のように流れ、山のように悠然でもある。

 スウェーデン製の車らしいが、村上さんってホント北欧好きだよねw
 この車が瀬戸内を駆け巡る。これだけでも絵になるんだから凄いわ。


 世界中から色とりどりの役者陣。散らかるどころかより盤石。
 英語、韓国語などを始め様々な言葉が織り成す奇抜な世界観。

 邦画というより、もはやアジア映画。
 アカデミー賞受賞も納得のワールドクラスな映画。

 そして、妻を愛した、優しい、1人の男の物語。

 シャンティナガルも激賛。
 俺のレビューなんて権威もクソもありませんがw

 ぜひ見てほしい。オススメです。
 では、また。




  


 でも、この作品が外国賞だけってのは……
 ちょっと有り得ないけどね俺の中では。

 コーダがどんだけ面白いのか知んないけどさ。
 「君の名前で僕を呼んで」なんてノミネート止まりだし。

 「この世界の片隅に」に至っては、ノミネートすらしていない!!

 アカデミー賞とかクソだろw