唐史話三眛

唐初功臣傳を掲載中、約80人の予定。全掲載後PDFで一覧を作る。
その後隋末・唐初群雄傳に移行するつもりです。

忠武軍 周岌の乱

2023-02-12 08:16:45 | Weblog
乾符~廣明年間、王仙芝・黄巣の乱により唐朝の河南藩鎭軍の規律はゆるみ、兵乱が続発し、任地からの離脱や帥の追放が続発するようになり、黄巣軍の北進を止められなくなりました。

廣明元年9月
徐州・許州・兗州等河南各軍は兗州節度使齊克讓の指揮下に、溵水で黄巣北進を阻止するために集結していました。

強暴な徐州兵の増援軍が許州を通過しました。許州節度使薛能は前任が徐州節度使でうまく統治していたので、徐軍吏も懐いていました。そこで城にいれて優待しましたがやはり放埒でした。
許州軍將周岌は、徐州軍が家族を害するのではないかと懼れ、溵水よりを軍を還して徐兵を殺し、能を[旧唐]放逐/[新唐]殺害し自立しました。

これを聞いた溵水の徐州軍主力は將時溥に率いられて勝手に帰還しました。

兗州節度使齊克讓は兵乱を懼れて兗州に戻り、他軍も解散し、溵水諸軍は自壊しました。
黄巣はこれを聞いて北上してきました。