先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

スマホ決済には複数の方法が有るとは!

2019年11月20日 18時30分27秒 | 日記

先日、博多駅で土産物を買っていたら、隣の店のお客が、スマホで支払いたいと言っていて、店員さんがどこの決済かと聞いて直ぐ、カード読み取り機を出してきて、スマホをスキャンしてくれと言って支払が済まされた。購入の品を袋に入れて支払完了迄、1分もしないうちに終わった。そしたら右隣の店でお客がスマホで支払たいと言う声が聞こえて、同じように店員が、ではスマホのQR コードの表示画面をレジ端末のカメラに向けて移動させて下さいといって、それで支払お受けしましたとの店員の声。これまた、品を袋に入れて支払が済むまで1分以内で完了。

スマホ決済に色々な方法が有るようで、それでスマホ決済を調べたら、確かにおおざっぱにいって3種類有った。

① 交通系のプリペイドカードのFelica をスマホに内蔵させて、店のFelica読み取り機で読んで決済するもの。Aplle PayとかGoogle Payの方式が該当する。店側はFelica読み取り機を用意する必要がある。

② スマホに支払情報をQR コードに表示し、店のレジ端末のカメラで読み込ませて支払完了となる物で、読み取り機会が不要で導入コストはFelica 方式の依り易く上がりそう。ソフトバンクやLine の決済方式である。

③クレジットカード情報をブルートースで受発信して決済するものや、バーコードで支払のやり取りをする方式とかがある。決済方式は一つの方式だけでなく複数の方式をサポートしているのもあるようだ。

支払は、通信代金と合算されるものや、指定した金融機関の口座から月末とかに1カ月以内に引き落とされる。

確かにスマホ決済は、スピーディに行われるし、店員やお客は現金を触らなくて済み支払の時間や手間が少なくて済むから、普及が進むであろう。特に来年の6月まではキャッシュレスにするとポイント等でキャッシュバックが有るので、導入率が18%から28%迄急増したと言う。その勢いでスマホ決済ひいてはキャッシュレスが一気に進むかも。

ここで問題なのは、Felicaは近距離無線通信の国際標準に基づいて開発れたが、先行した事もあり、ソニーの独自開発となっている。日本のJR等の交通機関のプリペイドカードには多く使われているが、まだ国際化されるには至っていない。

QR コードも車の部品メーカーのデンソーが、従来の1次元バーコードを2次元に拡張した日本独自のもので、国際化の方向もあるが、まだ日本独自の物である。

となると、スマホ決済の最先端を行く中国ではどういう方式が使われているのだろうか?

スマホ決済で現行の日本方式が国際標準にならないものだろうか?


CNF(セルロースナノファイバー)? 生分解性のある新素材?

2019年11月20日 16時29分00秒 | 日記

今まで便利だと思われてきた、プラスチックは、自然分解せず、燃やしても有害物質が出てきたり、海に流れ出したプラスチックは、壊れてμプラスチックになり、魚などに悪い影響を与えたり、雨になって水道水にもμプラスチックが含まれて、地球の動物の体内に入り込み、健康を害する事が明らかになっている。

又、プラスチックは、石油から作られるが、その製造過程においても、大量のCO2が発生し、地球温暖化の大きな要因となっている。

そこで、プラスチックに変わる素材として研究されているのが、木や、草、稲・麦の藁等を構成する植物繊維のセルロースを、水中分解してセルロースナノファイバー(CNF)を作り出しこれを成形して、プラスチックに変わる素材とする事であると言う。東京モーターショウで気で出来た鉄より強い、木で出来たスーパーカーと言うのが評判になったが、この木と言うのがCNFを使った、プラスチックであった。

そして、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)と産総研(産業技術総合研究所)、京都大学が、CNFで生分解性プラスチックを補強した、プラスチックでも生分解性を確認したという。

 生分解性というのは、物質が土の中や水の中など自然環境中に存在する微生物によって分解される性質のことだ。生分解性プラスチックは、こうした環境中にいる微生物によって分解され、最終的には二酸化炭素と水になってもとの自然に戻る。

と言う事で、

経済産業省と農林水産省の共同事業の(CNF)等の次世代素材活用推進事業のレポートが、、状況をうまく要約していた。それのいんようをすると、

●セルロースナノファイバー(CNF)は、植物由来の次世代素材 であり(鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度)、自動車や家電 等に活用することで軽量化の効果により、エネルギー効率が向 上し、地球温暖化対策に多大なる貢献が期待できる。

●高耐熱バイオプラスチックは、耐熱性が要求される金属部材を 代替することで、自動車軽量化によるCO2削減効果が期待でき る。

●様々な製品等の基盤となる素材にまで立ち返り、CNFやバイオ マスプラスチック等の次世代素材について、メーカー等と連携 し、実機にCNF製品を搭載して削減効果検証、複合・成形加工 プロセスの低炭素化の検証、リサイクル時の課題・解決策検討 等を行い、早期社会実装を推進する。

●社会実装にむけて、自動車、家電、住宅・建材等の各分野にお いてモデル事業を実施し、CO2削減効果の評価・検証、関連す る課題の解決策について実証を行う。 ※バイオプラの耐熱温度は最大で425℃ バイオプラ(高耐熱) 事業目的・概要等 事業スキーム 期待される効果 「CNF、バイオマスプラスチック等の次世代素材の社会実装」に よる大幅な省CO2など大胆な低炭素化の推進 (自動車の車体の10%軽量化等) 

 

 

CNFの特徴は

①鉄より強い

②ナノファイバーと呼ばれる所以は、10億分の1メートルの繊維で、髪の毛のおよそ100分の1の太さで、直径が数ナノメートル(10億分の1メートル)から来ている。

③似たようなものに、炭素繊維(カーボンファイバー)が、飛行機は車の車体などに使われているが、高価である。それに対してCNFは木材から、作るから安く出来る。

④透明で、熱でも伸びないので色々な用途が有りそう。
⑤太さがナノレベルなので、プラスチックに混ぜても透明のままだったり、元の素材の特徴を生かせる。例えばゴムに混ぜて、今までのタイアより強靭で柔軟なタイアが作れると言う。
⑥水溶性が高 いほか、植物由来のため生体適合性も高 いこと等から、医薬品・化粧品・食品向 けの増粘材料(例えばアイスクリームを 溶けにくくする食品添加剤等)としての 利用が見込まれる。
⑦ナノセル ロースを樹脂の表面に薄膜状にコーティ ングすることで、酸素が透過しにくくな るなどガスバリア性が大幅に向上するた め、食品保存用の包装容器等への応用も あるという。
ということで、今後、CNFは、環境、エネルギー、健康・医療、社会インフラ、情報通信・エレクトロニクスの広範な領域で、画期的な利用が行われるのではなかろうか?