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集会報告、読書記録、観劇記録などの「ときどき日記」

大嘗祭反対のナイトイベント

2019年11月21日 | 集会報告
11月14日夕刻から15日早朝にかけて、皇居で大嘗祭が執り行われた。5月1日の剣璽等承継の儀、10月22日の即位礼正殿の儀に続く天皇「代替わり」の一連の儀式のひとつで、毎年秋の新嘗祭と同様の趣旨だが、大嘗祭は天皇即位後一度だけというものだ。
即位・大嘗祭に反対する「おわてんネット」は5月1日10月22日の行動と同様、この日も夕方18時30分東京駅丸の内駅前広場集合で、ナイトイベントを実行し反対の意志を明確にした。

開始時刻5分くらい前に東京駅丸の内北口に行ってみた。駅前広場といっても南北200mほどあり、どこだかわからない。すると、ちゃんとプラカードを手に持ち案内してくれるスタッフが立っていて、西側の街灯が2列に並んでいる広場だと教えてくれた。和田倉門から東京駅北口に向かう広い2本の通りのあいだ(丸ビルと新丸ビルのあいだ)の細長い広場を指すらしい。名古屋の久屋大通公園のような場所だ。いったん左手の丸ビルのほうに渡り、もう一度広場側に歩道を渡るのだが、その時点で叫び声が聞こえ、機動隊の列が見えた。みると6-7人の機動隊員に抱え上げられた女性が手足をバタつかせ、逃れようと暴れている。10.22に続き、集会前から「逮捕」かと色めき立った。しかし周りの人に聞くと、回りで怒声を上げていたウヨクの女性だったらしい。
18時半、集会が始まった。3週間ほど前に不当逮捕があったばかりなので、(警戒して)この日は人数が少ないかと思ったら、主催者発表で150人以上集まった。知っている人もたくさんいたが、別の集会帰りに集団で立ち寄ってくれた人や、チラシ配りの広報のためやってきた人もいた。回りは公安と機動隊の列で取り囲まれているが、いつもほど接近してこなかったので圧迫感はなかった。
まずシュプレヒコールをみんなで叫び、スピーチに移った。1人か2人終わったところでいきなりテーマソング、おっちんずの「天皇制はいらないよ」が始まりちょっと驚いた。しかしサビの「天皇制は要らないよ 今すぐやめにしましょうよ! 天皇制は要らないよ 今すぐ終わりにしましょうよ!」を全員合唱すると、元気が湧きあがり結果的にはよかった。
スピーチしたのは10人あまり、スピーチの最後は多くの人がシュプレヒコールで締める。したがってコールは何度も何度も上がった。たまたま場所が、悠紀殿(ゆきでん)、主基殿(すきでん)を中心にする大嘗祭の式場・大嘗宮から直線で900mくらい、皇居のへりで「たしかに声が届いていた」という当日報告もあるロケーションの良さと、わたしたちの行動としては比較的広い場所だったので、みんな生き生きしていたように思う(もちろん「出ーてけ、出てけ反天連、コーロせ、殺せ、反天連」というウヨクの例のヘイトも聞こえてくるが、ずいぶん遠いところなので遠吠えのようにしか聞こえなかった)。
「いま天皇制反対はあってはならないことになっている。しかし、わたしたちはここにいる」という意思表示に始まり、「歴史をちゃんと学べば、天皇制反対になる」「三種の神器なるものはたんなるガラクタにすぎないことを(みんな)知っている」とスピーチが続いた。
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●ムダ金は使うな、税金返せ!(以下、太字はシュプレヒコールのアピールの言葉より)
平成の儀式と同じく、今回も多額の税金が費消されていることも知られている。この大嘗祭関係だけで、平成のときは22億5000万円だったのが、大饗の儀の参列者を300人減らし700人にしたり建築費を6億減らしても総額24億4300万円と2億円増えている。代替わり費用(皇位継承関連費用)全体では、儀式、式典、住居改修、職員体制増員・環境整備など2018・19・20年度で166億円、なんと平成の3割増しだという。
「こんなものは、公務員並みに辞令の書類1枚ですむはず」というアピールもあった。
そこで「ムダ金は使うな、税金返せ!」というシュプレヒコールを上げ、「税金かえせ」というプラカードを皇居に向け高く掲げた。
●政教分離 守れ!
大嘗祭は、天皇が食事や寝所を神と共にする、どこからみても宗教儀式である。こういう儀式を「公的行事」として税金で行うとは、海外の方から、日本は国家神道が続く神政の国と認定されても仕方がない。なにせ装束も1000年以上前の平安時代そのものなのだから。
「神さまぶるな」「大嘗祭を中止しろ」
●天皇制は身分差別の象徴だ
天皇一族は生まれながらにして高貴な一族という印象がある。ということは賤しい下々の人も同時に作り出しているということで、まさに身分差別の象徴である。
●天皇制は女性差別の象徴だ
天皇が独身女性の「采女」(うねめ)だけを連れて、ふとんを敷いてある密室で「秘儀」を行うことへの「疑惑」も語られた。
「天皇は男系」という主張もみられるように、女は男児を産む「機械」という、まさに女性差別の象徴そのものだ。
また、天皇が日本国の「父」であり、国民は「赤子」(せきし)というのは、たしかに家父長制の象徴でもある。
スピーチした人は女性が多かった。それで「差別」への抗議も多かった。上記のように、どれも「たしかにそのとおり」と納得できる。天皇制は差別の象徴である。
この日、明治神宮前で街頭アピールをし竹下通りをパレードしてきた勇気ある女性グループの報告に拍手が湧いた。
●皇居を開放しろ、皇族なんかいらないぞ、皇族は解散しろ、神さまぶるな
東京千代田1-1の広大な領地と屋敷、もちろん相続税もゼロである。これも身分「差別」への抗議の一種だ。場所がらピッタリだった。
●警察の不当弾圧を許さないぞ、警察は不当弾圧を謝れ
10月22日の即位礼のデモでは数寄屋橋を過ぎたあたりで3人が逮捕された。うち2人は11日間も留置された。もちろん無罪放免された。しかも釈放は11月1日の朝には決定していたのに、イヤガラセなのか夜まで留置場に留め置いた。それなのに警察は謝らない。それで「警察は不当逮捕を謝れ」「警察は不当弾圧をやめろ」「人権蹂躙の天皇制はいらない」「10.22弾圧を忘れないぞ!」と抗議の声が続いた。

