国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

スタベノウ米上院議員の「対日為替操作是正法案」と「2007年公正為替法案」は米国経済破綻の引き金か?

2007年03月30日 | 米国
スタベノウ米上院議員は主に中国を対象とし、為替操作国からの輸入品に相殺関税を課す「2007年公正為替法案」の共同提出に引き続き、日本の外貨準備取り崩しで円相場を是正することを目指した「対日為替操作是正法案」を3月28日に提出した。米国の膨大な経常赤字が日本・中国などの東アジア工業国と中近東の産油国の買い支えによってこれまで維持されてきたことを考えると、両法案はドル暴落と米国の金利急騰+米国株暴落の引き金になる可能性があるだろう。米自動車メーカーの本拠地ミシガン州選出で労働組合を支持母体とするスタベノウ上院議員がこれらの法案を提出するのは一般の米国人には当然のことと受け止められるかもしれない。そして、米自動車メーカーには円安ドル高への批判が強いこと、民主党が現在米国の上下両院を支配していることを考えると、これらの法案が成立することはあり得るかもしれない。実際に法案が成立して実施されなくとも、成立の可能性が現実のものになるだけで世界の金融市場には激震が走りかねない。 私は、これらの法案は米国を真に支配する人々が米国を一度経済的に破綻させるためにわざと民主党議員に提出させているのではないかと思う。日本が朝鮮半島や満州などの不良資産を切り捨てて戦争の出来ない親米国家になるためにわざと第二次大戦で負けた様に、あるいはソ連が東欧や中央アジアなどの不良資産を切り捨てるためにわざと共産圏を崩壊させたように、米国は不良資産を切り捨てるためにわざと自滅路線を取っているのだろう。自滅作戦を成功させるには、自滅シナリオの主導権を握り、最も適切なタイミングで引き金を引く必要がある。他人任せにすると、自滅作戦が失敗しそうになった場合に挽回するのが困難になると思われるからだ。米国の国会議員が米国議会で引き金を引くというシナリオは、自滅作戦を完全に米国政府が制御し管理するために最適なものだろう。現在、米国によるイラン攻撃が迫っているとの報道が流れている。沖縄の米軍基地を含め極東にも米軍が展開中である。これらの米軍の活動は、米国政府が自滅作戦の引き金を引く直前にイスラエル・韓国(場合によってはトルコも?)等の国際金融資本系国家が何らかの不測の事態を発生させることで自滅作戦が失敗するか、あるいは不十分な威力に終わることを防ぐ事が目的ではないかと想像する。 . . . 本文を読む
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