【秋の特別展】 ギリシア考古学の父シュリーマン ー初公開!ティリンス遺跡原画の全貌ー
天理大学附属天理参考館所蔵のティリンス遺跡報告書用原画を中心に、ドイツの考古学者ハインリヒ・シュリーマンが生きた、19世紀後半の考古学の黎明期を紹介しました。天理参考館所蔵のギリシア、エジプト考古資料や天理図書館所蔵の貴重な書籍を多数展示しました。
10月11日(日) 古代オリエント博物館へ行きましょう!
まずは、東池袋から 「サンシャイン60」まで歩きます。
街は、ハロウィン気分です。
池袋サンシャインシティ 文化会館 7階 入口です。
今日は、「ギャラリートーク」を聞きながら展示を見る絶好のチャンスです!
(中は、写真撮影不可)
見どころ:
◇ シュリーマンの直筆が残る、ティリンス遺跡(ギリシア・ユネスコ世界遺産)の報告書原画28枚を東日本で初公開
◇ 9/19、10/3、10/24、11/1、11/8の5日限定で、1874年3月14日付シュリーマン直筆書簡(天理図書館蔵、実物)を特別展示
◇ 天理参考館が所蔵するギリシアおよびエジプトの古代遺物の多くを展示
◇ 天理図書館所蔵の考古学や東洋学に関する貴重な初版本(ナポレオン『エジプト誌』、シーボルト『日本』など)を多数展示
◇ 東京会場のみでの展示資料もあります。
シュリーマンの頃までは、考古学は博物学のようなもので、発掘の記録も日記形式の旅行記が多かったそうです。
シュリーマンは、発掘研究を重ねるにつれ、考古学のレベルアップをして、
詳細な図版のついた研究報告書にしていきました。
当時は写真はなく、印刷技術も発展途上で、リトグラフのカラー図版を添付します。
その、
図版の原画が今回展示されています。
原画だから それぞれ世界に1枚しかない貴重なもので、それを日本の「天理参考館」が所蔵しているなんて、驚きです。
原画に書かれたシュリーマン直筆のメモ書きと、シュリーマンの膨大な数の手紙の文字で、筆跡鑑定が行われたそうです。
シュリーマンは、正式のコースで学者になったわけではなく、斬新なアイデアと行動力と資金で遺跡発掘を行い、神話の世界が実在したことを明らかにした人です。
一緒に研究した「建築家ヴィルヘルム・デルプフェルト」が、詳細な遺跡の配置図や出土品のカラー画像を描いて、さらにシュリーマンの後継者として発掘を続けたそうです。
シュリーマンは、発掘の前に世界旅行をして、幕末の激動期の日本にも来たと記録が残っています。
それに、なんと約20カ国語もできた、努力と天才の人です。
この展示のギャラリートークは、実際に展示や研究に携わっている研究員のお話を聞きながら会場を回るすごく内容の濃い面白いもの。
古代オリエントからギリシアへと繋がる夢の時間を過ごしました。
超!有名なシュリーマンのことを、最近では名前も知らない人が多いそうで、
・・・こんなポスターができたんですね。
めも:2015/10/11 940SH AS で撮影
Wikipedia →
ハインリヒ・シュリーマン
1822年1月6日 ~ 1890年12月26日 ドイツの考古学者、実業家。
ティリンス - Wikipedia (世界遺産)
ティリンスは
ミケーネ文明において、ミケーネに次いで二番目に重要な都市。
遺跡がナフプリオから4キロ離れた場所に残っている。
城塞は、低い丘の頂上を占めており、キュクロプス式と呼ばれる、
巨大な石を積み重ねた城壁に囲まれている。
シュリーマンに関する本
ホメロス・ギリシア神話・トロイア戦争 って 興味が尽きない。
ギャラリートーク
担当研究員が本展の見どころについて展示を前にお話しします。
日時 2015年10月11日(日)および31日(土) 14:00~ 30分程度
会場 展示室内
講師 津本英利(古代オリエント博物館 研究員)
こちらも参考に!
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「古代オリエント博物館」:過去の展覧会
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