「澤乃井」の蔵元・小澤酒造を訪ねた。ここは1年中酒蔵見学ができる。
小澤酒造は、新宿駅から1時間半、青梅の6つ先の沢井の駅から200mくらいのところにある。創業は元禄15年(1702年)、300年の歴史をもつ。赤穂浪士が討入りした時代である。白壁の蔵が何棟か立っている。蔵の軒には、酒ばやしが吊るされている。杉の葉でつくった玉で、新酒の熟成につれて茶褐色に変色していく。入口には四斗樽が3樽積んであった。ロゴマークは沢ガニで、清流を表す。
蔵の中はひんやり涼しい。醸造は温度差に弱いので厚い壁土が塗られているそうだ。季節が夏なので、残念ながら醸造作業はやっていない。8000リットル入りの大きなタンクがいくつも並んでいた。
山田錦はふつうの米より粒が大きい。玄米を精米し吟醸や大吟醸にする。精米歩合70%以下は本醸造酒・純米酒、50%以下が大吟醸である。そのとき出るのが赤ぬかや白ぬかである。また精米歩合とは別に、ブドウ糖濃度と酸度で計測する甘辛度(+3から-3)という分類もある。
蔵には、99年から10年寝かせた純米大吟醸の熟成酒も並んでいた。味がまろやかになるそうだ。利き酒で、起「純米生酒」、承「純米吟醸生酒」、転「特別純米」、結「純米大吟醸」の4種類を口に含んだ。おそらく後のものほど濃度が高く、値段も高いのだろうが、わたくしには違いはまったくわからなかった。
これより安いランクの本醸造生酒(精米歩合65%)を購入し、家で飲んでみた。たしかにいつも飲んでいる安い酒に比べ、すっきりしていてうまかった
水は、170年前に発見された工場近くの蔵の井戸と、4キロほど先の20年前に発見された山の井戸の2つが使われている。
工場の前は多摩川。かなり上流に思えるが川幅はまだ30m前後ある。雨上がりだったにもかかわらず水が澄んでいた。橋の上から大きい鯉が群れをなしているのをみかけた。近くにはニジマスの釣り堀があり、鮎も6月14日から解禁(ドブ釣りは7月15日から)になっている。入漁料は2000円、オトリ鮎は1尾600円だった。
もう少し上流が2013年の東京国体のカヌー会場になるそうだ。ちょうど3隻のカヌーが練習をしていた。
山も川もある自然が豊かでのんびりした場所だ。工場の前の片側1車線の道路が青梅街道だと聞き少し驚いた。ただ冬はずいぶん寒そうだ。
小沢酒造は、料亭2軒のほか、櫛かんざし美術館も運営し、青梅鉄道社長も兼務していた当時の当主が建立した舘山寺という小さな寺までもっている。観光事業にも力を入れているようだ。
☆帰りに青梅の町を通りかかった。「丹下左膳」「少年探偵団」など50年前の映画の看板が商店の壁に飾られていた。青梅は文化による町おこしが盛んな町で、19年前から毎年11月に青梅宿アートフェスティバルを開催している。このイベントがきっかけとなり昭和レトロ商品博物館(99年)、青梅赤塚不二夫会館(03年)、昭和幻燈館(05年)の3つの施設がオープンした。家具店、医院、雑貨店を改装した建物でおもむきがある。いずれもフェスティバルの企画委員長・横川秀利さんが仕掛人である。
小澤酒造は、新宿駅から1時間半、青梅の6つ先の沢井の駅から200mくらいのところにある。創業は元禄15年(1702年)、300年の歴史をもつ。赤穂浪士が討入りした時代である。白壁の蔵が何棟か立っている。蔵の軒には、酒ばやしが吊るされている。杉の葉でつくった玉で、新酒の熟成につれて茶褐色に変色していく。入口には四斗樽が3樽積んであった。ロゴマークは沢ガニで、清流を表す。
蔵の中はひんやり涼しい。醸造は温度差に弱いので厚い壁土が塗られているそうだ。季節が夏なので、残念ながら醸造作業はやっていない。8000リットル入りの大きなタンクがいくつも並んでいた。
山田錦はふつうの米より粒が大きい。玄米を精米し吟醸や大吟醸にする。精米歩合70%以下は本醸造酒・純米酒、50%以下が大吟醸である。そのとき出るのが赤ぬかや白ぬかである。また精米歩合とは別に、ブドウ糖濃度と酸度で計測する甘辛度(+3から-3)という分類もある。
蔵には、99年から10年寝かせた純米大吟醸の熟成酒も並んでいた。味がまろやかになるそうだ。利き酒で、起「純米生酒」、承「純米吟醸生酒」、転「特別純米」、結「純米大吟醸」の4種類を口に含んだ。おそらく後のものほど濃度が高く、値段も高いのだろうが、わたくしには違いはまったくわからなかった。
これより安いランクの本醸造生酒(精米歩合65%)を購入し、家で飲んでみた。たしかにいつも飲んでいる安い酒に比べ、すっきりしていてうまかった
水は、170年前に発見された工場近くの蔵の井戸と、4キロほど先の20年前に発見された山の井戸の2つが使われている。
工場の前は多摩川。かなり上流に思えるが川幅はまだ30m前後ある。雨上がりだったにもかかわらず水が澄んでいた。橋の上から大きい鯉が群れをなしているのをみかけた。近くにはニジマスの釣り堀があり、鮎も6月14日から解禁(ドブ釣りは7月15日から)になっている。入漁料は2000円、オトリ鮎は1尾600円だった。
もう少し上流が2013年の東京国体のカヌー会場になるそうだ。ちょうど3隻のカヌーが練習をしていた。
山も川もある自然が豊かでのんびりした場所だ。工場の前の片側1車線の道路が青梅街道だと聞き少し驚いた。ただ冬はずいぶん寒そうだ。
小沢酒造は、料亭2軒のほか、櫛かんざし美術館も運営し、青梅鉄道社長も兼務していた当時の当主が建立した舘山寺という小さな寺までもっている。観光事業にも力を入れているようだ。
☆帰りに青梅の町を通りかかった。「丹下左膳」「少年探偵団」など50年前の映画の看板が商店の壁に飾られていた。青梅は文化による町おこしが盛んな町で、19年前から毎年11月に青梅宿アートフェスティバルを開催している。このイベントがきっかけとなり昭和レトロ商品博物館(99年)、青梅赤塚不二夫会館(03年)、昭和幻燈館(05年)の3つの施設がオープンした。家具店、医院、雑貨店を改装した建物でおもむきがある。いずれもフェスティバルの企画委員長・横川秀利さんが仕掛人である。