国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

済州島での多数の首脳会談開催と海軍基地建設決定は何を意味するか?

2007年06月04日 | 済州島
2006年7月1日に済州島は特別自治道に指定され、外交、司法、国防を除くすべての権限が国から委譲されている。また、今回の日中韓三カ国外相会談だけでなく2004年7月の日韓首脳会談などの多数の首脳会談が何故かこの島で行われていることは、韓国の外交機能の一部が済州島に移転しつつあるとも考えられる。 済州島への韓国海軍基地建設が決定したことも注目される。日本の横須賀・大湊・舞鶴・呉・佐世保、米国のサンディエゴ・ノーフォークの例を見ても分かるように、日米両国の本土地域の主要海軍基地はそのほとんど全てが本土に建設されている。これは補給や整備のためには交通の便の良い本土に母港を置くことが有利であるからだと想像される。韓国が済州島に大規模な海軍基地を建設するのは日本で言えば種子島や伊豆大島、佐渡島などに海軍基地を建設するようなものであり、決して合理的とは思えない。 最近になって本土と済州島の間の旅客輸送が急増しているという話も気になる。一次産業と観光関連産業の他に見るべき産業のない済州島への旅客の大部分は観光客と想像され、週末や祝祭日には混雑が想像されるが平日は閑散としている筈である。しかし、現実には平日でも予約率が100%に近いという。ウォン高の現状から観光客の多くが外国に流出している韓国で、海外より割高な済州島への観光客が増加するとも思えない。何か秘密があるのだろうか? . . . 本文を読む
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