たんぽぽ舎です。【TMM:No3933】
2020年5月18日(月)地震と原発事故情報-
4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.新型コロナウイルス感染症
損失補償や生活支援窓口のありかたを変えるべき
PCR検査体制の確立は急務 (その3)(4回の連載)
山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
★2.六ヶ所再処理の「事実上合格」で「死のサイクル」を
復活するな
安倍政権と同じ「コロナ緊急事態宣言」下の火事場泥棒
規制委に抗議のパブコメを
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その223
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★3.政府・専門家会議の感染症対策のデタラメを斬る!
PCR検査抑制は正しかったのか…ほか
メルマガ読者からの原発等情報3つ(抜粋)
黒木和也 (宮崎県在住)
★4.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)
◆「トレンドの大転換!緊急事態宣言は間違いだった」
5月23日(土)第126回草の実アカデミー講演会のお知らせ
「8割おじさんの大間違い」地域計画家・甲斐仁志氏
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☆ 時事川柳
【火事場ドロ不要不急の定年制】 (神山昭一)
【森加計も 桜も守る 黒川堤】 (長谷川隆)
【汚染水 集めて流すな 太平洋】 (長谷川功)
(5月16日東京新聞朝刊5面「時事川柳」より)
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※5/27(水)学習会にご参加を! 新ちょぼゼミ
「食べ物が劣化する日本」命をつむぐ食と安心な食を次世代へ
お 話:安田節子さん(食政策センター ビジョン21主宰)
日 時:5月27日(水)18時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円 〔講師のお話は19時より〕
☆定員15名です。予約申し込みは、たんぽぽ舎の
TEL 03-3238-9035かメール nonukes@tanpoposya.net へ
ご氏名と電話番号をお知らせ下さい。
☆「新型コロナウイルス」対策を致します。
・会場に手指消毒用ボトルを用意します。
・机の上に消毒液を噴霧しペーパータオルで拭きます。
・窓をこまめに開けて換気に配慮します。
・「密集」しないように着席していただきます。
・体調に不安のある方は、無理に参加しないで下さい。
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※「スペースたんぽぽ」を≪自習室≫としてご利用ください。
≪自習室≫当面のスケジュール
5月19日(火)14時より18時
5月20日(水)14時より17時(夜の部スタジオとして使用のため)
5月21日(木)14時より18時
5月22日(金)会議利用なので≪自習室≫はお休みです
5月23日(土)講座利用なので≪自習室≫はお休みです
ご利用の方はたんぽぽ舎あて、ご氏名と連絡先電話番号を
お知らせ願います。詳しくはお問い合わせ下さい。
Tel 03-3238-9035 Fax 03-3238-0797
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┗■1.新型コロナウイルス感染症
| 損失補償や生活支援窓口のありかたを変えるべき
| PCR検査体制の確立は急務 (その3)(4回の連載)
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
6.損失補償や生活支援窓口のありかたを変えるべき
日本は欧米とは異なり強制的な都市封鎖ロックダウンは法的には
行えないし新たな立法措置で作るべきでもない。
あくまでも新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく
「自粛要請」であり、それを有効に機能させるためには
補償は欠かせない。
「自粛要請」をした東京都の小池百合子知事は4月3日の記者会見で
緊急融資の申請が当初見込みの248億円から1200億円に急増したことを
明らかにしているが、これは「要請に見合った対応」が求められた
結果であり、当然であり、未だ足りない。
ところが安倍首相は「自粛要請」への「補償」は一切しないと
繰り返した。名目などは何でも良いのだが、一言「保証の位置づけ」と
説明して資金を提供すれば混乱は回避できたはずだ。
しかし今存在する各種の手続きは難解至極である。
例えば助成金についても極めて難解で「小規模事業者持続化補助金」
(中小企業基盤整備機構)「雇用調整助成金」(ハローワーク)など、
果たして対象になるかも含めわかりにくいことこの上ない。
