唐宰相一覧［除皇族］55.戴至徳

戴至。字は？。
宰相冑の養子（兄の子）。
道国公を嗣ぐ。
乾封2年に楊弘武・李安期・張文瓘・趙仁本とともに西台侍郎
（中書侍郎）同東西台三品として宰相に列する。
ついで戶部尚書三品として父子宰相となる。
咸亨中に尚書右僕射に転じる。
左僕射劉仁軌と違い厳格であり敬遠されるが、高宗には評価される。
儀鳳4年に卒する。贈開府儀同三司并州大都督，謚曰恭。
［宰相履歴］
乾封2年6月西臺侍郎同東西臺三品～咸亨3年10月戸部尚書～
上元2年8月右僕射～調露元年正月卒

唐宰相一覧［除皇族］23.劉洎

劉洎。字は思道。荊州江陵人也。
隋末に蕭銑に仕えて黃門侍郎として嶺南を平定。
銑が敗北するとその地と共に帰服し南康州都督府長史。
貞觀七年に給事中・清苑縣男。
十五年治書侍御史（御史中丞）。
尚書右丞に進み。
十三年黃門侍郎として宰相に連なる。
十七年銀青光祿大夫，散騎常侍としてしばしば直言した。
ついで攝黃門侍郎，加上護軍。
十八年侍中に移る。
太宗が高麗征討に行くと、高士廉・馬周と共に皇太子を補佐。
兼左庶子、檢校民部尚書となる。
十九年太宗が征討を失敗して病を得て還り，
拝謁した洎が太宗の病状を危惧すると、
褚遂良に讒言され、昏迷していた太宗の激怒を招き
弁明を赦されず殺された。
張亮と共に、敗北により正常な判断能力を失った
太宗の失策と言える。
則天時代に，子の弘業が官爵を復してもらった。
［宰相履歴］
貞観13年11月黄門侍郎参知政事～18年8月侍中～19年12月殺。

宰相略伝の内容について

宰相一覧を連載していますが、事実の誤りがあればコメントでご指摘ください訂正させていただきます。
人物評価については諸論ありますが自論を通させていただくつもりです。
[宰相履歴]については新唐書宰相表を引用しています。旧唐書と差異がある場合も新唐書によって記載します。経歴については旧唐書中心なので食い違う場合があります