ベトナム戦争の帰還兵であるマイケル。しかし終戦後、帰還兵に対するアメリカ国民の反応は冷たかった。国のために戦った兵への冷遇に激怒したマイケルはパレスチナ過激派『黒い9月』の協力を得、テロを計画。1月に開催されるスーパーボウルの会場に爆弾を積んだ飛行船を突っ込ませる。その計画を察知したイスラエルの諜報機関モサドはアメリカ政府と連携し、テロの阻止へと動く。
原作は『羊たちの沈黙』でお馴染み、トマスハリス氏の小説。
劇中に登場する『黒い9月』は本当に存在した組織で、1972年にかの有名なミュンヘンオリンピック事件を引き起こしています。
1977年公開、リアリティ満載の本格サスペンス映画です。
最近、国際情勢を予見してるとかで話題になってたので見てみました。
イスラエル・パレスチナの複雑な問題といい、正鵠を射るような内容。
黒い9月のメンバー・ダリアもガザ出身という設定。
40年前の映画だし創作ですが、時を経て現実現代と照らし合わせると何だか奇妙な感じ。
似てる非なる話だけど切っても切れない。巡り巡って現代に帰ってきたかのような作品やと思った。
日本人船長が酷い扱いw まぁ、この当時はテルアビブ空港やバーグ事件など日本人のテロリストが暴れ回ってて。
映画が公開された1977年にはダッカ事件も起きています。正に騒乱の渦中に生まれた作品なんやな。
国際感情が反映されてるような描写。
仕方ないし、何より日本人として忘れちゃならないこと。
最後は何だか後味が悪い。別にテロが成功したらいいのにとまでは思わないが。
「アメリカイスラエルざまぁw」とか、そんなことは思わないが、胸に苦みが残る。
病床でカバコフが言ったセリフ。「真の平和」か。
世界も戦争も敵も味方も同じ、犠牲者も。
どんなに殺人を倦んでも戦いは終わらない。
小説や映画とは違う。でも、そこだけは現実と変わらない。
では、また。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます