先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

全省庁に20年秋からクラウド導入

2019年11月09日 21時13分10秒 | 日記

 

日経によると、『全省庁に20年秋からクラウド 安保に配慮し採用。中国企業、対象外の公算』とのこと。これで、 自社のネットワークを、拠点間IPsecのVPNで構築していた大企業も、クラウド導入に切り替わるのではなかろうか? クラウド・サービスを提供しているところは大手IT 企業や大手通信企業に限られるから、益々、それらの集中と統合が起こるであろう。

以下、日経の記事の引用::::::::

政府は全省庁のシステムを2020年秋から順次、データを集中管理してインターネット経由で使うクラウドに切り替える。12月にもクラウド企業の採用基準を決め、海外の企業に日本国内へのデータセンター設置などを求める。安全保障に配慮し、基準を満たした企業を公開して民間にも活用を呼びかける。データ管理を国内に制限している中国企業は採用されない公算が大きい。

 
 

 

政府のシステムは今後4~8年で原則、クラウドに切り替わる。各省庁が自前で管理・保有する現在のシステムよりコストを抑えられ、デジタル技術の更新も早まる。独立行政法人の情報処理推進機構などが採用基準に沿って安全なクラウド企業を認証し、その中から各省庁が選ぶ。

クラウド導入に向けた採用基準は、日本の国内法を守ることやサービスを安定的に続けることなども条件にする。データセンターを国内に設けるのは海外のクラウド企業の本国でシステム障害が起きても、日本政府のシステムに影響が出ないようにするためだ。

クラウド上のデータの所有権は日本政府が持つ。データセンターを国内から海外に移す場合は契約を解除する。ログの管理が適切にされているかや、不測の事態が起きた際にアクセスの制御ができるかなども監査法人を通じてチェックする。

アリババ集団などの中国企業は対象外となりそうだ。中国のクラウド企業は中国以外の国のデータセンターで情報管理をしていないとされる。中国は国が企業のデータ管理に強い影響力を持っており、中国のクラウド企業からの情報流出を懸念する声もある。

クラウド導入は欧米が先行している。米調査会社のガートナーは世界のクラウド市場の規模が22年に約3300億ドル(約36兆円)と18年より80%以上伸びると予測する。

米国にはアマゾン・ドット・コムの「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」やマイクロソフト、グーグルといった巨大なクラウド企業がある。米政府がクラウド導入にカジを切ったことで、民間企業にも安心感が広がり一気に拡大した。

日本では富士通日立製作所などがクラウド事業を手掛けている。銀行などでクラウドへの切り替えが始まったが、欧米に比べ官民とも導入が遅れている。政府は安全な採用基準を示すことで、民間の普及にも弾みをつけたい考えだ。


WiFi6(IEEE 802.11ax)をサポートしたスマホやルーターが出始めた。

2019年11月09日 15時24分59秒 | 日記

無線LAN標準化団体のWi-Fi Allianceは9月16日より、Wi-Fi標準規格の最新バージョン「Wi-Fi 6」(「IEEE 802.11ax」の一般向け正式名称)の認証プログラムを開始。

Wi-Fi 6の認証マーク

 

その認証を得たものは相当な数になるが我々に身近なものを揚げると、以下の物がある。iPhone 11 / 11Pro、Galaxy S10、ルーターは米国製はすでに出ているが高くて手が出ないが、Elecom等の日本メーカーこの秋から出荷準備中。日本のスマホ屋は、WiFi6や5Gに関しては黙んまりの様だ。

Buffaloのウエブサイトに出ていたモデルでは4万7千円見込みと言う。理論値では5GHz 8ストリーム(4803Mbps)、2.4GHz 4ストリーム(1147Mbps)の通信が可能としている。


Engadget
距離での通信を高速化する「1024QAM」、帯域を分割し複数端末同時通信により高速化・低遅延を実現する「OFDMA」、空間を多重化し複数端末と同時通信することで高速化する「MU-MIMO」、帯域幅を広げ高速化する「160MHz」、スマホ・タブレットのバッテリー消費を抑える「TWT」などの仕様を備えています。接続している端末が11acだとしても、160MHzやTWTの効果を得ることができるとしています。

端末には64bit 2.2GHzクアッドコアのCPUを搭載し、Wi-Fi 6の高速通信を支えます。独自設計の「デュアルスタックダイポールアンテナ」によって、帯域幅の異なる端末(80MHz/160MHz)に対しそれぞれのパフォーマンスを最大化も可能。

 


Elecomのサイトではその会社のWi-Fi 6(11ax) 2402+574Mbps Wi-Fi ギガビットルーターが出ていた。チャネル数も押えて、値段を3万円以下に設定している模様。

 

WRC-X3000GS

インテル(R) Home Wi-Fiチップセット WAV600 シリーズを搭載し、次世代Wi-Fi規格「Wi-Fi 6テクノロジー」(IEEE802.11ax Draft準拠)に対応! 複数のIoT機器も同時にサクサク動く「Wi-Fi 6テクノロジー」対応Wi-Fiギガビットルーター。


