10/22 友人に誘われてナイトビューに行きました。すごく面白かった。
これまで、久隅守景のことは知りませんでした。チラシとWebサイトで下調べ。
「納涼図屏風」 は、国宝 だそうです!
久隅守景 - Wikipedia
久隅 守景(くすみ もりかげ、生没年不詳)は江戸時代前期の狩野派の絵師。
狩野探幽の弟子で、最も優秀な後継者。
代表作は、国宝の 「納涼図屏風」(東京国立博物館蔵) 二曲一隻 紙本墨画淡彩
『四季耕作図屏風』
久隅守景は、探幽門下四天王の筆頭と目されるまでになるも、身内の不祥事のために探幽の元を去ったと伝えられます。
後ろ盾を失い、家族が離散状態になった逆境にあっても、精力的に制作を続け、晩年には、前田家の招きで滞在した金沢で、多くの代表作を生み出しました。
中でも、独自の画風を確立した「耕作図」は、自然風景や子ども、動物たちの描写に、温かなまなざしを感じさせます。
しかし、その生涯を伝える記録は意外なほど少なく、まさに「謎の絵師」といえるでしょう。
この展覧会では、守景の作品を通して、その魅力と謎多き半生に迫ります。
会場は、5つのコーナーに分かれています。
第1章 狩野派の一員として
ここは、まぁ 普通に狩野派のすばらしい絵画。 水墨画がステキです。
第2章 四季耕作図の世界
農民の暮らしの様が、四季の移り変わりとともに描かれていますが、これが面白い!
何回見ても見飽きないようなこだわり、思わず笑ちゃう場面や人物描写。
中国から伝わり形式的に描かれてきた「四季耕作図」に、作者の温かい視線が反映されてイキイキした人々の暮らしが伝わってきました。
第3章 晩年期の作品――加賀から京都へ
代表作の「納涼図屏風」や「鷹狩図屏風」、「賀茂競馬・宇治茶摘図屏風」などが展示されています。
チラシで見た時は、なんだかなぁ~と思った例の 「納涼図屏風」。
隣に並んでいた同じ画題の別の画家の絵とともに、流石、まったり系の秀逸です。
こんな暮らしをしてみたい、と一瞬誰もが思うのでは。
第4章 守景の機知――人物・動物・植物
風刺のきいた人物像(鍋をかぶった美女と素の醜女、など)
野鳥や花木も、魅力的。
若い時に基本をしっかり身につけたからこそ、逆境でも絵を描き続けていけたのかもしれないですね。
第5章 守景の子供たち――雪信・彦十郎
守景の娘・清原雪信は、父の師でもある探幽に学んだ狩野派随一の女性絵師。
守景の息子・彦十郎もまた、探幽門下の絵師。
彼らの作品が展示されています。
(このあたりでは、もう疲れていて、じっくり見ることはしませんでした。)
友人に誘われたのがきっかけで見に行った「久隅守景」展。
有名ドコロの狩野派のきらびやかな絵とは一線を画した 味わい深い作品たち。
魅力と謎に包まれた半生が、作品を通して楽しめました。
興味がある方は、ぜひ!