Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

Expression と Representation①

2007年07月07日 | Weblog
表現とは何か。

私はいつもこう答える。表現をその特性上2種類,つまりExpression(イクスプレッション) と Representation(リプリゼンテーション)と考えよう。両方とも大切だが,今日的により意義深いのは前者に他ならない,と。広島弁で「知ったげに英語で言うなや!」とおしかりの言葉を頂戴しそうだが,知ったげに言っているのではない。英語の方が理解し易い。今日はExpressionから。

Expressionの動詞形はExpress(イクスプレス),これはExとpressに分けられる。Exとは「外へ」という方向を示す。pressとはよく知られているとおり「圧縮する」だ。Expressとはつまり「圧縮し,外へ向かって飛び出す」行為を言う。目の前に一つのレモンを置き,上から圧しつぶす。すると,中から勢いよくレモン果汁が飛び出すだろう。そういったイメージだ。

このレモンを人間の心に当てはめて考えよう。人間の心が何らかの刺激を受けて圧縮される。例えばうれしかったこと,悲しかったこと,楽しかったこと,悔しかったこと・・・いろいろな体験で心がゆれ動くだろう。その時体験によって心が圧縮されると考えてみるのだ。すると,心から勢いよく飛び出すものがあるはずだ。それは,言葉であったり,身体の動きであったり,音やリズムであったり,色や形であったり・・・。言葉は文学に通じ,身体の動きは身体表現や舞踊に通じ,音やリズムは音楽に通じ,色や形は美術に通じる。

何らかの心の動きがあって,それを契機に感じたことが外へ飛び出すあるいは飛び出させる行為,これがexpressであり,expressionに他ならない。レモンが新鮮であればあるほど果汁が勢いよく飛び出すことも示唆に富む。人の心だって新鮮であればあるほど,その表現には勢いがあると言ってよいからだ。(つづく)

※今日は七夕。空模様は・・・だが。皆さま幸せでありますように。
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