無条件で1人一律10万円の「生活支援給付金」は紆余曲折の上で
決まったが、これは市区町村への申請だ。
マイナンバーカードを持っていればインターネットを使って申請が
出来るなどと余計な方法を宣伝したため、各地で混乱が続いている。
例えば「暗証番号を忘れた」「カードを作りたい」いずれも直ぐに
対応など出来ない市町村窓口では長蛇の列で長い待ち時間。
何のための「電子申請」か分からなくなっている。これならば郵送で
文書を出したほうがはるかに早いし正確だ。
そもそもマイナンバー制度そのものが、国民総背番号制を背景に税や
社会保障制度を一元的に紐付け、政府が管理できる制度として作られた
ため、個人の権利を侵害するとして根強い反対があり、未だに基本的
には行政の内部処理でしか使われていない。個人が活用できるのは
僅かに確定申告を電子申告出来る程度だ。これも実はマイナンバー
カードがなくても出来る方法はある。
国民生活にとっておよそ何ら必要もないカードを突如使えることに
したのは、国の「電子政府構想」の失敗を「このあたりで挽回しよう」
という怪しい企みからだが、10万円を早く手にできるというデマ宣伝に
乗って窓口に並ばされた国民こそ、いい迷惑である。
ちなみに総務省のITC(インフォメーション・テクノロジー・
コミュニケーション…情報通信技術)予算の中の「Society5.0を支える
ITCインフラ整備1,947.2億円+事項要求」では、実に1800億円以上が
マイナンバーカードの普及と事業拡大予算だ。アベノマスクどころでは
ない巨額の資金が投じられていることにも注意を向けてもらいたい。
なお、「事項要求」とはマイナンバーカードに紐付けられたマイナ
ポイント事業に掛かるポイント還元予算で、これは実績支払いなので
金額が入っていない。最大1人5000円とされるが、今の普及率15%に
最大5000円を掛けると960億円になる。こんなバカげた制度も、
決まった事業なので今年から始まる。
今話題になっている家賃補助についても、実は「住居確保給付金」
という制度が既にある。これは事業用のものではなく個人の住居だけだ。
それでも「解雇や廃業等で収入がなく家を追い出される」といった
緊急時には活用できる。市区町村の生活支援窓口が担当だが、これも
あまり知られていない。
このような状況下でこそマイナンバーなど関係なくITCを使った
「ワンストップサービス」とすべきなのだが、むしろますます細分化の
様相になっている。
この他にも金融機関を通じた実質無利子融資などもあるのだが、
一体何処に相談すべきか迷うだけだ。市区町村の窓口ではこのうちの
ごく一部しか扱えないうえ窓口もバラバラだ。
3.11震災時の被災者支援法制とはずいぶん様相が異なるのは、
当時は災害対策の司令塔がちゃんと政府に存在したからだ。
今はそれすらも存在しない。
自治体の窓口もハローワークも当然ながらパンクしている。
行政改革の影響で公務員数は激減し、窓口は多くが委託されており
新しい事業には対応できない。
そのため少ない公務員が何でもしなければならない自治体が続出
している。
このようなものこそ、社会保険労務士や行政書士、税理士、弁護士
団体に委託し、相談窓口を日本全国何千箇所もつくりワンストップで
必要な申請が全部出来るようにすべきだ。
これは国と都道府県の仕事だ。
7.PCR検査体制の確立は急務
医療、介護現場が最優先、加えてハイリスクな人々を守るために
やる気になり、ちゃんと態勢を整えれば、日本でもPCR検査は
増やせる。フランス政府は日本製のオンラインPCR検査装置が
フランスの検査体制を支えているとして、在仏日本大使館に感謝状を
贈った。
いや、なぜ外国でだけ日本製全自動PCR検査装置が存在し、使用
されているのか。誰か説明して欲しいのだが、この点について納得の
いく説明を聞いたことがない。
一定規模のPCR検査を行わなかったら実態に近い陽性率は出ない。
市中感染の規模と構造が分からなければ自粛要請も解除する根拠も
出てこない。
このままずるずる根拠薄弱に「自粛」を続ければ個人事業から崩壊
していくことは火を見るより明らかだ。
PCR検査は「私は感染しているか知りたい」からするのではない。
多くの医療関係者が繰り返し言うとおり、医療崩壊を防ぎ重症化を防止
する観点から実施しなければならない。
今起きている最大の危機は、重症患者を入院させるベッド数が逼迫
し始めていることだ。
さらに重症化しやすい基礎疾患等のリスクを持っている人や高齢者に
感染させない取り組みが重要だが、そのためにはこれらの人々が入って
いる病院や施設で感染を発生させない努力が重要である。
つまりPCR検査体制は医療、介護現場が最優先で、加えて
ハイリスクな人々を守るために使うべきである。
また、発熱や倦怠感などの症状を自覚した段階で、できる限り検査し、
陽性者を一般病院に行かないようにする対応も必要だ。
それをしないから医師や看護師が感染する。呼吸器系疾患で救急車を
呼んでも、受け入れる病院がないという事態さえ発生するのは、医療側
の自己防衛だ。これもまた検査されていない弊害だ。
