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三丁目の飛行機屋

飛行機マニアのオヤジが
撮影遠征記やマル秘コレクションの公開などをしていきます。

まるで綱渡り?

2019年09月21日 | そら モノ 色々 
8月末のある日、お隣りブログの batilsさんから電話をもらう
メールではなく電話、それも嬉しそうに興奮した口調で~

直前に彼のブログに上がった、別場所での作業 撮影レポートに
自分も一度見てみたいと思っていた同じ事案

彼は、来られないということで、
 コリャなんとしても自分が出かけてレポートせねば!

その翌朝、久しぶりに木曽へ向かって車を走らせる
権兵衛(ごんべえ)トンネル付近では、豚コレラ対策の薬剤液が道路上に垂れ流し散布
アルプスを挟んでの、木曽谷と伊那谷間の防疫対策なんだろう(9/20 現在 終息は見えない)

木曽谷 幹線のR19から脇道の県道に入り、以前に何度か「蚊トンボ的なヘリ」撮影に来た村へ
今回は村内を素通りし、峠を登り切れば そこから先は自分には未開の地

目的地への入り口を右折後は、別荘や樹木が邪魔で
周囲の風景がまったく見えず、ロストポジションしてしまった(汗

最終的にはナビのおかげで目的地の「野麦峠スキー場」へ到着できたが
予定到着時間よりも10分程遅れてしまっていた


車外へ出て耳を澄ますが、ヘリの羽音は聞こえてこない 
最後の登り道中に、ローター音が聞こえた気がしたが勘違いだったかな


暫くすると、遠くからエンジン音と共に羽音が響いてきた
見慣れたカラーリングの、新日本ヘリ Bell 412


時期外れの広いスキー場 駐車場 に立つギャラリーは私だけ
乗員達の視線にさらされた気分(笑)だったが、キャビンは2名体制なんだね

飛来してきたコースからすると、作業前の現場確認飛行だったのかな


頭上で向きを変えたので、一瞬 ここに降りる? と思い慌てて逃げた
すると機体は一段上にある空き地 場外へ ~だよね、脅かすなよ


どうも、機体は場外(着陸帯)に着地してない感じで、下面に道具を装着中かな?
場外の周囲も背の高い樹木が茂り、見えるのはダウンウォシュに激しく揺れる枝ばかり
その奥の状況はまったく見えない


暫くして現れたのは、大きなローラーみたいな物体をぶら下げた機体
送電線を鉄塔へ張る為の、ガイドラインとなるナイロンロープが巻かれたボビンだ



この日の作業は、岐阜県高山市から長野県朝日村にある新信濃変電所まで行われている
「飛騨信濃直流幹線延線工事」の一部で、完成した新鉄塔から鉄塔へ送電線を引くための準備作業

先の震災で電気周波数変換を伴う、長期に渡る電力不足が発生した経験から
リスク回避の為、中部電力と東京電力との相互 送電強化工事で超高電圧の送電設備だという


離陸したボビンをぶら下げた機体は、目の前の林の下に消えていってしまった
この場所から見えていた鉄塔よりも手前に、別の鉄塔があるようだ
それも駐車場より低い位置に、おかげで樹木が邪魔してローターの一部しか見えない
  

その時、頭上から別の重低音が響いてきた

「まつもと空港」から上がったのか、同じ新日本ヘリのピューマだった、行き先が気になるね

 
手前の鉄塔作業が終わり、2本目の鉄塔作業からは撮影可能(右の既存鉄塔は別物です)

 

今回の工事で新設された鉄塔の平均的な高さは約50m
画像ではわかり難いですが、鉄塔の上から二段目の右端に作業員が見えます






少しだけ広角で周囲の位置関係がわかるように、右端の低い鉄塔がこの日2番目の作業鉄塔です

500mmレンズとトリミングでヘリは近くに見えますが、実際の作業現場はかなり遠いです


ボビンの取替えの為に戻ってきた機体


  
縦画像はボビンを取り替えた後のもの
こうやって見ると、ボビンの大きさがわかります
ナイロンワイヤーの先にはバラストがつけられ鉄塔の作業員に届きやすく
戻ってくる機体のワイヤーは 切りっぱなし なのが確認できます


スキー場の駐車場から500mほど下にあるグラウンドへ移動してみました
ここなら周囲の木立が少しだけ低く、作業が見やすくなった気がする





連続画像でワイヤーの延伸状況がわかるだろうか

ヘリによる作業で、細いワイヤーを鉄塔に伸ばした後は
少しずつ地上から伸ばすワイヤーの太さを替え
最終的にアルミコーティングされた送電線が施設されるという
工事完了までには、まだまだ先が長そうだ

 何度か繰り返されるこの作業を見送ったが

一番近い現場は、グランドの周囲を歩き回っても、相変わらずまともに見えない


同じような画像の大量生産にも飽きてきたので
肝心の一番近い鉄塔へ行きたい衝動を抑えきれなくなった

Google Mapで当たりをつけ、ヘリが伸ばしたラインを目印に
移動してみたが、周りは森林ばかりで鉄塔が見つからない
いつしかワイヤーも見失い、3km以上も下ってしまっていた

 いったい現場は何処なんだろ?

