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豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

「東都高名会席尽」という豆本

2010年07月25日 | 豆本


 このブログは最近、豆本そのものの紹介というより錦絵作品の紹介になってしまったが、これもいたしかたないことで、自作の豆本といっても数はそんなにないのだから当然ネタ切れになってきたためである。前述のごとく一冊で複数作品のものは再三使えるのだ。

 この広重・豊国合作の「会席尽」は、人気役者(芝居の役柄)と料亭を結びつけたグルメ情報、料理屋のコマーシャルといったものである。

   

図は「岩井粂三郎の牛若丸」と料亭「橋もと」、「嵐吉三郎の弁慶」と「武蔵屋」だが、牛若といえば五條大橋、弁慶は武蔵坊、このように役柄と席亭の名前などには何らかの関連があるようでその結びつきの意味をを考える楽しみもあったようだ。だから現在のコマーシャルのように、売れっこのタレントが意味もなくやたらあちこちに顔を出すのとは違って、芝居の内容などにも通じてないと面白さがない。平清で平清盛というようなズバリのものもあるし、梅木で菅原道真、青柳楼で小野道風あたりでもなんとかなるが、桜楼の浅倉当吾、注春亭の大星由良之助あたりはどうだろう。前者浅倉は芝居上の名で、本当は佐倉宗吾とは誰でも知ってるからサクラだと思う。後者は「チュウシュン」と「チュウシン(忠臣)」の音の連想と思うが如何。「千住」を江戸ッ子なら「センジ」と発音しても不思議ではない。下はその注春亭と市川歌右衛門の由良之助。

 







 

 
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