日比谷野外音楽堂で開催された安倍内閣の暴走を許すな!6・13中央総決起集会に参加した(主催:国民大運動実行委員会、子ども全国センター、全労連、東京地評 参加者1700人)。
この集会、正式名称は「安倍内閣の暴走を許すな!国民の年金を守れ!教育3法案、社保庁解体、公務員制度改悪、労働法制改悪などすべての悪法の廃案をめざす6・13中央総決起集会」という長いもの。シュプレヒコールも長い長いものであった。
わたくしが参加した目的は、教育三法の国会の最新情勢を知りたかったからである。ただ情報としては目新しい話はなかった。
当日の発言からいくつか紹介する。
高田健さん(許すな!憲法改悪市民連絡会)
自公政権は改憲手続き法を、衆議院ではまがりなりにも1年審議したものの、参議院ではわずか1ヵ月で強行採決した。前代未聞の18項目もの付帯決議は法案の欠陥を示すものだで強行突破にほかならない。安倍政権の暴走が際立つ。
6月5日自民党は参議院選の公約を発表した。155項目にも及ぶ長大なものだが1番目が「新憲法制定推進」。これには2つ大きな問題がある。
1つは、政権政党が憲法全面改正を主張するのは、改正手続きの96条、憲法擁護義務の99条の憲法違反である。
もう1つは、2010年中に発議するとしていることだ。改憲手続き法では改憲案の国会での審議は3年間凍結となっているので、憲法審査会で調査はできても改正原案の審議は2010年5月以降ということになる。自民党はわずか半年で衆議院、参議院、さらに両院審議会で新憲法の審議を終了させようというのだろうか。
また4月25日有識者懇談会(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)を仲間内で設置した。これは集団的自衛権行使の道を開くものだ。
穀田恵二・日本共産党国会対策委員長
暮らしの破壊にストップをかけたい。消えた年金問題で自民党は責任まで消してしまおうというのだろうか。
戦前の憲兵隊を想起させる自衛隊の情報保全隊について、久間防衛大臣は「取材して何が悪い」と開き直った。では迷彩服を着て取材に来たのかと、言いたい。6月6日志位和夫委員長が記者会見で発表したあと、テレコ6台、パソコン1台、携帯1台の忘れ物があった。記者たちへの衝撃の大きさを物語るエピソードである。
米裏正・全教委員長
日本青年会議所(JC)がDVDアニメ「誇り」を全国の中学の総合教育の授業に取り入れようと運動している。このアニメはアジア太平洋戦争はアジアの人を解放した、自存自衛の戦争、とする内容で、政府公式見解とも食い違う。4年後の国民投票に向けた中学生向け教育にほかならない。
河村直樹・国公労連書記次長
社会保険庁の不祥事については率直にお詫びしたい。
いま国会で問題になっている年金記録漏れ問題は、国民の年金受給権侵害だと考える。
納付記録は、すべての国民に送付すべきだ。35歳、45歳、55歳を対象にできるのなら、全員にできるはずだ。認知症の人の納付資料の探索は、いまは家族がやるしかないが、民生委員や医師が手伝えるようにすべきだ。またデータの突き合せは、政府はシステムに入っている5000万件を行うと言っているが、紙ベースやマイクロフィルムも実施すべきである。
現在国会で審議中の社会保険庁解体案は分割民営化する案だが、個人情報を多く扱うので民間企業では漏えいの不信が拭えない。またいま民営化すると、過去の納付履歴についてはだれが責任をもつこになるのだろうか。
道東の医師・田中博修さんの話
北海道・根室市は人口3万1000人。市で唯一の市立根室病院では3年前には医師が17人いたが、昨年11人に減り、今年さらに8人が大量退職した。やっと医師を3人新規確保し6人で切り回しているが、3年前の1/3の体制になってしまった。隣の釧路まで車で搬送すると2時間かかる。市には救急車が4台あるが、市外へ搬送していると救急車はいなくなってしまう。産婦人科医も不足しており60キロ救急車で搬送している間に破水し、一時低体温になり危険な状態に陥る事例も起こっている。
この問題の根本原因は、1970年代から医師の数を抑制してきたことにある。しかし厚生労働省は医師の偏在という立場を変えない。医療費を抑制したいからだ。
命を危険にさらす政策に反対したい。
☆医師不足で医療崩壊が社会問題になっている。
医師の激務→大量退職→産婦人科や小児科の閉鎖、というマイナスのスパイラルは、埼玉、奈良などの現地報告をテレビでみたことがある。勤務医がたいへんな激務を行っていることが印象に残った。しかし隣の都市まで2時間かかるような地方では、住民の生死にかかわる問題として、いっそう深刻な問題のようである。
☆この集会、本来は国会の会期が残り10日(実質7日)となり終盤国会を見すえたものだった。ところが年金記録漏れ問題紛糾により自公政権は最長12日の会期延長、参議院選挙も7日延期し7月29日投票を軸に検討中と報じられている。
