国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

原田武夫氏の言う「覇権国家米国を凌駕する、見えないドイツ」はオーストリア?ロシア?ロスチャイルド?

2007年03月03日 | 欧州
1.見えないドイツ=オーストリア説:19世紀にドイツはプロテスタントのプロイセン主導で統一され、その後第一次大戦でドイツ帝国とオーストリア・ハンガリー二重帝国の両方が崩壊した。これは、かつて神聖ローマ帝国の皇帝をオーストリア皇帝が兼ねていた中欧の政治システムを完全に破壊するものであった。第二次大戦を実行したヒトラーはオーストリア人であり、現在のドイツのメルケル首相はヒトラーの娘であるという情報(真偽は不明)もある。また、「オーストリア・ハンガリー帝国」最後の皇太子でハプスブルグ家当主でもあるオットー・フォン・ハプスブルク氏が欧州統合運動を推進し、欧州議会議員として永年活躍したこと、ローマ教皇ベネディクト十六世がオーストリア国境に近いドイツバイエルン州出身であること、カリフォルニア州知事であるシュワルツネッガー氏がオーストリア生まれであることもその根拠の一つである。これは、中世以降の神聖ローマ帝国・オーストリア帝国が第一次大戦までの期間に国際金融資本によって弱体化し崩壊させられたことを前提として、神聖ローマ帝国の再興、あるいはハプスブルグ家が夢見た欧州統一の夢をEUという形で実現することを狙っているのではないかという大胆な仮説である。オーストリア人ヒトラーは、プロイセン的なものをドイツから一掃するためにオーストリアから送り込まれた人物だったのかもしれない。 2.見えないドイツ=ロシア説:第二次大戦でドイツはソ連に侵攻し退却したが、退却後も残置諜者を含めた諜報ネットワークをソ連・東欧に広く保有しており、これらの地域に強い影響力を行使して間接支配していた可能性がある。第二次大戦後のドイツ本国が国際金融資本の占領下に置かれた一方で、1953年のジューコフ元帥の反乱によってソ連から国際金融資本勢力は追放され、それ以後のソ連政府はドイツ反国際金融資本勢力の亡命政権的な役割をも果たしていた可能性も考えられる。 原田武夫氏の主張が真実であるならば、現在ニューヨークとロンドンに本拠を置く国際金融資本と激戦を繰り広げている勢力の中枢はウィーンかあるいはモスクワにあり、そこに世界覇権が移動しつつある様に思われる。将来的には、オーストリア・ハンガリー二重帝国の様にウィーンとサンクトペテルブルグの二つの首都を持つ世界覇権国EUが誕生するのかもしれない。 . . . 本文を読む
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