先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

量子コンピュータ、未だ実用化は先の話?

2018年06月01日 01時23分41秒 | 日記

次世代のコンピュータである量子コンピュータ、性能も価格もまだ実用化は時間がかかりそうである。

 

 ディーウェーブとNEC、ImPACT採択チームで比較すると、3陣営が開発するマシンの量子ビット数はほぼ互角だ。ディーウェーブの現行商用機「D-Wave 2000Q」とImPACT採択チームが開発した技術実証機「LASOLV」が2048ビットを搭載し、並ぶ。さらにNECも2023年段階の第1号機で2000〜3000の量子ビットを実現する計画を打ち出している。

 ただし、量子ビット数の結合状態はD-Wave 2000Qが部分結合なのに対し、LASOLVが全結合を実現し、NECも全結合を計画するという違いがある。当初から全ビット結合を実現し、性能でD-Waveの背中を捉えることが日本勢の逆転シナリオだ。

量子ビット数と結合が解ける問題を決める

 量子コンピュータでは、量子ビット数と結合状態が解ける問題の大きさを決める。今回の3陣営はいずれも、組み合わせ最適化問題を解くために磁性体の格子結晶を模した「イジングモデル」を採用している。量子ビット数が増えるほど、組み合わせ演算ができる要素の数も増えると考えてよい。