国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

対馬海峡の金門島的、あるいは台湾的な戦略拠点としての済州島の重要性

2007年03月08日 | 済州島
近い将来に在韓米軍は撤退して朝鮮半島は中国の影響力の大きな地域になる。釜山や木浦といった南東南岸の都市まで中国の軍隊が押し寄せる事態は想定しておく必要がある。その時、対馬海峡の制海権・制空権を維持するには、日本も「金門・馬祖」的な地域を支配下に置く必要が出てくる。九州=台湾、福建省=朝鮮半島南部と仮定すると、馬祖島=対馬、金門島=済州島に相当する。日本が中国大陸での橋頭堡として育成してきた上海の間の航路・航空路の安全を確保するためにも、済州島を支配することが絶対に必要だ。無論、直接支配は余りにコストが高く行うべきでない。日本が行うべきなのは、中国大陸に対する台湾的な小国としての済州島を支援し、間接支配下に置くことである。1948年4月3日の四・三蜂起とその後の闘争により済州島では当時の人口の3割近くが虐殺されたという説がある。また、日本には約10万人の済州島出身の在日韓国・朝鮮人が居住しており、親族に虐殺の被害者を持つもの、虐殺から逃れるため日本に密航した者も多いだろう。更に、韓国の支配階層の多くは外国渡航などを通じて自国の民度に絶望している者も多いだろう。日本は、済州島出身者を中心とする在日と韓国の支配階層の二つの集団を利用して、済州島に台湾的な小国を建国させてるのが望ましい。そして、難民処理を含め、日本と朝鮮半島の間の交渉の仲介役として、江戸時代の対馬藩的な機能を持たせるべきである。日韓両国も済州島の戦略的な重要性は理解していると想像する。日本政府は「日本軍による従軍慰安婦の強制連行が済州島で行われた」との日本人学者の主張に基づいてこれまで謝罪を行ってきた。多くの日本人学者が済州島を訪問し調査を行っていることだろう。済州島住民の家族構成や生死についての情報収集を通じて、人口の3割近くが虐殺されたとされる四・三事件についての情報も収集されているだろう。私は、河野洋平元官房長官の「慰安婦強制連行への謝罪」や、それに先立つ日本人学者の「済州島での慰安婦狩り」証言、更にそれを全世界に発信して広めた朝日新聞などの左翼マスコミの活動は、このような戦略に基づいた日本政府による陰謀ではないかと考えている。韓国政府が昨年7月に済州島を国際都市を目指す「特別自治道」に指定したことも、何か別の戦略的意図があると想像される。 . . . 本文を読む
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