らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「アクティブ・ラーニング」

2017-02-16 | 時事

最近、「アクティブ・ラーニング」という言葉をよく聞きますが、皆さまはご存知でしたか?
先日も某テレビ局で尾木ママこと尾木 直樹先生が話されていました。
実は、この言葉は教育界では、今ちょっとホットなキーワードになっているのだそうです。
では「アクティブ・ラーニング」とは一体どのようなことをいうのでしょうか?
そこで今日はこのカタカナ言葉について調べてみました。

「アクティブ・ラーニング」の「アクティブ」には活動的、積極的とか自発的等の他に能動的、名詞では能動態の意味があります。
そして「ラーニング」はご存知のように「学習」の意味です。
この二つの言葉からできた「アクティブ・ラーニング」は「能動的学習」と訳されます。
「能動的学習」とは、学ぶ姿勢や態度が受動的ではなく能動的だということで、身体を動かすかどうかは条件ではありません。

京都大学の溝上慎一教授は「アクティブ・ラーニングについて、一方的な知識伝達型講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での、あらゆる能動的な学習のことと言い、能動的な学習には、書く・話す・発表するなどの活動への関与と、そこで生じる認知プロセスの外化を伴う、と定義しています。
(外化とは、問題解決のために知識を使ったり、人に話したり書いたり発表したりすること)

文部科学省では、アクティブ・ラーニングの一般的特徴として次のように記しています。
(a) 学生は、授業を聴く以上の関わりをしていること
(b) 情報の伝達より学生のスキルの育成に重きが置かれていること
(c) 学生は高次の思考(分析、総合、評価)に関わっていること
(d) 学生は活動(例:読む、議論する、書く)に関与していること
(e) 学生が自分自身の態度や価値観を探究することに重きが置かれていること
(f) 認知プロセスの外化を伴うこと

ではアクティブ・ラーニングではどのような教育がなされているのでしょうか?
「アクティブ・ラーニング手法の事例」
埼玉県の県立高校では、知識構成型ジグソー法というアクティブ・ラーニング手法を取り入れています。
これは、3人組のグループにおいて一人ひとりが違う知識や情報を持って話し合い、グループで1つの結論を出し発表するという方法です。
この方法は、大学発教育支援コンソーシアム推進機構という組織で普及活動をしており、全国の小中高における実践事例も多くあるそうです。

一方、産業能率大学の小林昭文教授が推進するアクティブ・ラーニング手法も広く紹介されています。
講義は授業の最初に短時間で済ませ、残りの時間を演習にあてる方法です。
演習時間中は、生徒はおしゃべりも立ち歩きも自由というのがミソで、クラス全員が演習問題を解けるようになることが目標なので、早く分かった生徒が他の生徒に教えたりします。
先生の一方的な講義を聞くよりも、生徒同士で教えあったり、学びあったりすることで、より理解も進み、生徒たちの主体性も育つようです。

また、上越教育大学の西川純教授は、以前より「学び合い」の授業を促進しており、この方法がアクティブ・ラーニングの理念にぴったりだということです。

いずれにしても、従来型の一方的な講義スタイルの授業では、生徒はただ聞いている(或いはふりをしている)だけ、板書(黒板)をただ写しているだけで、まったく頭が動いていないように見えることも多く、それでは理解もできないし、知識の定着もしないと言われています。

アクティブ・ラーニングの学習法、ご理解頂きましたでしょうか?
小中高校の学習も随分変わりましたね。