多面体F

集会報告、読書記録、観劇記録などの「ときどき日記」

4年ぶりの築地はしご酒2023

2023年12月05日 | 居酒屋・銭湯紹介

11月23日祝日木曜の午後、久しぶりに築地はしご酒が開催された。コロナ禍もあり、わたしは2019年から4年ぶりの参加だった。ただ、その間規模は小さかった模様だが何度かイベントは実施されたようだ。今年のはしご酒は、どの店も500円のつまみとドリンクを用意している。


まだ行ったことがない店3店舗にいってみた。
まず7丁目の「おたべ」、立ち飲みカウンター6席、2人テーブル1つ程度の小さい店、スタッフ2人でやっていた。

ビル1階の一見するとなんということはない店だが、写真で外観を見ると高級割烹料理店の店構えだ。料理は2種類、おでんと盛り合せの2種のみ。盛り合せは銀鱈西京焼き、胡麻豆腐、合鴨の照焼き、厚焼き玉子、黄金卯の花、粟麩おかちん揚げ、極細きんぴら牛蒡、丸中チップスと書かれていたので、てっきりこのなかからひとつ選ぶのかと思い、銀鱈西京焼きを注文した。すると銀鱈だけでなく8種すべて入っているがいいか、と聞かれた。「もちろんです」と驚きながら答えた。正月のおせちのように少しずつ「盛り合わ」されていた。味も、外観どおりまずまずだ。こんなぜいたくなものを出して(今日だけに限るにしても)経営的に大丈夫かと思ったがありがたい話だった。

店主は若い方で、開店2年目に入ったそうだ。コロナ禍からのスタートだったようだ。
酒は神奈川・愛川の大矢孝酒造の銘柄が多く並んでいた。冷やでなく常温で飲めるものとリクエストすると昇龍蓬莱の純米吟醸を出してくれた。同じ蔵元の残草蓬莱のほか、十四代、而今、雨後の月、上喜元翁など有名な銘柄が並んでいた。
これならどんどん客が押しかけてきそうだと、席を譲るため、早々に失礼した。1時間半ほど後に通りかかると、案の定、行列ができていた。
次に6丁目場外市場の穴子専門店「つきじ芳野」。4-5人の列ができていた。穴子は焼くのにそこそこ時間がかかることと、店内が狭いため行列にならざるをえない。店内と別に左隣の店の店先スペースを利用し、串焼きなどを焼いていた。気かづなかったが、この場所で始めて12年になるそうで、なかなか立派なものである。
料理は穴子焼きおにぎりと穴子煮込みの2種類。わたしは穴子煮込みを注文した。内容はけんちん汁だが、大根、にんじん、こんにゃくが結構たくさん入り、穴子も4切れ入っていた。

わたしは店外で食べた。この日は幸い温かい日だったが、寒い日でもポカポカしそうな料理だった。酒は菊正宗、飲み慣れた銘柄なので落ち着いて味わうことができた。また店先で焼いている穴子の煙からいい香りが流れてきたので幸せなひと時を過ごすことができた。
3軒目は4丁目新大橋通りに近い場外市場の路地のなかにあるスタンドのみの店「38キオスク」。牡蠣のイルコンフィ、ポテトサラダ、チーズの西京味噌漬け3点盛り。量は少量だったが、なかなか贅沢だ。写真写りが悪く申し訳ない。
酒は伝心、讃岐くらうでい、など数種類から選ぶ。わたしは岡山・真庭市勝山の御前酒にした。短時間に3種類飲んだので、もう味の違いはわからなかった。

スタッフは男女各1人のみ、まだオープンして数ヶ月とのこと。ちょっと場外市場の立ち飲み酒場とは思えないシャレた雰囲気の店だった。コロナ禍後、外人客で押すな押すな状態になっているので、そういう客に人気があるのかもしれない。

今年は、全体に料理が充実していた。わたしは行っていない店だが、プログラムのメニューによれば、中トロ握り、自家製鶏鍋、天然真鯛の特製タルタル、生ハム盛り合せ、焼き上げラム肩ロース肉のロースト、牡蠣の西京味噌バター焼き、厚焼き玉子など文字をみるだけで食べてみたくなるつまみがたくさん並んでいる。
また今年の出店は43店だが、わたしがはじめて見る店名が多かった。行った3店でも、数か月が1店、1年あまりが1店だった。築地地区で飲食店の総数は増えたように思うが、3年に及ぶコロナ禍を越せない店も多かったのだろう。わたしが過去5回のはしご酒で訪ねたのは総数19店だった。この機会に残っているかみて回ると5店がなくなっていた(ただし店名変更も含んでいるかもしれない)。3年で1/4が交代とはやはり影響は大きかったようだ。

ただ黒川長生庵多け野など老舗はしっかり生き残っている。コロナであってもしっかり常連客がついていたということだろう。
なお今回の客では、若い男女のグループをよくみた。また外人客もチラホラみかけた。
もうひとつコロナ前のこのイベントと違っていたのは、タイトルに「昼はしご」と「昼」が入っていたことだ。たしかに以前は15時くらいに本願寺で受け付けし飲み始めた。今回は事前に参加各店に予約し、当日13時スタートするシステムだった。いちおう終了時間は17時なので「昼はしご」になっている。本願寺の庭での受付もテントを立てたり、現金受渡しがあり人手と労力がかかっていたのを合理化したのだと思う。

新型コロナは5類に移行したが、ウクライナの戦争やガザの虐殺は続いている。落ち着かず、不安な世の中だが、来年も無事にこのイベントが開催できることを祈りたい

☆はしご酒とはなんの関係もないが、昼呑み(といっても16時オープン)ということで最近行った店をひとつ紹介する。
関西にいったとき、友人が大阪駅前第1ビルの「御影郷 福寿」に誘ってくれた。蔵元直営の店なので大吟醸から各種純米まで6種類全部あり、しかも燗の温度も各種頼める。だし巻き玉子が名物で、その他、どて味噌焼き、とり皮ぽんずなどの定番、とりあえずの一品で卯の花、シメサバ、ポテサラなど酒飲みの好物が多く、しかも料金が安かった

●アンダーラインの語句にはリンクを貼ってあります。


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