様々な場面で『分断』という言葉が躍るこの頃ですが、気になるニュースを目にしました。
米テレビのあからさまな肩入れ報道 NYでCNNとFOXを見続けて感じた深刻な危機
報道については、意図的なプロパガンダを除いても、「取材記者の眼」や「編集者の眼」という誰かの眼を通したものだから、「完全な中立」というのは難しいことは分かります。
日本でも「讀賣」と「朝日」が違うことぐらいは周知の事実です。
しかし、このCNNとFOXはやりすぎではないか。
記事にもあるように、ここまでくると『報道』ではなく『バライティー』だろう。
しかし、より刺激的なバライティーの方が視聴率を取れてしまう。
結果、聴視者は偏った報道から自分の意見を形成していくことになるのです。
報道は中立であるべきだが、それは可能かどうか解りません。
だから、聴視者は報道機関の色を知りつつ判断すべきなのでしょう。
『アメリカの分断』・・・
これは、一般市民に『真実』を伝えるべき報道機関が、自らの正義を優先し、一方から見た事実のみを伝えた結果が生み出したものではないか。
報道機関に色眼鏡をかけさせたのはトランプ氏だろう。彼の残した傷跡は大きい。
報道機関が自らの報道を顧みて評価し、是正していく自浄努力に期待します。
そして、アメリカの分断を『他山の石』としなくてはいけない。
日本も『忖度』という傷跡があるように思えます。現在進行形で・・・。
報道の大半をフェイクニュースとして切り捨てきたトランプは、大統領に就任して以降、各マスコミに対して冷淡な姿勢をとり、報道各社を集めた記者会見を事実上中止した以降も、ホワイトハウス報道官がFOXニュースに対して独自に会見を行うなど・・・とWikipediaにあります。
トランプ支持者はFOXニュースしか見聞きしないらしいですね。
ところが、11月3日の米大統領選に向けた初の候補同士のテレビ討論会の司会者はトランプ氏の不規則発言を制止しようと声を荒げてトランプ氏に「あなたの陣営が同意したルールに従うつもりはないのですか」と問いただした司会者のクリス・ウォラス氏はフォックス・ニュースの人材だそうですね。日頃から大統領に批判的だったそうです。
興味深かったですね。
CNN、ABC、ニューヨーク・タイムズほかアメリカの主たる報道機関は皆反トランプ調でニュースを伝えるそうですが、私は彼らの方が良識だろうと想像しています。
なにしろトランプ氏が大統領に選出されたそのことが事故みたいなもので、超良識派の元マチス国防長官を解任するは、9日にはトランプ氏がデモを鎮圧、警備するために軍の出動を要請して、拒否したエスパー国防長官を解任させ、国防長官代行には国家テロ対策センターのクリストファー・ミラー所長を即日就任させたが、議会の承認がなければ国防長官にも就任出来ないらしいですね。
世界一の軍事力を持つ大国・米国の国防長官ポストが空席だということの方が異常であり、滑稽きわまりないと思いますね。
バライティーと表現するならば、ドナルド・トランプ氏その人のことでしょう!
元々、『アプレンティス』(原題:The Apprentice)というテレビの司会で人気を博した人ですから。