「死の舞踏」の絵は14世紀中頃のペストの流行辺りから描かれてきたようである。それと、常に身近にあって老若貴賤の別なく襲い掛かる「死」について覚悟を促す「Mement Mori-死を思え」という教えとともに、14,15世紀頃特に多くの作品が描かれたということである。多くは「死」の象徴たる骸骨やミイラ化した死体が、ヴァイオリン・オーボエ・ドラム・シロフォンなどを奏したり、生きた人々の手を取ったりしている様で描かれる。そしてどんどん消失していく「生の時間」を意味する砂時計も添えられる。
昨日でも触れたように、ドイツの画家ハンス・ホルバイン(子)の木版画「死の舞踏」シリーズは特に名高い。
Albrecht Durer Allaert Claesz Allaert Claesz
Steinbrecher Michael Wolgemut
Frans Francken Hans Holbein the Younger 二点
作者不詳 Fred Folsom Louis Raemaekers
※ 髑髏を描いたホルバインの著名な作品「大使たち」
何処に髑髏が描かれているのかといえば、御存じの方も多いと思うが アナモルフォーシスという技法で足元の斜めに細長い異様なものが絵を寝かして左斜め下から見るとちゃんと右の髑髏に見えるのである。
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