11月1日午後、検察庁前で行われた抗議行動
その他、静岡、大分など地方からの参加者やオリンピックおことわリンクの方、即位大嘗祭違憲訴訟原告団の方のスピーチもあった。
最後に、「終わりにしよう、天皇制」「天皇制はいらないぞ」「天皇制はいますぐ廃止しろ」「大嘗祭を中止しろ!」と総仕上げのシュプレヒコールを上げ、もう一度テーマソング「天皇制はいらないよ」を大合唱し、行動を終えた。終わったのは、予定時間を10分ほどオーバーする19時40分ごろだった。この日、この場所で行動を実現できみんな満足だったと思う。

日比谷交差点は午前中から機動隊車両により一般車両通行止め。両側の歩道にはずらりと人が
☆大嘗祭に先立ち、11月10日(日)15時過ぎ、皇居から赤坂御所へ、天皇夫妻、安倍・菅など警備車も含め車両24台、白バイなど28台、計52台・長さ400mの車両パレードがあった。平成天皇の結婚パレードで團伊玖磨作曲「祝典行進曲」が披露されたのに倣ったのか、行進曲「令和」(作曲 北原幸男 このサイトの30分前あたりから)が宮内庁楽部の演奏で披露された。やはり「令和」という元号名が好きになれない。
わたくしは午後は別件があったので、11時ごろ祝田橋に行ってみた。すると日の丸の小旗をもつすごい人数の列があった。日比谷の交差点からいったん祝田橋を折り返し元に戻り、横断歩道を渡り、向かいの日比谷公園側歩道で祝田橋に行き、さらに法務省方向に列が延びていたのでおそらく2000人くらいいたのではないか。並びに来た人々は、高齢者と若者に二分されるようにみえた。皇室ファンに高齢者が多いのは当然だが、若い人たちにも「象徴天皇」が浸透しているようだ。ただし小旗は持参したものではなく、どこかの団体が準備し渡したものと思う。


☆11月18日(月)夜、首相官邸前で「安倍首相による政治の私物化を許さない!安倍政権の退陣を要求する官邸前緊急行動」という長いタイトルの集会が開催された(主催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)。大嘗祭反対と直接の関係はないが、現政権のアベ・長期政権批判の市民集会という点では同じ趣旨である。
安倍の「桜を見る会」と前夜のホテルニューオータニでの一人5000円・宴会への疑惑と怒りはますます深まっている。
また安倍が旗を振る「嫌韓」問題、2012年ごろの「嫌韓・嫌中」はネトウヨが火をつけ週刊誌が煽ったが、今回は総理自ら「陣頭」に立つキャンペーンなので、始末が悪く罪が深い。


☆アンダーラインの語句にはリンクを貼ってあります。
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