これらを実現するためには、保健所の「帰国者・接触者相談
センター」を窓口にする体制では持たないのは誰が見てもわかる。
直ぐに直接検査に繋がる「発熱外来」または「集中検査センター」
が必要だったのだ。今になってようやく設置する動きが進んでいるが、
世論の圧力が一定の功を奏したのであろう。
しかしこれも使い方を誤れば、この作業をする人々がパンクして
しまう。
人手で行う限り、検査実数は現状以上増やすことは難しいだろう。
熟練者は無限にいるわけがない。
安倍首相が答弁する度に倍々に増える(5000、12000、20000と
増えていった)検査件数など、あり得ないというほかない。
今の体制では現状の9000件程度が限界なのだ。なのでこんどは抗体
検査を導入するなどと言い始めているようだが、これは別の観点から
の検査であり、同一視することは危険だし無意味である。
秋にも第二波が来るだろう。立て直しは急務だ。
検査拡大を実現した実例は世界中にいくらでもある。それに学べ。
(その4)に続く
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┗■2.六ヶ所再処理の「事実上合格」で「死のサイクル」を
| 復活するな
| 安倍政権と同じ「コロナ緊急事態宣言」下の火事場泥棒
| 規制委に抗議のパブコメを
| 原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その223
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
原子力規制委員会は、5月13日(水)の緊急事態宣言下の傍聴無し
定例会議で「日本原燃株式会社再処理事業所再処理事業変更許可
申請書」の合格案を認めた。安倍政権と同じ火事場泥棒だ。
「もんじゅ」廃炉決定が示すように核燃料サイクルは完全に破綻
している。
約46トンのプルトニウム、使用済み核燃料内にある約144トンの
プルトニウム、約18000トンの高レベル放射性廃棄物。
これらの保管・管理の方法も場所も決まらない中で、プルトニウム
とともに膨大な核のゴミを製造・排出する六ヶ所再処理工場の稼働は
認められない。
再稼働阻止全国ネットワーク及び原子力規制委員会毎水曜昼休み
抗議行動は、この日11時半から抗議・申入れ行動を実施し12時に原子力
規制庁に申入れしたが、同時刻に原子力規制委員会が審査書案を
承認した。
<再処理は「死のサイクル」の終着点>と高木仁三郎が30年も前に
書いている。「下北半島六ヶ所核燃料サイクル施設批判」(七つ森
書館1991年)からその一部を紹介する。
<…再処理工場が各種の核施設のなかでも、とびきり多くの危険性を
潜在的にもつものである…。とりわけ、六ヶ所再処理工場は、使用済み
燃料の年間処理能力が800トン(ウラン換算)という、世界最大級の
工場であり、その立地上の不適さも加わって、日常的な放射能放出
という点からも巨大事故の可能性という点からも、最大級の危険性を
もつものであり、世界的に憂慮の声が多く上がっています。
にもかかわらず、事業者側の申請書では、信じられないほど甘い
危険性評価しかなされておらない。…
そして、その工場が日常的に空・海にたれ流す放射能によって、
住民と農作物(農民)、海産物(漁民)が深刻な被害(事業者側の
評価の100倍以上もの汚染と被曝)を受ける可能性がある。
さらに、独自の事故想定と計算によって、最大級の事故が起こった
場合には、青森県下は全域にわたって壊滅的な打撃を受け、気象条件
次第では放射能の影響は、遠く首都圏の人たちにも許容線量以上の
被曝をもたらす。
以下が再処理工場の問題点。
○再処理は、各工程において、大量の気体・液体・固体の猛毒性放射性
廃棄物が発生し、その一部は直接、大気や海洋の環境中に放出する
○再処理工場は、地上の核施設の中でも最大級の放射能取扱い施設
であり、化学工場であり、環境汚染の源。
○再処理工場の最大の問題はなんといっても、環境に対する放射能の
放出量の大きさ。大型原発に比べてさえ、再処理工場の放射能放出が
大きく“たれ流し”。
○六ヶ所再処理工場で大事故が起こったら、永遠に日本の土地の多くと
その上に生きる生命を失うことになる。例:ヨーロッパ中央部で
起こったら何千万人という死者(IRS-290報告)。
○ドイツのヴォツカースドルフ再処理工場の計画崩壊(1989年)が示す
ように、再処理に経済性はない。
○六ヶ所再処理工場計画は最初からか、途中からかは別にして、ダミー
計画と化し、電力会社にとって真に欲しいのは使用済み燃料置き場(
再処理工場のプール部分)のみ。六ヶ所再処理工場は、文字通り、
原発のゴミため以外の何物でもない。…>
確かに、27年前に着工後24回の竣工延期で再処理工場は完成せず、
六ヶ所村が「原発のゴミため」と化している。
今回、原子力規制委員会が適合性審査合格とするのであれば、前述の
総ての問題に対して、きっちりと説明できないといけない。2019年4月
に航空自衛隊三沢基地の最新鋭ステルス戦闘機F35Aが訓練中に
三沢沖海上に墜落した事故を忘れたのか?
