BBCによると、『「中国はウイグル自治区に国連監視団受け入れよ」 英が要求』との事。中国の少数民族の抑圧は周知だし、キリスト教をはじめ宗教信者の弾圧も激しい事は良く知られている。国民一人当たりのGDPは高くはないが、14億の人々がいるから国家予算はでっかく、軍事費や産業振興費が湯水のように出ているから最近の中国の科学技術は世界最先端を行っているが、残念ながら中国発信の新技術は無い。中国共産党が頑なにマルクス・レーニン主義に固執する限り、諸問題が噴出するだろうし、それを弾圧すれば自由な発想が出なくなる。
もしかしたら、GDPはアメリカを抜くであろうが、自由な発想が圧迫されているので、永続性は無いと思う。
イギリス政府は25日、中国西部の新疆ウイグル自治区に、国連監視団が「即時かつ無制限にアクセス」できるよう、中国政府に求めた。
この要求は、中国の公文書が流出し、何十万人ものイスラム教徒のウイグル人が、新疆ウイグル自治区の収容施設で虐待されている状況が判明したのを受けたもの。
英外務省の報道官は、「新疆における人権状況と、中国政府の弾圧強化を深く憂慮している。とくに、100万人以上のイスラム教徒のウイグル人や他の少数民族の人々を、法にのっとらずに拘束していることを懸念している」と表明。
「イギリスは中国に対して引き続き、国連監視団が即時かつ無制限に新疆ウイグル自治区にアクセスできるよう求めていく」と述べた。
裁判なしで100万人収容か
BBCパノラマや英紙ガーディアンなど17の報道機関が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した公文書には、収容施設に入れられた人々が監禁、教化、懲罰の対象となっている模様が記されている。
収容施設には、イスラム教徒のウイグル人を主体とした100万人近くが、裁判を経ずに収容されているとみられている。
中国の劉暁明・駐英大使は、こうした報道はでっち上げだとしている。
「悔い改めと自白を促せ」
ICIJが「中国電報(The China Cables)」と呼んでいる流出文書には、2017年に新疆ウイグル自治区の共産党副書記で治安当局のトップだった朱海侖氏が、収容施設の責任者らに宛てた9ページの連絡文書も含まれている。
その連絡文書では、収容施設を高度に警備された刑務所として運営するよう指示。以下の点を命じている。
- 「絶対に脱走を許すな」
- 「違反行動には厳しい規律と懲罰で対応せよ」
- 「悔い改めと自白を促せ」
- 「中国標準語への矯正学習を最優先せよ」
- 「生徒が本当に変わるよう励ませ」
- 「宿舎と教室に監視カメラを張り巡らせて死角がないことを(確実にしろ)」
流出した文書はまた、収容者の生活が細かく監視、管理されている状況も示している。
「生徒のベッド、整列場所、教室の座席、技術的作業における持ち場は決められているべきで、変更は厳しく禁じる」
「起床、点呼、洗顔、用便、整理整頓、食事、学習、睡眠、ドアの閉め方などに関して、行動基準と規律要件を徹底せよ」
1週間で1.5万人が入所
別の文書からは、ウイグル人の拘束と収容の規模がわかる。
ある文書は、2017年のわずか1週間の間に、新疆ウイグル自治区の南部から1万5000人が収容施設に入れられたとしている。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの中国担当責任者ソフィー・リチャードソン氏は、流出文書は検察当局に活用されるべきだと話す。
「これは訴追に使える証拠で、甚だしい人権侵害が記録されている。収容者は全員、少なくとも精神的拷問を受けていると言っていいと思う。自分がいつまでそこにいるのか、まったく分からないからだ」
「中国に対する中傷だ」
流出した文書からは、外国の市民権をもつウイグル人の逮捕や、外国で暮らすウイグル人の追跡に関する明確な指示も読み取れる。
世界規模で捕獲網を張り巡らせるため、中国の大使館や領事館が役割を果たしていることも暗示している。
中国の劉暁明・駐英大使は、中国の施策は新疆ウイグル自治区の人々を守るためであり、同自治区では過去3年間、テロ攻撃は1件も起きていないと述べた。
「当該地域は現在、社会的に安定し、民族集団もまとまっている。人々は満足と安全を以前よりずっと強く感じ、生活を楽しんでいる」
「西側には、そうした事実を完全に無視して新疆について中国を熱心に中傷している人々がいる。彼らは、中国の国内問題に介入し、新疆における中国のテロ対策を妨げ、中国の順調な発展を妨害する口実を作ろうとしている」
(英語記事 China 'must give UN access' after prisons claims)