延長は公明にとっては不利に働くが、自民にも、自業自得で不利な結果になることを願いたい。
この集会、正式名称は「安倍内閣の暴走を許すな!国民の年金を守れ!教育3法案、社保庁解体、公務員制度改悪、労働法制改悪などすべての悪法の廃案をめざす6・13中央総決起集会」という長いもの。シュプレヒコールも長い長いものであった。
わたくしが参加した目的は、教育三法の国会の最新情勢を知りたかったからである。ただ情報としては目新しい話はなかった。
当日の発言からいくつか紹介する。
高田健さん(許すな!憲法改悪市民連絡会)
自公政権は改憲手続き法を、衆議院ではまがりなりにも1年審議したものの、参議院ではわずか1ヵ月で強行採決した。前代未聞の18項目もの付帯決議は法案の欠陥を示すものだで強行突破にほかならない。安倍政権の暴走が際立つ。
6月5日自民党は参議院選の公約を発表した。155項目にも及ぶ長大なものだが1番目が「新憲法制定推進」。これには2つ大きな問題がある。
1つは、政権政党が憲法全面改正を主張するのは、改正手続きの96条、憲法擁護義務の99条の憲法違反である。
もう1つは、2010年中に発議するとしていることだ。改憲手続き法では改憲案の国会での審議は3年間凍結となっているので、憲法審査会で調査はできても改正原案の審議は2010年5月以降ということになる。自民党はわずか半年で衆議院、参議院、さらに両院審議会で新憲法の審議を終了させようというのだろうか。
また4月25日有識者懇談会(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)を仲間内で設置した。これは集団的自衛権行使の道を開くものだ。
穀田恵二・日本共産党国会対策委員長
暮らしの破壊にストップをかけたい。消えた年金問題で自民党は責任まで消してしまおうというのだろうか。
戦前の憲兵隊を想起させる自衛隊の情報保全隊について、久間防衛大臣は「取材して何が悪い」と開き直った。では迷彩服を着て取材に来たのかと、言いたい。6月6日志位和夫委員長が記者会見で発表したあと、テレコ6台、パソコン1台、携帯1台の忘れ物があった。記者たちへの衝撃の大きさを物語るエピソードである。
米裏正・全教委員長
日本青年会議所(JC)がDVDアニメ「誇り」を全国の中学の総合教育の授業に取り入れようと運動している。このアニメはアジア太平洋戦争はアジアの人を解放した、自存自衛の戦争、とする内容で、政府公式見解とも食い違う。4年後の国民投票に向けた中学生向け教育にほかならない。
河村直樹・国公労連書記次長
社会保険庁の不祥事については率直にお詫びしたい。
いま国会で問題になっている年金記録漏れ問題は、国民の年金受給権侵害だと考える。
納付記録は、すべての国民に送付すべきだ。35歳、45歳、55歳を対象にできるのなら、全員にできるはずだ。認知症の人の納付資料の探索は、いまは家族がやるしかないが、民生委員や医師が手伝えるようにすべきだ。またデータの突き合せは、政府はシステムに入っている5000万件を行うと言っているが、紙ベースやマイクロフィルムも実施すべきである。
現在国会で審議中の社会保険庁解体案は分割民営化する案だが、個人情報を多く扱うので民間企業では漏えいの不信が拭えない。またいま民営化すると、過去の納付履歴についてはだれが責任をもつこになるのだろうか。
道東の医師・田中博修さんの話
北海道・根室市は人口3万1000人。市で唯一の市立根室病院では3年前には医師が17人いたが、昨年11人に減り、今年さらに8人が大量退職した。やっと医師を3人新規確保し6人で切り回しているが、3年前の1/3の体制になってしまった。隣の釧路まで車で搬送すると2時間かかる。市には救急車が4台あるが、市外へ搬送していると救急車はいなくなってしまう。産婦人科医も不足しており60キロ救急車で搬送している間に破水し、一時低体温になり危険な状態に陥る事例も起こっている。
この問題の根本原因は、1970年代から医師の数を抑制してきたことにある。しかし厚生労働省は医師の偏在という立場を変えない。医療費を抑制したいからだ。
命を危険にさらす政策に反対したい。
☆医師不足で医療崩壊が社会問題になっている。
医師の激務→大量退職→産婦人科や小児科の閉鎖、というマイナスのスパイラルは、埼玉、奈良などの現地報告をテレビでみたことがある。勤務医がたいへんな激務を行っていることが印象に残った。しかし隣の都市まで2時間かかるような地方では、住民の生死にかかわる問題として、いっそう深刻な問題のようである。
☆この集会、本来は国会の会期が残り10日(実質7日)となり終盤国会を見すえたものだった。ところが年金記録漏れ問題紛糾により自公政権は最長12日の会期延長、参議院選挙も7日延期し7月29日投票を軸に検討中と報じられている。
延長は公明にとっては不利に働くが、自民にも、自業自得で不利な結果になることを願いたい。