世界最高傑作。世界の映画の中で最高傑作ですよ!
分かんないけど、偉い人がそう決めたんだそう。
1941年製作。オーソンウェルズ、若干25歳。監督脚本主演。
アカデミー賞9部門ノミネート。しかし、受賞は脚本賞のみ。
実在の新聞王・ハーストをモデルとした映画。
何がビックリって、そのハーストがガッツリ存命中。ラジオ新聞、当時のメディア全てを支配していたハーストの怒りを買い、批判にさらされた悲劇の作品。
ハーストは偏向、というか虚偽報道で米西戦争を引き起こす。
プエルトリコ領有を巡り、スペイン警察がアメリカ人を拷問したと報道。もちろん全部嘘です。
アメリカって奴ぁはよ。その新聞王の人生、皮肉を込めて映画化。
この映画に関わった人、若死が多いけど。多分、偶然やろな!w
実際、見てみると、けっこう面白かったです。
白黒ってだけで、普通に、変な言い方やが現代風というか。
それもそのはず、このオーソンウェルズ監督。
その後の映画技法全てを、この人が、この映画で産み出したから。
ちなみにラジオドラマ『宇宙戦争』を作ったのもこの人。
ラジオ聞いた人がパニックになって~という有名なアレです。
製作者としての異質さ。手塚治虫みたいなもんですかね。手塚治虫以後の漫画は全部手塚治虫のパクりみたいな。
とにかく見やすかった。80年前の映画とは思えない。違和感すらある。
ウェルズ監督は演劇ラジオを経て映画初進出。
それ故に映画の撮影方法を何も知らなくて、良くも悪くも奇抜なアイディアが次々生まれたんだとか。
それをNOと言わず、撮影監督グレッグハーランドが要望に答え続けたという。
特に有名なのはフラッシュバック。過去回想ですね。今では当たり前のことがこの作品から生まれた。
そのおかげか、映画として見易いだけでなく、何より面白かったです。
話もテンポいいし、リメイクあってもおかしくないくらい。
「薔薇の蕾」の謎とは? 一代で王となった男が得たもの、失ったものとは?
なんか上手く丸め込まれた気もするがw 圧倒されるというか、やっぱり話が面白かったです。
表彰されずとも、現代にまで作品が残る。
アカデミー賞受賞以上の価値を得たこと。栄華を極めた王様が未来を知る由もないこと。
そんなん当たり前だけど、なんだか皮肉に感じた。
では、また。
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