小生の故郷、岡山県やその周辺の中国・四国地方に「まんがえー」という方言があります。
「漫画絵(まんがえ)」ではありません。
「まんがえー」の「まん」は「運」とか「めぐり合わせ」の意味であり、「えー」は「良い」という意味です。
使い方は、例えば、宝くじに当たったとすれば、「まんがえーのー(運が良いですね)」と言いますし、反対に乗り物などに乗り遅れたとすれば、「まんがわりー(運が悪い)」と使用します。
東京女子大学の篠原教授が書かれた記事によれば、「まん」の由来は、「間」の変化とも、「間」と「運」が結びついた言葉だとも言われ、江戸時代には既に使われていたそうです。
30年ほど前に公開された伊丹十三監督の映画に「あげまん」がありましたが、この「あげまん」も「まんを上げる」、即ち、運気が上がっているさまを表しており、主に付き合った男性の運をあげる女性のことを指して使われていました。
更に、ウィキペディアでも「あげまん」とは、より良い巡り合わせにする女性をいい、反対に不運な巡り合わせにする女性を「さげ(下げ)まん」と称すとしており、その語源については、「まん」とは「間」が転化したもので、運気・潮目・出会い・巡り合わせの意味。関西方言では「まん(間)が良い/悪い」のように使うという説、と説明していました。
今年は7月に東京オリンピックが開催されます。
ところが「まんがわりー(巡り合わせが悪い)」ことに、新型のコロナウイルスによる肺炎が世界的に流行して収まる気配がねーのー(ないですね)。
オリンピックを安全に開催するためにも、遅くとも5~6月ころまでには完全に収束するよう、願いてーものじゃのー(願いたいものですね)。
岡山弁を使用して失礼しました。