フランスの小説家・オクターヴオブリ氏が編集。
フランス皇帝・ナポレオンの手紙や命令など、皇帝が発した実際の言葉を集めた記録書。
『栄光のナポレオン』に合わせて読んでみました。
様々な著者によって描かれ方の違うナポレオンですが、より実情に近い英雄の姿を、この本から覗えるのではないかと。
読んだ感想は、やっぱりナポレオンって良いよな〜w 心から言えますね。
無論、欧州を混乱させ最終的に500万とも言われる死者を出した戦争の首謀者には変わりないんですが。
この本から伝わる愛嬌というのか何と言うか。栄光と暴虐から没落と喪失。
オブリ氏は作中で、
「人間の中で最も幸福な男」
「自己を全的に完成」
「誰よりも高く登り、比類なき不幸に沈む」
「生涯の浮沈の曲線は完全であり、地平線全てを抱擁」
と、ナポレオンを評してます。
人間として何もかも得て何もかも失う。完成された人間。
ナポレオン自身も自分の人生を、小説(ロマン)と言った。
遥かな海を眺めながら島の崖上に佇む1人の男に。
俺は敬意と憧憬しか浮かばない。
フランスでは2021年、ナポレオン没後200年の記念式典を開催する予定だったのが、反対運動で中止に追い込まれたんだと。
誰がそんなつまらないことするん?w 独裁者なんはそうやけど……。
俺はフランスが羨ましいけどな。ただの征服や殺戮だけの男じゃないのに。
トランプ大統領の方がよっぽど悪人だし小さい男やと思うw なんかネットやと石破さんと比較してトランプマンセーしてる奴が多いが。
トランプさんて方言と脅迫の二つしかないじゃん。
手腕はこれから試されますが、まぁ、良い方へ向かわないと思います。
てか、今の政治家なんてつまんない連中ばっかでしょ。
ロシア中国は次なる覇権国家だが、人を操りたいだけで陰湿やし。
覇気がない。細いんよ。
ナポレオンみたいに「世界帝国」と言うてみろよ。愛情も信念も、ナポレオンには及ばない。
つくづくナポレオンは愛情と信念の人だった。
栄光のナポレオンの最後で、政敵のタレイランとフーシェを見つめるナポレオンの瞳が、いつまでも忘れられん。
タレイランもフーシェも、ナポレオン裏切りまくりなのに最後まで重用されてたし。
プロイセン王もオーストリア皇帝もロシア皇帝も、降伏さえすれば許した。
軍事だけじゃなく行政も手掛けた天才ながら、人事や人間関係では何故かお人好しというか。
本気で人を信じようとしていたのか。人間の本当に深い部分を見ようとしていたように感じます。
この本にはジョゼフィーヌ妃へのラブレターや息子であるナポレオン2世への遺言も収録されてて。
ジョゼフィーヌ妃って、正直ナポレオンの没落の原因の1つやと思うが、本人にとっては幸せな結婚やったんすかね。
ナポレオン2世への遺言はもう「戦争すんな」と書かれてます。
なんか死の直前のナポレオンは悟ってるというか、随分と丸くなってw
父親として、今後の警告を息子へアドバイスしてるんですが。
俺は「お前が俺と同じことが出来るかい」って、自分の覇業への自負が混ざってるような気がして、何とも微笑ましく感じました。
英雄はセントヘレナという小さな島で、生涯を終えました。
でも、英雄の軌跡とも言える流星は、時代を巡り、人々の心へ宿っているんだと思う。
やはりナポレオンは良い。
では、また。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます