詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

海へ

2008年08月17日 | 日記
休日には海へ行こう
世界一淋しいぼく等には
広すぎる海と 
青すぎる風
果てしなく砕ける波と 
翳りゆく水平線しかないけど

休みになると
いつも一家揃って
海へと行っていたあの頃
岸壁から見下ろす海が
僕らにとって
パンドラの箱に残された
最後のものだったのかもしれない
それが
希望というものだったのかもしれない
そう気づいたのはつい最近のこと

沈みゆく太陽と一緒に
最後の火酒を飲み干す
氷の底にキラキラ揺らめく
過ぎ去ったぼくの人生と
いまはいない両親や
兄たちに乾杯しながら・・

大きすぎる窓を
気まぐれな驟雨が
行きすぎるばかりだけど
それでも まだまだ
人生は捨てたもんじゃない

休日には海へ行こう
世界一貧しい日本人には
広い 広い海と
青すぎる風と 
翳りゆく水平線しかないけど