『心がスーッとなる ブッダの言葉』という本を読みました。
アルボムッレ・スマナサーラ(අලුබෝමුල්ලේ සුමනසාර)というスリランカ仏教界の長老が書かれた本です。
私たちが日常接する『大乗仏教』とは違う『南伝仏教』という初期仏教の考え方が新鮮でした。(大乗仏教は釈迦死後数百年経った後に成立したものだそうです)
私は、心から宗教に縋りたいと思ったことはありません。(冠婚葬祭や日常の習慣は日本人の文化で「信心」とは違うと思っています)
しかし、世界の多くの人がその行動の基準とする「宗教」には少し興味がありました。(世界の人々も文化としての習慣かも知れませんが)
「なるほど」と頷きたくなることが沢山書かれていました。
全体が「32夜」に分かれていて、『日捲りカレンダーに書かれている一言』のように、毎日ちょっと読み返せる構成も、読みやすいものでした。
しかし、なぜこうも宗教には宗派が数多くあるのでしょう。不思議です。
イエスも1人、ブッダも1人しか居ないのに・・・。
それぞれの弟子達が独自に解釈し広めたのか、その土地土地に特化した形で広まらざるを得なかったのか。興味は尽きません。
著者が紹介したスリランカの諺に『みんなが言っていたほど鬼は黒くない』というのがあります。
これは、様々な問題について議論を重ね労力を浪費しても(いわゆる小田原評定)、実行してみれば何のことなくスムーズに成功する・・・というような意味だそうです。
「走ってから考える」的ですが、諸問題の解決には必要なことなのかとも思いました。
宗教や宗派、イデオロギーが数多く存在するのも、みんなが見たこともない鬼を想像で語りすぎた結果かな・・・なんて思ってしまいました。
たまにはこういう本も良いものです。
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