Wifi6の特徴は、Wifi5に比べて幾つかの特徴がある。尚、WiFi標準化委員会は、IEEE 802.11axという名前は使わず、WiFi6と称することとしたと言う。

高速化

バッファローのサイトで見られるように8チャネルで最大4.bGpsを出せ、WiFi5より、1ケタ大きくなっている。IEEE 802.11axの場合、単なる測定値ではなく、実際の利用場面で日常的にスループット(実環境におけるデータ転送速度)1Gbps以上を実現できる可能性がある。ただし実際の速度は、実装の方法と無線LANクライアントとなるデバイスの組み合わせに左右される。

マルチストリーム

 バッファローやエレコムの製品説明にある様に、アクセス制限の要因にもなっていた。Wifi6は直交周波数分割多元接続(OFDMA)という技術を採用しているため、複数のデバイスが同時にネットワーク機能を使用できるようになる。

デバイスの電力管理

 IEEE 802.11axは、各デバイスのデータ送信間隔を調整して、デバイスの消費電力を抑える「Target Wake Time」という新しい電力管理機能を備える。この機能は、バッテリー容量が限られるモノのインターネット(IoT)デバイスやモバイルデバイスに特に役立つ機能の一つだ。

近くのWiFi6アクセスポイントとの干渉がっ少なくなっている

 WiFi5では、トラフィックが増えると干渉して、通信速度が遅くなることがあった。「BSSカラーリング」技法で、干渉を無くしている。

 


PCとスマホの利用の実態

2019年11月09日 13時18分06秒 | 日記

情報通信政策研究所が2019年9月に発表した「平成30年度 情報メディアの利用時間と情報行動に関する調査」が、パソコンや携帯電話などによるインターネットの利用状況について纏めていた。平日と休日の利用で、携帯利用は休日も平日も自宅での利用が多い結果となっている。これは、もしかしたら、電池切れを気にしての自他jく利用が多いのかもと指摘している。モバイル性が高いのに自宅利用が圧倒的な理由はそうかも。

Yahooニュースが解説していたので、引用:::::::::::

次に示すのは、自宅・職場・学校・移動中の4項目に使用場所を区分した上における、それぞれの端末によるインターネットの平均利用時間を年齢階層別に区切ったもの(元の資料ではこの他に「その他」の場所区分があるが、今件では省略している)。また、今データは各年齢階層の全体比であり、利用していない人の利用時間はゼロとなるので、利用者そのものが少なければ、必然的に平均利用時間は短いものとなる。

↑ 主要機器によるインターネット利用時間と利用場所(平日、機種別・年齢階層別、分)(2018年) 

↑ 主要機器によるインターネット利用時間と利用場所(平日、機種別・年齢階層別、分)(2018年)

平日は職場や学校にいる機会が多いことから、パソコンの自宅での利用時間は後述する休日と比べて短め。職場では若年層より中年層の方が長い時間パソコンと相対していることになる。意外なのは10代・20代の学校での利用時間で、ほとんど利用している人がいない(学校におけるパソコンの利用の際にはインターネットは遮断されているケースもありうる)。20代は大学生における利用だろう。さらに移動中のパソコンの時間がほぼゼロであることから、かつては結構な割合で見受けられたノートパソコンを利用しての移動中の作業をする人が、今ではほぼいないことが見て取れる(類似ケースとしてタブレット型端末の操作をよく見かけるようになったが)。

携帯電話も平日であることから、自宅での利用が長い(以前の記事で取り上げた時間帯別利用傾向から見るに、多くは朝の出勤・登校時間前、そして夕食後就寝に至るまでの間に利用している)。若年層ほど利用時間が長いのは、単に利用者における利用時間の長さだけでなく、利用率の高さも影響している。また移動中の利用は20代が一番長くなっている。

これが休日になると小さからぬ変化を見せる。縦軸の区切りの単位が平日とは異なっていることに注意。

↑ 主要機器によるインターネット利用時間と利用場所(休日、機種別・年齢階層別、分)(2018年)↑ 主要機器によるインターネット利用時間と利用場所(休日、機種別・年齢階層別、分)(2018年)

パソコンの利用時間は平日より長い。また休日でも職場で利用している動きがわずかに見受けられるが、これは休日出勤の実情が見て取れる。たまたま調査日に出勤した…と思いたいが、日常化している人も中にはいるのだろう。

興味深いのは携帯電話の動向。平日だけでなく休日でも圧倒的に自宅における利用が多い。携帯電話は機動力の高さが買われて利用されているはずだが、実態としては自宅での利用が多分に及んでいることが分かる。機動力が高く移動中や移動先で使えるから、ではなく、移動中や移動先「でも」使えるから、携帯電話は評価されているのが実情のようだ(あるいは長時間の利用ではなく、断続的に、絶え間なく移動中に利用しているため、利用時間としてはカウントされにくいのだろう)。

機動性の高さは「自宅内での」運用のし易さとの点で特に重宝されている、そう考えると今結果も納得ができる。あるいは自宅内での利用は、単に電池切れを恐れての結果かもしれないが。