8月になると戦争映画が見たくなるということで。
ずっと見たかった『ウィンターウォー』。
かの有名なシモヘイヘが活躍した戦い。ただ活躍と同時に負傷もしていて、その後の継続戦争へは参加できなかったとか。
まぁ、どのみちシモヘイヘは出てこないから関係ないんだけどねw
アンノウン同様、英雄の物語ではなく、一般兵の悲哀。冬戦争の南方戦線へ派遣されたある小隊のお話。
3時間の長丁場。戦争映画って奴ぁ、どいつこいつも何でこんなに長いんでしょうかね?w
まぁ、戦争をちゃんと描こうとすると、どうしても時間がかかってしまうんやろうな。
最初の1時間は訓練と拠点となる村の防備を固める。
退屈は退屈だけど、冗長とか無駄な時間とは感じなかったな。
後の2時間はソ連軍の波状攻撃をひたすら耐え凌ぐだけ。
冬戦争の一戦闘を描いてる。淡々としてる。冬戦争全体の推移とか全然分からんから、そういうの知りたいって人は拍子抜けするかも、そこは注意。
ただ戦争映画としてはよく出来てるし面白い。
さすがに戦闘シーンやらアンノウンには敵わないけど。30年前の映画だから多少は仕方ない。
何より一番良いのは脚色や美化をしてない所。
戦争が淡々と始まり、終わる。
フィンランドとソ連は戦力差が歴然で、本当なら併合されてもおかしくなかったレベルの中、フィンランドがかなりの善戦。
ナチスはロシア侵攻から崩壊が始まったから、何気にフィンランドが影の立役者になるんかなw
善戦には理由があり、色々と武勇伝みたいな面白いエピソードが沢山あって、映画にしたら面白そうなのに、そういうのを全く描きません!
だから、見る人によっては期待外れになるんかな?
俺としてはそこが良い。戦争映画って、所詮プロパガンダじゃん……。
「僕達、カッコいいでしょ?」って部分。国威発揚の賜物ですから。
しかし、この作品はそういう臭みが一切ない。
善戦はしたけど、フィンランドは敗北。領土も割譲される。
武勇伝で浮かれた作品じゃない。そこら辺の冷静さ、反省がちゃんと込められてるのが良い。
ただ、映画では淡々してるけど、それから80年経った現在。何やら皮肉な時代になってるのが何とも……。
宇露戦争に、フィンランドのNATO加盟。今や日本すらNATO入ろうかって話になってるくらいだし。
これからどうなるのか、まだまだ分かりませんが。
歴史は繰り返すのではなく、韻を踏むのでもない。
ただただ、人間は歴史を忘れて、また別の、新しい悲劇が起きるだけなんだと思う。
では、また。
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