散歩写真をBGP(Back ground Photo)に
日々の徒然、主にたべもの。
わたしの居場所~M's Lunch Boxes



さて 一日一人歩きをしたいと思い、
雨の降る中駅へ向かう。
(やっぱりわたくしは雨女のようだ)

たまたまこの日は月曜日。
月曜日と言うと、美術館 博物館などの施設はことごとくお休み。
そしてこの辺のカフェは 月~木休み というのが意外に多い。
そんな中で、「月曜限定」で公開している施設を発見。
それも 萌えポイントの高い物件(笑)

西御門サローネ」は里見(さとみとん)という作家が大正15年に建てた住宅で
鎌倉の西御門という高台にあります。
(この里見氏は、お馴染みの所では「一房の葡萄」の有島武郎氏の弟というと
馴染みがあるかな?)

もちろん作家さんなので、建築のプロではないのですが
当時ブームの 帝国ホテルを設計したフランク・ロイド・ライトの影響を受けて
自ら設計に加わったという 贅沢なおうち。
ライトの建築物は、わたくしもとっても好きで、追いかけているものなのですが、
その影響を受けたという建物がこんなところで観られるなんて なんてラッキー、
それも 月曜オンリーなんて今日観なかったらいつ行くのよ という勢いで目指す。

鎌倉駅からバスで10分ほど。「大学前」で下車し、
しっとりと雨にぬれた高級住宅地を昇っていくと
ぽっと現れた旧里見邸。



特徴のある門柱、四角を組み合わせ幾何学模様を描いた窓や手摺はライトの影響だそうです。


こちらは設計事務所が使われている建物なので、その価値をよく知る事務所の方が説明をしてくださいます。

優雅な玄関エントランスはそのままサロンのようになっており、


続く応接間とは可動式の扉で仕切られ、サロンコンサートなども行われている模様。

照明も多角形を用い、これもライトの影響大。



一面窓のサンルームは、進駐軍の住まいとしても使われた時期に
アメリカンな感じに塗りかえられたため、ちょっと異質な雰囲気があります。



渡り廊下を渡ると、そちらは和室。


そして 作家としての執筆活動をしたと思われる和室も、
天井や壁に至るまで、さまざまな技巧が施され、
湿気の多い鎌倉仕様に高床式、風通しを考えた作りになっています。



駅前や八幡宮、小町通りなどの賑わいに比べると
別世界のように静かなこの界隈。
まさに日々の戯言を忘れてしまえるひとときが味わえます。

ここまでの道すがらも、これといって何があるというわけではないのですが
しんとした中に 生活音が聞こえたりして、なかなかいい空気が流れています。



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