先日、畑の草取りをしていると、シオカラトンボが飛んできました。
しゃがんで草を取っていた私のすぐ傍に来て、籠の縁に止まったのです。
その籠は、取った草を入れるために私の横50センチほどのところに置いていたのですが、シオカラトンボは私を恐れることもなく、その縁に止まって翅を休めていたようです。
撮影のために立ち上がってスマホを出しても逃げる様子はなく、むしろ撮影に協力するかのように、向きを変えたり、翅を羽ばたいたりしてくれました。
このシオカラトンボはしばらく止まっていましたが、私が草を取り始めると飛んでいきました。
数日前には置いていた麦わら帽子に止まったこともありましたが、シオカラトンボって意外と人懐っこいトンボなのですね。
・籠の縁に止まったシオカラトンボです。
「シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)」
シオカラトンボの生態を調べてみました。
シオカラトンボはトンボ科に属する昆虫で、湿地帯や田などに生息する中型のトンボです。
平地の湿地やため池にいるごく普通な種で、市街地などにも広く見られるため、日本では最もよく親しまれているトンボだということです。
体長は50-55mm、後翅の長さは43mm前後の中型のトンボで、雌雄で大きさにはあまり変わりありませんが、老熟したものでは雄と雌とで体色が著しく異なっているようです。
雄は老熟するにつれて体全体が黒色となり、胸部から腹部前方が灰白色の粉で覆われるようになってツートンカラーの色彩となります。
一方、雌や未成熟の雄では黄色に小さな黒い斑紋が散在するので、俗にムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)とも呼ばれます。
・前の画像より14~15cm前に進んで休んでいるシオカラトンボです。
「名前の由来」
シオカラトンボは漢字では「塩辛蜻蛉」と書きますが、食品の塩辛とは関係がありません。
成熟したシオカラトンボのオスは、腹部背面が灰青色で、少量の白粉を生じており、塩が吹いているように見えることからこの名付けられたようです。
成虫は春の中頃から初秋までの4月~10月にかけて活動することから、まだ暫くの間はこのような体験ができるかも知れません。
家庭菜園の楽しみの一つになりました。