らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

竜宮小僧伝説

2017-02-15 | 趣味

大河ドラマ「おんな城主直虎」では「竜宮小僧」がよく出てきます。
ドラマでは、竜宮小僧のことを「人が困っていると知らぬ間に手伝ってくれる謎の存在とか、知らぬ間に田に苗を植えてくれたり、洗濯物を取り込んでおいてくれたりする」と紹介しています。

竜宮と言えば、浦島太郎のお話に出てくる深海の底にあって龍神の住む宮殿のことですが、その竜宮に纏わる人物がどうして遠州浜松の井伊谷(いいのや)に出て来るのかと思い調べてみました。

竜宮小僧は浜名湖周辺で語り継がれている伝説がもとになっており、その伝説が残っているのは井伊谷(いいのや)で、現在の静岡県浜松市引佐町辺りになります。
竜宮小僧は井伊谷の里を流れる川の淵に住んでおり、その淵は遠く竜宮城につながっていることから竜宮という名前が付けられたようです。
そして小僧とは、小さな男の子を指して使われていることから、竜宮小僧とは遠く竜宮城からやってきた小さな男の子というような意味のようです。

「竜宮小僧伝説」

伝説のあらましは次のようです。
竜宮小僧は普段は川の淵に住んでいて、井伊谷に住む村人が田植えなどの繁忙期に人手不足で困っていると、人が見ていないところでこっそりと田植えなどの仕事を手伝ってくれ、村人にとってはとてもありがたい存在でした。
そこで村人はお礼にと蓼(たで)の葉で作ったたで汁をふるまいました。

ところが、竜宮小僧はたで汁が合わなかったのか、たで汁を飲んで亡くなってしまいます。
村人は竜宮小僧が亡くなったことを悲しみ、竜宮小僧を木の根元に埋葬しました。
すると、埋葬した場所から水がこんこんとわき出し、その後、井伊谷の地に水の恵みをもたらしてくれたというお話です。

竜宮といえば浦島太郎ですが、その浦島太郎の伝説は既に8世紀の古事記に記されています。
その浦島太郎の竜宮城伝説が後に形を変えながら全国に広がっていきましたが、遠州の浜松では竜宮小僧伝説となって残っているのかも知れません。