桜の名所飛鳥山公園、渋沢栄一の渋沢史料館で有名な北区王子。都電荒川線が走っていて何となくレトロな雰囲気が漂っている。王子駅北口から5分ほど、柳田公園の裏手に一軒の居酒屋がある。大晦日の夜、関東一円の狐が王子稲荷へ初詣をするため集合した装束稲荷も近くにある。引き戸を開けるとホールの奥行きも幅もかなり広くて驚く。
2つある入り口の近くには14人座れる長い机がある。たいてい常連さんが座る席である。その奥には8人がけ(実質は6人くらい)の机が8つあり、3~6人のサラリーマン風のグループ客も多い。数は少ないもののアベック客もいる。
ホールに出ているのは、お父さんと、とっても声の元気なオバちゃんと、孫か息子のような若い方の3人。右手の壁には神棚があり灯明が灯り、八海山が2本供えてある。清潔な感じがする。その下には冷蔵庫があり、飲み物を取り出しいつもの自分の席に持っていく常連さんもいる。壁に掛けてあるカレンダーがアルコール関係の企業のものではなく、ビニル床シート「アクサンス」のものというのもなかなかいい感じだ。
名物は半熟玉子(ソバ付き)だそうだ。メニューは驚くほど多い。
料理の値段はアスパラ、エシャロット、さつま揚げ、舞茸の天ぷら、揚げ茄子、塩辛、いもサラダ、いかフライ、あじフライ、プチトマト、きゅうり、枝豆、ウィンナー、板わさ、わかめぬた、ねぎぬたなど240円のものが多い。ハムカツ、コロッケ160円などもっと安いものもある。
ハムカツとねぎぬた
常連さんたちは、風貌からしてこの道30年、40年のベテランといった感じの方が多い。週刊誌を読みふけっている方、携帯の画面をみている方などさまざまだ。もちろんひとり客が多いが、なじみの方が到着すると途端に座が沸き立つ。地元の人や常連さんに愛される店はどこも同じだ。十条の斎藤酒場とちょっと似ている。名著「下町酒場巡礼」にも登場する。
店内を見渡すと、意外に文庫本を読んでいたり、思案しながら書き物をしている客がいる。つまり落ち着ける店なのである。
なお昼は定食屋さんを営んでいるようだ。刺身定食820円、弁当820円などの札が下がっている。
電話:03-3911-2652
住所:北区王子1-19-6
営業:16:00-21:00 日休
ビール 小生290円、中生390円、瓶ビール(大)450円
日本酒 八重壽 小230円・大400円、白鷹 小260円・大460円
☆昨年冬たまたま空いていた常連席に座ったことがあった。他の机に比べ幅が狭いので向かいの方との距離も近く、自然に会話がはずんだ。向かいにいた方は80歳を超えているがほぼ毎日同じ時間に通っておられるとのことだった。その右の方は大学の教員でときどき来るだけとのこと。芝居の話、詩の話など、わたくしがお酒2本を飲む間、楽しいひとときを過ごさせていただいた。
2つある入り口の近くには14人座れる長い机がある。たいてい常連さんが座る席である。その奥には8人がけ(実質は6人くらい)の机が8つあり、3~6人のサラリーマン風のグループ客も多い。数は少ないもののアベック客もいる。
ホールに出ているのは、お父さんと、とっても声の元気なオバちゃんと、孫か息子のような若い方の3人。右手の壁には神棚があり灯明が灯り、八海山が2本供えてある。清潔な感じがする。その下には冷蔵庫があり、飲み物を取り出しいつもの自分の席に持っていく常連さんもいる。壁に掛けてあるカレンダーがアルコール関係の企業のものではなく、ビニル床シート「アクサンス」のものというのもなかなかいい感じだ。
名物は半熟玉子(ソバ付き)だそうだ。メニューは驚くほど多い。
料理の値段はアスパラ、エシャロット、さつま揚げ、舞茸の天ぷら、揚げ茄子、塩辛、いもサラダ、いかフライ、あじフライ、プチトマト、きゅうり、枝豆、ウィンナー、板わさ、わかめぬた、ねぎぬたなど240円のものが多い。ハムカツ、コロッケ160円などもっと安いものもある。
ハムカツとねぎぬた
常連さんたちは、風貌からしてこの道30年、40年のベテランといった感じの方が多い。週刊誌を読みふけっている方、携帯の画面をみている方などさまざまだ。もちろんひとり客が多いが、なじみの方が到着すると途端に座が沸き立つ。地元の人や常連さんに愛される店はどこも同じだ。十条の斎藤酒場とちょっと似ている。名著「下町酒場巡礼」にも登場する。
店内を見渡すと、意外に文庫本を読んでいたり、思案しながら書き物をしている客がいる。つまり落ち着ける店なのである。
なお昼は定食屋さんを営んでいるようだ。刺身定食820円、弁当820円などの札が下がっている。
電話:03-3911-2652
住所:北区王子1-19-6
営業:16:00-21:00 日休
ビール 小生290円、中生390円、瓶ビール(大)450円
日本酒 八重壽 小230円・大400円、白鷹 小260円・大460円
☆昨年冬たまたま空いていた常連席に座ったことがあった。他の机に比べ幅が狭いので向かいの方との距離も近く、自然に会話がはずんだ。向かいにいた方は80歳を超えているがほぼ毎日同じ時間に通っておられるとのことだった。その右の方は大学の教員でときどき来るだけとのこと。芝居の話、詩の話など、わたくしがお酒2本を飲む間、楽しいひとときを過ごさせていただいた。