国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

もう一つのユギオ(6・25の朝鮮戦争勃発日):百周年を迎える1907年6月25日のハーグ密使事件

2007年06月15日 | 韓国・北朝鮮
百年前の今日1907年6月15日は、オランダのハーグで第二回万国平和会議が開催された日である。その十日後の6月25日、高宗皇帝の密命を受けた密使がハーグに姿を現し、会議への参加を要求した。この日付は奇しくも朝鮮戦争勃発日と一致する。 アメリカの鉄道王ハリマンの南満州鉄道日米共同経営提案を日本が断ったのは、日米の力関係を考えると事実上乗っ取りに等しく、日本は鵜飼の鵜の様に国際金融資本の傭兵として中国人の憎しみを一手に引き受けながら国際金融資本の中国侵略を実行させられ、侵略完了後には「狡兎死して良狗煮らる」の諺通りに滅亡させられると予想したからだろう。しかし米国の国際金融資本の目には日露戦争で公債購入により支援した恩を忘れた行為と写っただろう。 また、ハリマンの世界一周鉄道構想も重要だ。日露戦争での日本支援もシベリア鉄道経営権獲得のための対露圧力かもしれない。  日露戦争での英国の日本支援もロシアを封じ込める意図とされるが、当時の日本には、開戦に反対し終戦後に対露関係改善を推進した伊藤博文等の親露派が存在した。これは英国の国際金融資本にとっても容認できないものだったかもしれない。伊藤博文は1909年10月、ロシア蔵相との満州・朝鮮問題に関する非公式会談のため訪れたハルビン駅で安重根に暗殺された。この暗殺は日露関係改善を阻止したい国際金融資本によるもので、伊藤博文は孝明天皇を暗殺した犯罪者である」との安重根の発言は、皇室への敬意表明ではなく、「我々の言うとおり日露関係を悪化させないなら皇室の秘密を公表する」という国際金融資本の対日脅迫の代弁ではないか。その後、国際金融資本はロシア革命を支援してユダヤ人によるロシア支配を実現し皇帝一家を殺害している。 ハーグ密使事件は大韓帝国内の抗日派がイギリス人ベッセルやアメリカ人ホーマー・B・ハルバートらと協力して実行したとされている。これは「南満州鉄道の日米共同経営提案拒否」や「日露戦争後の両国関係の急速な改善」に強い不満を持つ国際金融資本による対日警告ではないか。そして、警告にも関わらず方針を変えなかった日本に対して彼らはロシアとの会談直前の伊藤博文暗殺実行という更なる脅迫を行い、ロシアに対しては革命で国を乗っ取って日露友好の可能性を消滅させたのだろう。 . . . 本文を読む
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