諦め気分と共に、なんとなく小腹も空いてきた

そういえば、スキー場への曲がり角に何軒か蕎麦屋があった
ここ上高地に近い、松本市 奈川地区は「奈川そば」が有名な場所

「奈川そば」は 「投じ蕎麦」とも言われ、独特な食べ方の蕎麦
できたら本場で食べてみたいが、オフシーズンの平日でも営業しているのかな?


蕎麦屋の確認も兼ね、とにかく先のグラウンドまで戻り仕切り直すことに


                             ~つづく
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4 コメント

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気が遠くなりそう… (ごろんた)
2019-09-22 20:01:30
お疲れ様です!
送電線って…こうやってひいていくんですか!!!

はああああ〜〜〜〜……なんというか
すごくご苦労様、というか
大変な作業なんですね。
何気なく電気使わせてもらってますが
その影でこういった皆様の大変な作業あって
と思うと、足を向けて寝られないです…

ヘリの操縦も相当気を遣われると思います。
本当にありがたいことです。
こんなご苦労があるんですから
停電になっても文句言えません。
言いたくなる気持ちはわかるけど
その昔は、電気なくて生活していたわけだし…

今回の千葉にしても、あれだけ大きな台風が来るって
わかっているのだから、事前に発電機完備の
避難所を用意しておくとか、
電気がないと「死に至ってしまう」危険性のある状況にある方は
早めに安全な場所に退避させるとか…
電力会社に文句言うことではないと思うんです。

どうも今回の台風はたかをくくっていたような気がします。
やはり備えあれば憂いなし、サバイバル精神を
養わないと…と思って
非常食の消費期限を確認しております〜〜〜
返信する
ごろんたさん おはようございます (ノザワヤ)
2019-09-23 07:45:39
送電線のライン引き、昔 テレビでラジコン飛行機で行う映像を見た記憶が。
その時は一箇所のみで釣り糸でラインを引き、その後次第に太いものへ~。
ということでしたが、これだけ規模の大きなものはラジコンでは無理でしょう(笑

先日の台風、アルプスのおかげで台風による被害は少ない
と言われていた信州、風の強さに目が覚めてしまうほどでしたね。
グアムあたりでは当たり前の状況みたいで、毎回 電柱が倒れると聞いたことがあります。

今来ている台風17号も、我が家周辺でも強風が吹き荒れています。
これも温暖化の関係なのかな? ということになるとこれからは
どこで強風被害が起きてもおかしくないことに
送電鉄塔の強化も必要になるでしょうし、我が家の屋根が飛ばされることも考えなければ。

17号の被害が少ないことを祈ります。神頼みのみとは・・・。
返信する
Unknown (ja4rue2011)
2019-09-23 17:53:38
ノザワヤさん、こんにちは♪
ご無沙汰していますが、お元気でご活躍のご様子ですね
今回のレポ、まさしく私の夢の夢の仕事です
ヘリコプターの免許は視力で受験 資格なしでしたし
学生時代から電気科で発送配電に興味があり送電系に憧れて
電験三種に挑みましたが
送電線のたるみの計算式でつまづいて不合格
とうとう夢が叶わないまま今日を迎えています
なのでこのレポには食い込んでしまいました
生で見れたなんて羨ましいかぎりですよ
奈良の吉野でも送電線の架設工事があるようで宿泊ホテルの人が
「今日はヘリコプターでいっぱいですわ」とおっしゃる意味が最初は
判りませんでした
いろんな仕事があるもんですね
ウラヤマ〜のレポありがとうございました
後半も楽しみです
吉谷
返信する
吉谷さん こんばんは (ノザワヤ)
2019-09-23 20:52:06
一瞬どなた? と思いましたが
吉谷さん ご無沙汰しております。
引越し先の「出前授業Ⅱ」は、チェックさせていただいていますよ。

吉谷さんにも、そんな過去がおありとは・・・。
送電線のたるみの計算、なるほど。
送電線って何本か鉄塔を通っていますが、確かにみんな綺麗に同じタルミ具合ですね。
何気なく見ている周囲のものでも、色んなワザが秘められているのですね。

今回の工事は数年がかりの大規模延伸工事で、当初からヘリの運用も多い現場のようです。
鉄塔の土台を作る、コンクリート搬送等は何度か見ていますが、送電線の敷設は初めての遭遇。
それでも、我が家からも車で1~2時間程度の距離でこういった珍しい作業が見られることはありがたいです。
でも、この作業は鉄塔工事の最終段階ですから
初雪までには完成になってしまうのかな。
返信する

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