食事がてら京都から届いたコーヒーを届けに行くと珍しく貸切状態。昨夜届いた知らせに夜中までハシャギ過ぎた大将は寝不足ぎみだと言いながら料理の準備に入ってくれました。家族に痛みを持つ者がいたら労わりの言葉をかけるかの話題になり我が家の本部長はその場合家族に優しい言葉をかけるのか大将に尋ねると「言っても痛みは消えねえだろう」そうじゃなくて言葉をかけることが大事なの・・・!痛みを持つ者がどれほど辛いのか解かるの!「家族といえどもその痛みは自分には解からんし、仕方が無い事で治療にも連れて行って・・・」僕にはある部分が似た者同士に見える二人の話はどこまでも平行線。会話の中であるご夫婦の話が出ました。出先で夕方5時になったので奥様が帰宅を促すとご主人は「もうそんな時間かぁ・・・ママと一緒だと時間が過ぎるのが早いね」とおっしゃったそうです。当店の本部長は女はそれがお世辞だとしてもそんな優しい言葉で頑張れるのだと主張しましたが大将にも僕にもそれは空飛ぶ複葉機の翼の上で逆立ちをしてみせるほど難しいことに思えるのです。僕は時と場合によっては言えるかも知れませんが大将はいかなる場合にも絶対に無理だと思われます。話が飛んでピカツーに及ぶと大将の逆襲が始まりました。大将も僕も頭は白くなって行くと思われますが彼らのオーラは輝きを増すと思われるのです。大将はオーラの輝きを話題にするのはタブーで触れぬのはエチケットだと主張しますが本部長は「私は平気で話題に出来るし・・・」大将は本当に優しかったら聞けないと反撃するも再度話は平行線。互いに相手を自己中と評する感じ。もし自分の母が痛みを持ったなら優しい言葉をかけるよう大将に部長が念押しするとニヤついたので僕は「遊び人の息子を持った不幸だからしょうがない」と中立ぎみの意見陳述。自嘲気味に「俺はイベント好きだから・・・」そうです町には商売、家族を犠牲にしてまでイベントにのめり込む馬鹿が居なけりゃ何事も起こらないんです。何事もネ。何かを言いかけた大将に僕は一言「ソクラテスには勝てないが彼の妻以上の妻を持ったかな?」とキッパリしかも僕はセミなんて羨ましくも無い忍耐力を身に付けたかも知れません。哲学好きの彼は僕の一言をどう解釈したのか一瞬苦笑い。偶然ではありますが大将は最近頂いた二種類のコーヒーを見せてくれました。パッケージにの一方にはモーツアルト他方にはバッハ。そう偶然とはいつも僕の想像力の遥かに及ばぬ現実。ここ数年の偶然を必然と思えば自分の運命の謎が解けそうで何処へ向かうのかもオボロゲながら見え隠れするように感じています。臆病なもんでまだ確認はしてはいませんけど・・・。バッハには先日久々に寄りましたが僕が30年以上前に毎日仕事帰りに寄ってコーヒーを飲んでいた店だったんです。その昔「山谷」と呼ばれていた地域に近いのですが酔った人は店に入れず服装に関係なくコーヒーを楽しみたい人は誰でも迎い入れたコーヒーショップ。今の店長が何代目か知りませんがマスターと奥さんが店を任せるに足る人物でした。大将曰く「一つの事をしていれば場所に関係無く生き残れる証明か?」それは違うような気がします。マスターや奥さんの才能や高い志が有ってのことと考えています。
一年が経って一粒の球根は増えたらしく複数の芽を出しました。昨年50センチ四方のコンテナには少ないと思っていた花は今年数倍咲くと思われます。僕には植えた年の花しか見えませんでしたが数年先を思うと適度な数だったと思えます。それどころか毎年4倍のペースで増えたら新たなコンテナへの移植も考えねばなりません。少しだけ遠くを見ると描いていた未来予想図は変化する・・・