福島第一原発事故を経験、「もんじゅ」も廃炉決定、分離型
プルトニウム46トン保有、危険で経済性が無いプルサーマル発電も4基
稼働のみ、何よりも核燃料サイクルが破綻。
このような状況で、原子力規制委員会が事実上の合格を認めるという
ことは、原子力規制委員会が「国民」や日本列島の安全を保障しない
デタラメ組織であることの証明だ。
原子力規制委員会は、5月14日にパブコメ日本原燃株式会社再処理
事業所における再処理の事業の変更許可申請書に関する審査書(案)に
対する科学的・技術的意見」募集を開始した。
https://www.nsr.go.jp/procedure/public_comment/20200514_01.html
何としても六ヶ所再処理事業を動かさせてはならない。抗議の声を
パブコメ意見として提出しよう。
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┗■3.政府・専門家会議の感染症対策のデタラメを斬る!
| PCR検査抑制は正しかったのか…ほか
| メルマガ読者からの原発等情報3つ(抜粋)
└──── 黒木和也 (宮崎県在住)
1.政府・専門家会議の感染症対策のデタラメを斬る!
PCR検査抑制は正しかったのか
郷原信郎の「日本の権力を斬る!」#12(2020/05/08)
https://www.youtube.com/watch?v=oiudxr0V-ak
2.小池都知事の正体「コロナの狸」の化けの皮 20200507
【横田一の現場直撃】No61
2020/05/09「デモクラシータイムス」
https://www.youtube.com/watch?v=c5Re0_uh_Mk
3.医療崩壊を招きながら“火消し役”に化けた!?「コロナのたぬき」
小池都知事の変わり身の早さ
5/6(水)8:34配信「HARBOR BUSINESS Online」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c3268c67bbcb36479a2e9f8c39a9ac4dfe570f9b
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┗■4.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)
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◆「トレンドの大転換!緊急事態宣言は間違いだった」
5月23日(土)第126回草の実アカデミー講演会のお知らせ
タイトル:「8割おじさんの大間違い」
講 師:地域計画家・甲斐仁志氏
日 時:5月23日(土)13:30開場 14:00開始 16:30終了
場 所:「スペースたんぽぽ」
東京都千代田区神田三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
JR水道橋駅西口より5分
主 催:草の実アカデミー (TEL 090-2493-4563)
参加費:500円
【申し込み先】:25名限定 定員になり次第締め切りとなります。
kusanomi@notnet.jp (草の実アカデミー代表メール)
「参加します」(氏名)とお書きください。
「補償なき自粛要請」という政府による虐待が続く中、連休明けから
潮目は変わりました。
緊急事態宣言発令と全国一律8割自粛は、十分な論拠と事実と展望が
なかったことが、明らかになりつつあります。
論拠となったシミュレーションを批判するほか、様々な観点から
検証し、今後の方針を提案します。
※参加される方はマスクを着用し、受付のジェルで手指の消毒を
お願いします。
また暑くても窓と入口を開放したままにしますのでご了承ください。
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☆ひきつづき、たんぽぽ舎の活動・日刊メルマガ=「地震と原発事
故情報」へのカンパを受け付けていますので、よろしくお願い致
します。
郵便振込 加入者名 たんぽぽ舎 口座番号 00180-1-403856